6年も宝塚を見てきて今まで一度も参加経験がないディナーショーに、とうとう行ってきました。過去にも「行きたいな〜」と思ったスターの方は何人もいたのですが、そのチケット代の高さに二の足を踏んでおりました。
普段、チケット代は、生活費の中でも別会計と思っていても、やはり私はrichではないので*1、もう清水の舞台から飛び降りるほどの覚悟が要りました。そういう意味では、宙組博多座公演観劇を決めたところですでに足を踏み外しておりましたが(苦笑)。
もともと映像作品で見るディナーショーは、「なんかツマラナイ・・・かも」ということでほとんど2度見返すことがないほど苦手ではありました。宝塚スターさんはその狭い舞台空間の中で歌うのはもちろん、踊ったり、ファンと交流したり、ギャグで笑わせたり、それはそれは短期間の稽古での努力の成果を見せて下さいますが、どうも宝塚のディナーショーは私の琴線に触れることが少ない・・・何故だろう?と思っていました。
よくよく考えると、やっぱりそれはディナーショーの持ち味である「距離感の違い」なんだろうな、という結論になりました。セットもごくシンプル、カメラワークも単調(特に客席降りなどは)、もちろん出演者もごく少数、選曲も過去の舞台作品のナンバー以外はあまり興味を引かれない。極めつけは平面的で奥行きが感じられない映像からは、どんなスターの人も小さな箱の中に閉じ込められた圧迫感すら感じてしまいます。
これらのイメージを逆転させるのは、やはり至近距離で直に体験するのが一番!という単純な結論と、やはり何より、カシちゃん(貴城けい)のステージが見たかった、これが背中を押したようです。(って至極当たり前だけれども)。
【 ディナーショーってどんなことがあるの? 】
実際、全てが初めての体験ということで久しぶりに何が出るか(・・・料理しかでませんけど)と興味深々。4人テーブル席で入口から給仕*2に案内される、という経験も初めて。ランチショーに変わったものの、いきなり昼からフルコースの料理という贅沢さ、もなかなかない経験でした。
ショーまで1時間半もあるのですが、席へ着いた途端、料理が運ばれてきちゃうのでひたすら食べる、食べる。ちなみに私自身グルメではないものの、料理はそこまで美味、というほどではなかったです。やはりショーがメインディッシュなのでしょう、と一応言っておこうかな(笑)。
連れもいないので食事以外の時間は、やや手持ち無沙汰ですが、同席の方と軽くお喋りをしたり、慣れない環境の中で場の雰囲気を感じたり、とそれなりに時間をやり過ごしました。ホールもそうなのですが”初めての場所”というのは新鮮な空気を感じてときめくものです。
白亜の天井、妙に豪華なシャンデリア、ビデオで見かけたようなシンプルなセット、演奏者のボックス、照明の数々、ディナーショーはこうやって作られる・・・なんて裏舞台を見てみたいような気がします。
簡単なアナウンスが流れ、時間通りにきっちりショーが始まりました。
(いきなり、つづく)