雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

スタジオライフ 映像作品(2)

映像の世界 パート2

前回に引き続き、DVD・TV映像の紹介をします。長らくスタジオライフではDVDの発売をしていませんでした。予算や売上見込のといった経済的な面の他に、制作サイドで「ナマの舞台を見てもらいたい・・・」という強固な意思があるのか、といろいろと邪推していましたが、舞台映像も続々パッケージ発売されているこのご時勢に、かなり遅れてるなあ、とジリジリしておりました。


そして、劇団が某プロダクションと契約していた時に、ようやく5種類のDVDが発売されました。第一弾の『LILIES』が発売決定!と告知された時は、歓喜の雄叫びをしたものですが、その後の発売履歴を見るとどういう基準で作品選びをしているのか、いまひとつ分からず・・・。


つい最近まで、ちゃんと正規の撮影隊を入れてほとんどの作品を録画していたはずなのに、その大半が日の目を見ずに終わっていて勿体無い・・・限りですし。その中には、なかなかの逸品もあったのに、残念でなりません。


舞台DVDは大手のものであってもそうそう売れる商品ではないと思いますが、その時の記憶だけでなく、やはり記録にして残していただけたらなあ、と願ってしまいます。ほらここにも、「中身はともかく、スタジオライフのDVDならとりあえず買いましょう。」という鴨(カモ)なファンがいるのですからねえ・・・(笑)。

【スタジオライフ映像作品(その2)】

「OZ」(2005年)
  1019(笠原浩夫)・ムトー(岩崎大)・フィリシア(舟見和利)
  1019(新納慎也:客演)・ムトー(山本芳樹)・フィリシア(及川健)


2003年に続いて樹なつみさん原作漫画『OZ』が再演されました。『月の子』の時もそうでしたが、人気を得た作品は、再演時にあまり脚本が変わらない割には、役者の組み合わせを変更したり、ワイアーアクションを追加したりといった小手先の変更があり、それが逆に初演の時の良さ(試行錯誤中だがパワーがある)をだいぶ失わせてしまう気がします。


この作品でも、強く思い浮かぶのは笠原岩崎及川コンビの初演版のほうです。再演の時は、笠原さんも余裕が出て、ちょっと台詞に”お遊び”が入ってしまったのが残念でした。別チームの新納君は、『トーマの心臓』に続き、ライフに客演して妖艶な魅力を武器(?)に漫画チックな1019を演じてくれましたが、どちらかというと女役のほうが魅力的に映りました。


とはいえ『OZ』は「それまでに発売されたDVDの中でも一番楽しめる内容じゃないかな」と思います。漫画で描かれる”近未来SF”を、あれだけチープ、いやいやシンプルな舞台セットと役者の演技だけで感じさせる、という開き直りにも似た演出がいい。


サイバノイド(機械人間)の演じ方もそうくるか~と意外性がありましたし、ビジュアル的にも原作のムードに近い役者(特に岩崎ムトーや高根ネイト)がいて、なおかつ悪役リオンの曽世さん&深山君がまた良い味出してました。感動、というのとは違うのですが、なんとなくふと思い出してしまう作品です。

「ヴァンパイア・レジェンド」(2006年) 
  ゼーリヒ(笠原浩夫)・ジョージ(曽世海児)・エリザベス(林勇輔)
  ゼーリヒ(及川健)・ジョージ(山本芳樹)

「ヴァンパイア・レジェンド」は再演(初演は'98年)ですが、私もこの公演が初観劇でした。原作では、女性ドラキュラに惚れられる主人公は女性、という話だそうですが、ライフ版は男性同士に変更されています。過去の宣伝写真を見てもかなり”お耽美”度高し、ということで期待したのですが、劇場がアートスフィア*1だったので、もう少しこじんまりとした空間で見たかったかも、と思いました。


正統派な大きいチーム(笠原・曽世)と新鮮な小さいチーム(及川・山本)というWキャストで全く印象が違いました。気味悪さや怖さというものは少なく、本当に中世の世界に迷いこんだような独特のムードがあって、「血」の苦手な私でも楽しめました。とにかくドラキュラをやらせたら右に出るものはいない!?と思うほど素敵すぎる笠原さんがこの時も見せてくれました。ライフといえども珍しい、ラストの激しいキスシーンには、思わず目が点に・・・。


どんなにスタジオライフのDVDが発売されようと、なかなかにその女役が映像に残らない・・・と嘆き恨んだ”名女優”林勇氏がようやくジョージの母(エリザベス)として登場。過去に数々の衝撃を与えた当たり役とは、比較になりませんが、ひとまずホッとしたものです。ゼーリヒ役が変わるとそのタイプに合わせて演技を展開する、という玄人筋の演技で唸らせてくれました。

「DRACULA」(2006年)
    ※「ヴァンパイア・レジェンド」とセット販売
  ドラキュラ伯爵(岩崎大)・ジョナサン(姜暢雄)・ミナ(三上俊・及川健)・ルーシー(深山洋貴・吉田隆太)


「DRACULA」については、物語は前回の2004年版とほぼ同じですが、キャストが総入れ替わりしています。主役の大ちゃんについては、これに限って言えば、ナマで見ていたときよりも映像のほうが、ダメダメモード(汗)。まだ、彼なりのドラキュラと確立していない、という感じでちょっと残念でした。もう少し経験を重ねてからのチャレンジでも遅くはないと思いました。


別な意味で忘れられないのはDチーム。主役を演じ続けてきた笠原・曽世・山本というツワモノトリオが脇役で勢揃いしたこのバージョンは、当時「あまりにおふざけがすぎて・・・」という口コミのため、ナマで見るのをやめていました。最近になって吉田ルーシーが見たい、と思い出し、ようやくパンドラの箱を開けたのですが(笑)、「なるほど、これをよく倉田さんが許したものだ。」と思わずにはいられないシーンが満載。


しかしある意味、曽世さんと笠原さんは脇役でも凄い。地味なはずの役でもその人間性が生き生きと浮かび上がって来て、必要以上に興味を引いてしまいます*2。その目立ちぶりは、「ちょっとは主役に遠慮しなさい!」(笑)と言いたくなっちゃうほどです。


とにかく、ここ2年もの間、何らかの裏事情があって(?)ライフの芝居に出演できなくなっている、ライフの中心人物・笠原浩夫さんの演技は、見慣れているのに飽きることなく、特別なファンでなくても


 笠原さんのいない舞台は、○○○の切れたコーヒーのようだわ


とつくづく寂しさを噛み締めてしまいました。同じく一時はヒロインとして目にするのが当たり前、だった及川健君についても「いなくなって知る、そのかけがえなのない価値」という気持ちです。二人が登場しなくなってからのライフの舞台、やはり何割かはインパクトが落ちているのを否めません。


(次回は、TV放映版を書きます。)


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*1:現:銀河劇場

*2:決して地味になり得ない人達、とも言えますが