雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

カシちゃん 卒業から・・・

カシちゃんの千秋楽の残像を思い出して余韻に浸る日々・・・のつもりでしたが、いきなり仕事で呼び出しをくらって、東京へリターン!結局、3日も仕事漬けで現実に生きてしまいました。こんなことなら、千秋楽の日からずっと泊まっていたかったなあ。


更に仕事関係の方に「せっかく東京に出てきたのに、遊んでいかないんですか?」などと聞かれ、「東京宝塚劇場前で卒業するジェンヌさんのために2日間もたむろっていたんでねえ。」とも言えず。。。こんな時は、「一体何やってるだろう、私?」なんて一瞬途方にくれちゃいます。


さてさて、カシちゃん(貴城けい)の記者会見と袴姿をネットで見ました。前回のえらく感傷的な書き込みとはかけ離れた爽やかな笑顔のカシちゃんの写真。涙は流さなかった、と聞いて正直「やっぱりなあ」と思いました。泣かないだろう、と想像はしていたのです。かと言って安心したわけではありません。


カシちゃんという人は、「自分のためには泣けない性格」とも語っていましたし。そして冗談めかして?語った「もっと幸せになりたい」の言葉は、なかなかに意味深でもありました。全てを達成して清々した思いでは言わない台詞だろうなあ、と。いずれにせよ、退団の2月12日が過ぎ、日一日と”トップスターの栄光”は過去のものとなりゆくのです。


今は、哀しみややり場の無い怒りのようなものから少し離れて、あるがままに「いま」を受けとめていきたいなあ、と思ってます。二度と会えないわけじゃない、日々は移ろいゆき、傷ついた心の痛みもいつかは過去のものとなります。たとえそうだとしてもめぐり会ったその”出会い”こそが、宝物です。

【サヨナラショーで去来したものは?】


11日の前楽は、サヨナラショーがありました。竜馬を演じても清潔感に溢れていましたし、ショーは「王子様」路線で正統派を余すところなく見せていたカシちゃんでしたが、サヨナラショーにはいつにない”熱情”がありました。夏のコンサートで感じた、あの「濃厚な空気」が立ち込めており・・・。


1曲目の「ダンシングフール」は、燃え尽きるような激しさで踊り歌いまくってくれました。前日夜に、『コパカバーナ』のDVDでこのナンバーを何度も繰り返し見て、「こんなにカッコイイ、カシちゃんはもう見れないのか(涙)」と切なくなってしまったのですが、それでもこの舞台で復活したダンシングフールは凄かった!


いつも自分を抑制して、いぶし銀のような渋い光を放っていたカシちゃんが、何かを吹っ切ったのか、挑発するような強い眼差しで「踊りバカ」になりきっていました。ブルーの衣装に似合う、クールだけれど燃えたぎるように熱い姿でした。このわずかな瞬間に、忘れられないような姿を焼き付けてくれたのです。


カシちゃんの存在を意識した「JOYFUL」「キングダム」からのメドレーもとても嬉しかったです。本当にみるみる好きになっていった頃の曲ですから、もう耳でなく全身がシビれる感じでした。


大きなハプニングが一つ。エリマキトカゲ(襟が立ち上がっていたので)の赤い衣装には、途中耳マイクがひっかかってしまい、なんとか定位置に戻そうとしていたカシちゃんですが、ギュッとひっぱった瞬間、部品が飛んでいってしまいました。その後の銀橋でのメドレーは残念ながら途中、声が篭ってしまい、ハラハラしてしまう羽目に。無音にならなくて良かったものの、客席がシーンとなった瞬間でした。


大階段の中央に立ち、金ラメの入った黒燕尾を着て、紫城るいちゃんと見つめあい、デュエットダンスへ。これが見たかった・・・。最後の最後にこんな男役の集大成というシーンが見られて、胸が熱くなりました。まさにこの瞬間、何かモヤモヤとしていたものがスーッと消えていくのを感じました。


何があっても、何年経っても、これがあるから宝塚なんだと思います。15年にわたって作り上げた「男役」という芸術作品を、極みを見せてもらえるのが何よりもの喜び。どんなスターも、ただそれだけで素晴らしくて尊いものですが、絶頂期のカシちゃんがそこで幕を下ろす、その事実が一層の華やかさを演出していました。悲しいほど美しい奇跡のような光景が目の前にあったのです。

【千秋楽入り待ち】


翌日は朝早くから、劇場前で長時間カシちゃんを待ちました。サヨナラ公演の入り待ちは初めての体験でした。テレビで見るシーンでは、退団するスターさんとファン、組子達が手作りの面白い趣向を凝らして盛り上げるのを見ていたので、一度でいいからナマを見てたい、と思っていました。その実、本当に参加する日があるとは思いもせず。


ハーレー集団(シルバー地にオレンジの炎がペイントされたバイク)のサイドカーに乗ってカシちゃんが登場した時、劇場前では驚きの歓声が上がりました。ROCK好きの彼女らしい登場。しかし残念ながら、噴水側のシャンテ付近ですぐ降りてしまって、その勇姿は見れませんでした。


白のポワポワしたジャケットに、ジーパン、白ブーツを履いたカシちゃんはトレードマークの広いオデコを全開にして(笑)、ファンの前をゆっくり1周しました。まるで宝塚最後の日というのが嘘のような自然さで、そして一点の曇りもない晴れ晴れとした表情でした。


正面入口には宙組子達が集まって、お面のような被り物で盛り上がっていました。何か制約ができたのか、全く道路側には出てきてくれず、劇場内にすぐ入っていってしまったのが正直寂しかったです。うーん・・・ ケチ ・・・(呟き)。いやいや、この時ここに居られただけで良し、とせねばいけませんね。いつかリベンジしよっ!?と。


それにしても退団が決まってから、短いような長い時間でした。カシちゃんのことを書くとどうしても気持ちが揺れ動いたり、ネガティブ思考になってしまって、苦しかったのも事実です。何はともあれ、ここで一区切りつけられてホッとしたのが自分でも少し意外な発見でした。今後は、(カシちゃんを見習って)私も幸せになりたい・・・ですね(笑)。

宝塚を長年見てきたベテラン記者達も異例?の本音コメントを掲載:

産経新聞 ENAK KARON-SEIRON トップの任期 貴城けい退団に思う