雅・処

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エポック社「名探偵ゲーム」の魅力  懐かしき、浪漫をかきたてた不思議なゲーム

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私の子供時代には、現在のようなコンピュータゲームは皆無で、「ゲーム」と聞いて連想するのが「ボードゲーム」でした。有名どころでは、オセロや人生ゲームなど(家庭盤と呼ばれるそう)板上に展開されるゲームです。


しかし、私が惹かれていたのは、エポック社の実にマイナー(?)な輸入物ボードゲームでした。きっかけは、『少年探偵団』の熱烈なファンだったために探偵モノに凝っていた頃に偶然、店頭で見かけて買ってもらった「名探偵ゲーム」です。


このゲームは、子供心にそのリアルな世界に感心しまくり、でした。結局のところ、正式なゲーム方法は最後まで習得できずに、適当に遊んでしまってた(汗)のですが、一人親を決めてその人が黒い紙袋にカードを3枚選んで入れておき、そのカードの内容を当てるゲームだったと思います。そのカードというのが、殺人事件の犯人にまつわるもので、誰が、どこで、凶器に何を使って、という推理ゲームを愉しむものです。


しかし、今考えると結構突飛で情操教育上、問題ないのか?と疑問を感じてしまいますね。とはいえ、全くのフィクションが前提でしたから自分としては、あまり深く考えたことはなかったです。かえって昔の時代の方がえげつないモノもあったのでしょうが、そこは大らかだった気がします。


さて、このカードの出来栄えというのがなかなかで、絵柄がまた渋いのです。アガサ・クリスティとかシャーロック・ホームズの映画みたいな非常にシックなモノクロで、そこに登場人物の絵柄が書いてありました。女優?のような美女スカーレットさん、コックや渋めのジェントルマン(名前は忘れましたが)など5、6名ほどの職種の異なる人物が登場します。


更に犯行場所は、自室、浴室、台所などそれまた人物駒の数に合わせてありました。盤上にも各場所が描かれてます。(画像参照)1番驚いたのは、凶器。絵カードももちろんありますが、それとあわせてミニチュアの凶器がついてます(笑)。スパナやロープなどとても小さいのですが、非常にリアルなんで「怖〜い」と思いながらも、ちょっと物語世界へ入り込んでしまうのです。


極めつけは、渋〜いゲーム解説のソノシート(→ペラペラのレコード)も付いていて、なんか全てにおいて凝った一品でした。盤面も非常にシンプルで、日本のすごろくにあるような、”あがり”とかあちこち駒の動きに合わせた順路もなく、たんにマスがずらっとあるだけ。なんて渋いんだ!と今見ても感心すると思います。


同世代の友人達に聞いてもこのゲームの記憶はないようですし、現在、ボードゲーム自体がいくつかのベストセラーものを除いて、日本ではほとんど見かけなくなってしまってるようですので、やはり当時もマイナーだったのかもしれません。他にもスロットマシーンやドル札のついたボードゲームや、原油輸出国をズラリとならべて石油の権利を争奪するゲームを買い込んでよく一人遊びに興じてました。今でもふっと思い出す、これらのクールなゲーム、今でもどこかで遊ばれているのかしら?