豊洲 想像以上の聖地に感動
いよいよ「おっさんずラブ」のDVD発売が近づいてきてなんかソワソワと落ち着かない日々。ここへきて雑誌のみならず、テレビの田中圭君の露出も著しく増え、これまたバタバタ。
そんな慌ただしさに追われてなかなか続きを書けずにいたのですが、10月に入る前にまとめます。行く前は「豊洲、そこまでテンション上がるだろうか?」と思っていたのですが、これが大間違いでかなりのオアシスでした。
ただ、天気だけは自分の思い通りにはならず、豊洲をめぐる予定の日は朝かあいにくの雨。本当に心の中では半泣き状態でのスタートでした。それでも、逢瀬が7年ぶりくらいになる旧友Rさんと一緒に巡れるのも楽しみだったので、気を取り直してゆりかもめに乗車。
平日ということもあり、通勤客とゆりかもめに乗るのは初めての体験でした。かつては、何度も台場に行ったことがありましたが、その頃はフジテレビ庁舎がお目当てでしたし、シンボルとして目立っていたのが、今では沢山の建造物が立ち並びすっかり存在が隠れてしまったことに時代の流れを感じました。
牧春プロポーズの地 富士見橋
ゆりかもめ1日乗車券(820円)を購入し、「市場前」で下車。雨は少し小ぶりになりましたが、どんよりとした暗い雲に覆われた中を、富士見橋めがけて歩きます。オープン前の豊洲市場には、限定の見学客もいたりしましたが、賑わいには程遠い状態。
だだっ広い道をひたすらまっすぐ歩いて10分ほど、「あれ、ここだっけ?」という感じでメインの聖地が登場しました。まずは橋よりも、眼下に広がる整備された人工的な公園の美しさに目が留まりました。
ドラマは、はるたんと牧君の二人とレインボーブリッジ・美しい青空など海の印象が強かったのですが、現場に立ってみるとこの公園の人気のない静かさがやけに素敵でなんか気持ちが安らぎます。
キャストの立ち位置を真剣に確認してくださる、頼りがいのある年長のRさんにお任せしながら、なんか不思議な気分でふわふわと佇んでおりました。「おっさんずラブ」の風景がリアルに目の前に三次元化して現れると同時に、全く知らない新しい世界も生まれたようなそんな感じ。
「牧が好きだ~!」と大声で絶叫したはるたん、涙ぐむ牧、の影が浮かんでは消え・・・。その一方で当たり前だけど、二人はここにはもういない。いるのは、静かな感動に浸る私達だけ。その対比がなんかとてもリアルで震えました。決して雨のせいではないでしょう。
その後、すぐ横の階段を下りて橋の下をくぐり、対岸のはるたんが牧を見つけた場所へ。「この辺りかな?」とスマホでドラマの動画を見ながら、確認するRさん。結構、適当な自分は俳優達の立ち位置とか全然アバウトで、すいません、な状態でした。
ただ帰ってきてからドラマを見返して、「あちゃ~、このアングルの写真撮ってない!」と後悔に襲われてしまったので、いつかリベンジしなくちゃ!
夕暮れ時、階段の下に広がる綺麗に整備された公園を再訪しました。人気(ひとけ)がほとんどなくて、独占した感がありました。すごく満喫。
ちずが春田へ告白の地 ドーム型モニュメント前
次に「国際展示場正門前」で下車。水の広場公園でドーム型のモニュメントを探しますが、なかなか見つからず右往左往。横断歩道を渡って、少し歩いたところにようやく「あった!これだ!」とドラマで印象的だった建物が見えてきました。
ドラマで使われたのは夜でしたし、ドラマのようにライトアップされるのかどうかは分かりませんでしたが、昼間に見るとなんか素朴なドームで、ただの見晴台にしてはちょっと凝った建造物です。ちずとはるたんが上がってきたレンガの階段のところでパチリ。
近くではやはりOL民と思われる二人組がいて、こんな平日の昼間から同じ目的で聖地巡礼をしているんだから、ドラマの影響力は予想以上に大きいもんだな、と感心してしまいました。
ここの公園はあまり人の手が入ってなくて雑草ボウボウでしたが、逆に手付かずでそれはそれでまあいいか、と。なんか開発されているのか、そうでないのか、ちょっと曖昧な面白い場所でした。
橋の上からちずとはるたんを見ていた牧の目線で見る(?)と、このドーム型は建築物はまるでローマの遺跡のような威圧感をも与えていたのかもしれません。ドラマを見ていてもすごく劇的な場面でしたけど、舞台装置としてもここはすごく特徴的で「見つけた番組スタッフはすごいなあ~」と感心してしまいました。
*敬愛する是枝監督の「空気人形」(2009年)にもこのドームが登場していました。隠れた名所だったのですね。
春田サンドイッチマン&牧春すれ違いの場 海港公園
次に「豊洲」下車。少し歩いて海港公園へ。こちらも整備されてとてもきれいな海の見える公園でした。雨も晴れて少しだけ陽も射して、芝生の緑も綺麗に見えてきました。
蝶子さんに部長の浮気相手を見つけて、とたきつけられ困ったはるたんが、サンドイッチマン姿でヘロヘロ歩いていたのがすごく印象的で、妙に「ここは行きたい!」と思ってしまった場所。脇から武川さんが突然パッと出てきそうな雰囲気。
近くには大型ショッピングモールもあり、美味しいケーキを頬張りながら海を眺めて一息ついたり、贅沢な時間を過ごせました。そして、ここでもまたOL民とすれ違いました。それにしても一体、どれだけ歩いてるんだ、OL民(笑)。まあ、自分もその中の1人ですが。
海風も爽やかで、本当に気持ち良い場所でした。他の場所より、生活している人たちがよく見える場でもあって、豊洲の若いリッチなマダムが小さい子供連れて買い物してる、みたいな(あくまで想像)。
それもあってドラマの気分にはあまり浸れなかったかもしれません。むしろ、人気がなくなった夜にすれ違いの恋人を想って、来た方がいいのかもしれませんね。
部長と春田の告白の場 大場海浜公園
夕方になり、予定のあるRさんと別れて、独りで富士見橋に戻りました。もう一度、ゆっくり富士見橋界隈を歩いて見たかったのと、橋の向こう側に黒澤部長が春田に告白&フラれた撮影地があったので、そこを見たかったのもあったので。
富士見橋を渡り切ったところから、この有明北緑道公園へ行くのは、ユニクロのビルを横切れなかったので遠回りさせられてかなり大変でした。普段歩き慣れていないこともあって、すでに足腰が限界に近づいていたので、疲労もあり、苦しかったのも事実。
ただ夕暮れと共にネオンの美しさがどんどん際立っていって、夢幻の空間が広がっていってその美しさに息をのみました。香港・シンガポールなど夜景で有名な名所や横浜の夜景も良かったけれど、この豊洲は、ちょっとばかし奥ゆかしくて繊細で、たまらなく愛おしく思える。
そしてちょっと寂しくもあるんですよ。黒澤部長、なんでこんな寂しい場所にはるたんを呼ぶんだ?ってくらいもの寂しいの。美しいのだけど、何かちょっと哀愁も感じられる。
もしかしたら初めからそんなに希望を持って春田に告白したわけではなく、やはりどこか後ろめたさや無理を承知の儚い願望だったのかもしれないなって。それが痛いほど分かるからこそ、春田は告白に驚き、涙をポロリと流したのではないかしら。
不思議とこの場所が一番、「おっさんずラブ」を強く身近に感じることができました。そして、一番離れがたいほどこの夜景に引き込まれてしまい、いっそこのまま失踪してしまいたい(笑)とすら思ってしまいました。
1時間くらいは周囲をふらついてましたが、ようやく踏ん切りをつけて「有明テニスの森」駅を目指してホテルへの帰路へ。いやあ、遠かった。本当にこの最後の歩きがめちゃくちゃ辛かった・・・なあ。(帰ってから見たら足の甲が腫れ上がってました。)
疲れたけど楽しかった、豊洲の聖地巡礼。もう一度、またあの場所へ還りたい、ものです。こんな素敵な気持ちにさせてくれた、ドラマ「おっさんずラブ」に感謝!
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