雅・処

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’06年版 劇団スタジオライフ『トーマの心臓』始動!

キャスト一新、驚きの配役について

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とうとう発表されたスタジオライフの『トーマの心臓』の配役表。今年6月には新宿紀伊国屋ホールを舞台に、ライフの十八番であるこの作品は、過去のメイン役者を一部欠き、大幅に役を変更して新たな出発となります。


FCの最優先予約時点では、エーリク、ユーリ、オスカーの3役のみの発表でしたから、「これは新人公演か?」と目を疑ったものですが、更に全役の最終発表後、期待と不安が入り乱れている最中です。


トーマについては、劇団の代表作なためにどうしても思い切ったチェンジが難しい、その上、この作品は観客の思い入れもある作品で、”役が人を選ぶ”性質が強いと思います。それでも、そろそろメインキャストを流動させないと今後がきついかも・・・とちょっと前から感じておりました。なので若手交替への過渡期として、「やはりこの時がきたか~」と思いました。勝手に配役への期待をまとめてみます。

配 役 役者名① 役者名②
1 エーリク 松本慎也 三上俊
2 オスカー 高根研一 曽世海児
3 ユーリ 山本芳樹 奥田努
4 アンテ 吉田隆太
5 サイフリート 舟見和利 岩崎大
6 ヘルベルト 関戸博一
7 イグー 青木隆敏
8 シャール 下井顕太郎 岩崎大
9 エリザ 寺岡哲 牧島進一


(1)少なくともエーリク役者を育てないと及川健君だけでは心許ない、と新人育成を一番願っていた役です。今の若手から選ぶとしたら、今回の三上君と松本君はバッチリ合格ライン。背丈は少々高いですが少年ぽさ、天真爛漫さ、そしてナイーブさ、これらを充分併せ持っています。特に松本君は化けそう、ですね。


(2)どちらも同役体験済。とはいえ、サイフリートが絶大なハマリ役だった高根さんの大変身は見ものです。(サイフリートが見れないのは辛いけれど)ここのところ硬さが取れて妙に好青年が似合いそうな高根氏は、笠原オスカーに似た風格を醸し出しそうで期待大。


曽世さんのオスカーには何の心配もありませんが(笑)、本人の優しさが出すぎる傾向があるので、さり気なく傍観者を気取る感じがどこまで出せるか、にかかりそう。


(3)もともとユーリという人物は、非常に難役だと思います。どうしても劇内でキーパーソンなので皆作り過ぎちゃう気がしますし。芳樹君のユーリは、3年前に見た時にハマリそうで案外ハマラナイのが意外でした。芳樹君特有の自虐的なクセが出過ぎてしまうかも。


奥田君は、今回最初の驚愕キャスト(笑)でした。見た目はキャラクターに似ても似つかない(失礼)ながら、キッパリと他人を拒絶する頑なさと、心配りができて優しい人柄も併せて表現可能な彼は、ユーリに驚くほどハマる可能性もあります。
ちなみに今までの私のユーリナンバー1は、曽世さん。いまだにファンの友人達には首を傾げられるんですけど(笑)。あの”乙女”座りが忘れられません。


(4)キャスト予想の段階で私は、「吉田君のアンテじゃなかったらごねるぞ!」と散々わめいていましたので、真っ先に名前を確認して大満足。吉田君がエーリクをチラリと横目で見ながら「アナタ」と言ったり、「ちょっとばかし可愛いからって・・・」と言う姿がすでに何度も頭をかすめてます。吉田アンテ、すでに歴代トップ、のハマリ役になりそう。想像しただけで勝手に興奮してます(笑)。


(5)なんと言っても二次発表のトリは、舟見サイフリートでしょうか(笑)。かなり大穴でございました。それでも、よーく考えてみると原作に近い”アブナイ奴”の要素はうまく出せそうなんですよね。但し、なぶる相手が自分より頑丈そうな芳樹君や奥田君というのがちょっと・・・空恐ろしいところです。


岩崎大ちゃんは、眼光がキツイところがあるのでこの役はそれなりにイケルと思います。台詞少なく、悪役の方が私としてはポイント高いので。あとはどれだけオリジナルを作り出せるか、ですね。


(6)学級委員的なまとめ役、ということで関戸君の持つ雰囲気にもマッチしてます。若さで頑張れ!という感じですね。


(7)前回の'03年の公演で「他にやりたい役は?」と聞かれ、「僕はイグーを裏切れません」と言い切った青木君は、3度目のイグー。いつまでイグー役を出来るか・・・?ですが、まだまだ大丈夫でしょう。5人組に新人が少ないのがちょっと珍しいですね。


(8)'00年連鎖公演で和田君(退団)が’迷’演技を見せたシャール役は下井君。あの伝説(笑)の和田君を越えられるか?!大ちゃんは、前回と同じ。制服姿はかなりカッコ良かった印象有り。


(9)アクの強いユーリのおばあ様役。毎度楽しみな役の一つです。寺岡君の女役ってほとんど記憶に無いので見るのがちょっと怖いです。牧島君はソツなくこなしてくれるでしょうけど、本当はバッカスで見たかったな。


以上、新しい配役を中心に書いてみました。芝居を見る前からこの調子で、やっぱり何かと「トーマの心臓」は、平常心を失わせる魔力があるようです(笑)。
 ※画像は、'03年上演で使用された図書館のセットです。('05 EXPOにて)


トーマの心臓 (小学館叢書)

トーマの心臓 (小学館叢書)

トーマの心臓」愛蔵本。表紙が東逸子さんで麗しいです。