このところ、体調は戻ってきたものの代わりに気力が落ちてかなり疲れ果ててました。何か書きたいのだけれど、どうしても集中力が不足しているので、ダメだめ・・・。ということでふと思いついた大河ドラマのことでも軽〜く書いてみようかな、と思いました。
全く予想していなかったのですが、NHK大河ドラマを正月から見続けています。それも歴史ドラマとして真剣に史実をおっかけてるわけでは全然なく、ホームドラマでも見るような気安いムードで。武田信玄の家臣、軍師・山本勘介の生涯を描くこのドラマ、登場人物が渋揃いでかなり楽しいのです。
このところ、アイドルや人気俳優をメインの役につけた作品が多く、時代劇としてのみならず大河ドラマとしても、中途半端で期待ハズレが続いていたのですが*1、ようやく「芝居」らしい「芝居」が出来る役者達を集めてきたなあ、と数ヶ月経った今頃、その魅力を理解したところです。
【謙信公の思し召し】
もっとも見始めの動機は、GACKTの上杉謙信役。そんな輩は私だけではないと思いますが(笑)、彼のまさかの時代劇出演と、期待を裏切らない”美貌の武将”姿に楽しみが倍増しました。戦国武将は数多い中で、上杉謙信という私的にも非常に興味深い武将を演じるところがまた楽しみで。ガクちゃんが拘った(「上杉謙信でなければやらなかった」という発言)この謙信公、ハンパな歴史ファンの私のハートをくすぐりまくりです。
とはいえ、これからちゃんと本を読まなきゃね、という状態ではあります。そもそも何故か子供の頃から些細な縁があり(?)、自ら「行きたい」と言ったわけではないのですが、米沢にある上杉家廟所を3度も訪れていました。あちこち歴史的建造物は見てきたのですが、ほとんど記憶の彼方・・・なのに、ここだけは強烈に脳裏に焼きついたといういわくつき、これは仏様(いや謙信公)の啓示でしょうか。
そんな盛り上がりどころはもうちょっと先の話ですが、どうやら謙信については幼少期から話がスタートするらしく、それを聞いてますます楽しみです。武田信玄もちゃんと幼少期から丁寧に描いていたので、青年期以後の市川亀治郎さんに代わってからもとても親しみを持って見られました。
【魅力的な役者達】
市川さんの歌舞伎役者ならではのハキハキとした台詞廻しは、思わず引き込まれてしまいます。主役の内野聖陽の圧倒的すぎる存在感はもちろんのことですが、武田家臣団を固める千葉真一さん、竜雷太さんなぞ、髷姿でそこに重厚に座っているだけでゾクゾクして嬉しくて堪らないのです。 → いつの間にオヤジにときめくようになったんだ、この私(笑)。
そして最近になって信玄の弟信繁役を演じているのが、あの”元・チビ玉”嘉島典俊さんだと知り、またまた驚き。TVで顔馴染みというわけでなかったので全く気が付きませんでしたが、「なかなか時代劇の台詞に慣れた若手さんがいるなあ」と気に留めただけあって理由を知ればナルホドと納得。
それにしてもこのドラマ、人選が並ではない、とつくづく感心します。ベテラン手前の役者達も、決して派手ではないけれども要所を締める芝居巧者揃い。真田幸隆役の佐々木蔵之介さんは舞台役者としてよく雑誌では見かけていたのですが、動く姿は初めて見ました。それなのに、もう傍流として真田家の行く末がとても気になるほどに存在感があります。
家臣団にいるなんてちょっと勿体無いかも、と思わせる田辺誠一さん、すっかり役者くさくなってきた高橋和也さんもそれぞれに魅力的。悲恋のカップル、佐藤隆太さんと水川あさみさんも注目している若手役者です。
冒頭の数話だけの出演ながら、勘介の恋人役として、物語を面白くしたミツ役の貫地谷しほりさんも初々しい魅力で印象に残りました。一昔前の女優さんっぽい安定感がとても新鮮に移り、今後活躍していきそうだなあ、と思いました。
そして、これからどんどん重要人物となっていくであろう由布姫役の柴本幸さんには、今一番注目しています。なんとこれがデビュー作だったそうですが、キリリとした目元と流麗な美しさが印象的。歯に衣着せぬ激しい口調には戦国の女としての凛とした逞しさも見え隠れしていてなかなかイイですねえ。オナゴが良いと物語は締まります(笑)。
どちらかというとストーリーの面白さよりも、キャストと役のマッチ具合に目を奪われており、「歴史勉強になってるのやら?」という気はしますが、なかなか連続ドラマが見れない私に何気なく毎週チャンネルを合わさせているところが、「この大河はやるなあ」と思わせるところです。
重厚で斬新な大河ドラマ、これを待っていたのだ!
頭に妙にこびりつく主題歌です。
- 作者: 井上靖,大森寿美男,NHK出版
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昔はムック本1冊だったのですが、最近は前・後編に分かれていてこちらは前編ですね。
*1:幕末・戦国物をメインに言ってます。