先程、『のだめカンタービレコンサート』から帰ってきました。わが町でのコンサートは初めてだったそうですが、いろいろ話題になったアノ「のだめカンタービレ」コンサートが、今も尚続いていることにまず驚きました。
そして、巨匠が出演するわけではないクラシックコンサートに満員の客席、というのもなかなか不思議な光景でありました。まあ、私自身もクラシック好きと言うにはおこがましいほど、オーケストラは苦手ジャンルでした。生オケはまだいいのですが、自宅のステレオで聴くのがあまり好きではないのです。
普段CDを流しながら、少年合唱の繊細な歌声を愉しんでいる時、突然激しいオケの演奏がさえぎるように被ってきたりすると、一瞬心臓が縮み上がる感じがします。どんな良い演奏でもバランスが大事なので、ホールで聴いてる時は音の重層構造がリアルに体感できるのでそれなりに楽しめます。
とはいえ、初心者に近いレベルですので、こういう企画ものライブはなかなか楽しいわけです。気合の入った(笑)クラシックコンサートとも違って、客席では「どんなことやるのかな〜」とリラックスしたお客さんが普段着で座っていて、漫画ファンらしき子供達も目を輝かせていました。
【漫画の世界だけでなく雑学にもなる】
コンサートの第一部では、桃ヶ丘音大時代ののだめと千秋の場面で登場する印象深い名曲達が登場しました。「ベートーヴェン/悲愴」で始まり、「モーツァルトの2台のピアノのためのソナタ」「モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調」など私が一番聴きたかった曲が続き、締めは「ガーシュイン/ラプソディ・イン・ブルー」。
演奏中は、大きなスライドに漫画のシーンが映し出され、臨場感たっぷり。ドラマファンとしては、ドラマのシーンもあったらもっと嬉しかったのですが、あくまで原作重視の作りでした。エピソードを断片的に映し出すのですが、なかなかムードを盛り上げてくれて良かったです。
感心したのは作曲家達や曲の特徴、バックボーンなどが説明文としてスライドに上映され、ちょっとしたお勉強にもなるところ。オーケストラ特有の抽象的な言葉(例えば「主題」とか)も分からないなりに、「ここの小節・・・で」とリアルタイムで説明してくれるとほうほうと分かった気になります(笑)。
指揮の茂木大輔さんの飾らないお話も面白かったですし、オーボエ奏者の古部賢一さんの演奏も、軽やかで素敵でした。技巧については、まるで素人なので門外漢ですが、音色の違いくらいはなんとなく響いてくるものが違うので、新たな発見もありました。
【思い出いろいろ】
オーケストラの演奏を聴きながら、ふと他のことが浮かんできました。「そういえば丁度今頃、TV版のだめSPの海外ロケが慣行されているなあ・・・。」とか*1。フジテレビでは、11月始めにエキストラを兼ねてのロケ参加ツアーを公募しており、猛烈に参加したかったのです。
TV版「のだめ〜」にハマッたという理由の他にも玉木宏君の千秋*2を生で拝みたい、というミーハー根性が大きく(笑)、またヨーロッパの本場のホールでクラシックを聴ける!というワクワク感でアドレナリン放出だったためです。もちろん、会社辞めない限り実現不可能なのは自明の理、でしたが本当にこんなチャンスを逃したのは残念無念でした。。。
それからガーシュイン。その昔、大層暗い自伝映画を見た記憶があるのですが、題名がどうしても思い出せません。本人の写真を見てもとてもハンサムで音楽の才能にも恵まれていたものの、惜しむらくは短命だったこと。映画自体は、あまり楽しいとはいえなかったのですが、「ラプソディ・イン・ブルー」という曲を聴いたのはこの時が最初で、「のだめ〜」で懐かしの再会をした気分でした。
それから第二部では、「ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調」の全曲完全演奏が目玉!まさに「のだめ〜」が一躍有名にした曲だったので、そりゃあもうワクワクでした。しかも説明テロップが、こと細かに歴史的状況やら初演の様子を目に浮かぶように流れてくれる上、音楽的手法も分かりやすく説明してくれてかなり楽しかったです。
驚いたのは、第二楽章(ALLEGRETTO)。「葬送曲を思わせる陰鬱なメロディ」でありながらも当時ヒットし、独立した曲としても人気を得た、という解説の通り、私も耳馴染みの大好きな曲の1つでした。家に帰って「どれだっけ?」と探してみると、またもやリベラの登場!2枚目のアルバム『ルミノーサ』の中の「SACRIS SOLEMNIS♪」がまさにそれでした。
少年合唱で聴く「ベト7」もかなりオツなもので、なかなか魅力的です。そして、リベラが「のだめ〜」と思わぬところでリンクしたが嬉しくて、勝手に盛り上がってました。全曲聴いても飽きない、やっぱり「ベト7」は素晴らしいなあ、と再認識した夜でした。
- アーティスト: ショパン,ドビュッシー,ストラヴィンスキー,シューベルト,ジェイムズ・デプリースト,梅田俊明,のだめオーケストラ,のだめオーケストラ+東京都交響楽団,東京都交響楽団
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- メディア: CD
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定番サントラです。でも、一曲一曲が短いので、物足りなくなります。かと言って全曲バージョンは、全部聴くのが大変そうですね。