雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

とうとうこの日がやってきた、’06「トーマの心臓」東京千秋楽

28日Aチームの熱気ある前楽

さんざん『トーマの心臓』ネタを書きまくりましたが、いよいよこれで終結です。*1


気力体力の続く限り通い、心こにあらず、の日々からそろそろ脱却できると思うと、なんとなく安堵感があります。それにしても本当に”体に悪い”座席でした、見にきた観客の皆さんもご苦労様、という気分。


まずはA前楽から。この日一番心配したのは、山本芳樹君の喉の調子。初日から声枯れは気になっていたのですが*2、「かなり声を潰しているなあ」と内心ヒヤヒヤしながら見てました。


トーンを落とし、喚きたてないようにして、もたせていたので当然、演技もセーブ気味、これまでよりも”物静かなユーリ”でした。その分、私の目は高根オスカーや松本エーリクにより向けられました。


この日、オスカー(高根研一)はとても麗しく眩しかったです。溶けてしまいそうなその優しいスマイル・・・。2Fから落ちかけたエーリク(松本慎也)を、宝物のようにキュッと抱き締めるところやミュラー校長へ拗ねた顔してるところなんて、「この素敵なおにいさま、一体どなた?」です。


また松本君は、100%持てる力を出し切ってました。原作漫画から抜け出てきたような存在感はビジュアルのみならず、内側から醸し出す哀愁も並ではない。ライフは、”ダイヤモンドの原石”を手に入れましたね。


さらに幸せを撒き散らす天真爛漫な5人組。逸材揃いのジュニ7の中で「ちょっと出遅れてるかな?」と思っていた荒木健太郎君が天然キャラぶりを生かしたホットな演技*3をしていて目を見張りましたし、アンテ(吉田隆太)は個人的にかなり気に入ってました。


次の再演で「振り向いて、オスカー」をもっと鍛錬して欲しいです(笑)。サイフリート(舟見和利)も初回よりは男らしくなってました。漸くこの役を楽しめるようになったのかもしれませんね。


とはいえ最後は、やっぱり芳樹ユーリ炸裂。。。

  一体なんなんだ、キミは~!?

なぜにラストでそんな強烈な残像を焼き付けていく?余韻どころか見終わって頭ぐらんぐらん。「ずっと愛していたんだ・・・。」から全てをさらけ出して声を震わせ、無防備に泣いてる芳樹君。すでに彼は”動物的本能”で演技している、とおののきました。大阪公演でも芳樹君は、”このユーリ”を連れていっちゃうんでしょうね。くわばらくわばら(笑)。

【 不完全燃焼のBチーム千秋楽 】


昨日待望のBチーム楽は、残念ながら私的にはベストではありませんでした。このリベンジは、大阪公演で!といっても行けないので、今その出来が非常に気になっています。


一番の原因は、ユーリ(奥田努)。破綻を恐れたのか弾けきらない、カチカチ真面目で好青年なユーリ。ところどころで芳樹君とはまた違ったきらめくような一瞬を見せるものの、その大半の感情はベールに秘められたまま・・・。ラフで自然体な演技で見せ場までサラッと流れてしまったのがなんとも惜しい。


「ずっと愛していた・・・」のくだりやサイフリートに弄ばれてるところなんかは、かなり達者なところもありましたが、繊細すぎて熱演が伝わりにくかったのかな?自然体を心がけながらも、内心はかなり緊張していたのかもしれません。2週間前に見た時の方がもっと良かった気がします。


三上俊君のエーリクも彼なりのピュアな少年を精一杯演じていて、もう”一押し”あったら絶対にもっと輝けたはず・・・と思うとやはり残念。彼もまた違う相手役で演じさせてみたかったです。他の役者はいずれも見事でした。


オスカー(曽世海児)は、これ以上望むべくないほどの完璧な出来。
サイフリート(岩崎大)がまたとってもグー。危うくファンになってしまうところでした(笑)。むしろ、脇役はBチームのほうが好きなんです。


最後の最後にスタンディング・オベーションは起こりましたが、過去に体験したものとは全然違いました。「約1ヶ月の長期公演、ご苦労様!皆さん、よく頑張った!」という思いはありましたが、本当は真の感動、で立たせてもらいたかった・・・。ただ、役者の嬉しそうな笑顔は、ラブリーでした。


さて次は大阪・初夏の陣(笑)ですね。大阪のトーマはいつも”事件”の香りがします。またすんばらしい公演になるかもしれませんね。奥田ユーリの出来が、大層気になります。

*1:トーマ過去話は、また折をみてひっそりと(?)続行の予定です。

*2:さては稽古で相当、根詰めてしまったのではないか、と。

*3:「ここのポイントで変わるの!」等可愛かったです。