雅・処

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スタジオライフ『十二夜』観劇記

身も心もウキウキ

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先週末、劇団スタジオライフの『十二夜』を見てきました。シェイクスピアシリーズ第三弾、ということでしたし、私の周囲でも長らく劇団へリクエストしていた”最もライフにお似合いと思われる作品”ということで、全く不安はありませんでした。シアターサンモールもここからライフの代表作がいっぱい誕生してきた、というホーム劇場です。


いつものごとく、全く予備知識を入れないでおりましたが、唯一、蜷川幸雄作 歌舞伎版「NINAGAWA~十二夜~」ロンドン公演(TV中継)で見ていたので、大まかなストーリーを掴んで見ることができました。この公演で市川亀治郎さんが演じた侍女・麻阿役が強烈な印象だったので、この役を誰がやるんだろう、と楽しみにしていたのですが、やはりそこは抜かりなく(笑)石飛幸治さん・林勇さんという超個性派”女優”が占めておりましたね。


この物語、いわゆる日本の「とりかえばや物語*1と同様、双子の男女の入替えがきっかけで起こるドタバタ喜劇です。お話としては、とてもポピュラーなもので、シンプルだけれどそれゆえに誰もが楽しめる内容になっております。


双子の妹ヴァイオラ扮するシザーリオ→オーシーノ公爵→伯爵令嬢オリヴィア→シザーリオのちに兄セバスチャンという恋愛ベクトルの四角関係?と、オリヴィアの叔父サー・トビー、オリヴィアを想うサー・アンドルー、オリヴィア家に仕える召使マライアが共謀して執事マルヴォーリオに逆襲する物語が交互に展開されて最後は、大騒動・・・大団円となります。


ライフ版「十二夜」は、どちらかというとマルヴォーリオへを徹底的に苛め抜く(笑)シーンが多いので、中だるみしたり、なにやら後味もややビターな出来になっておりますが、シェイクスピアの時代は、身分関係が厳格だったと思われるだけにそのキツイ風刺に、観客は拍手喝采!だったのかも・・・なんて想像しちゃいました。

【ベテラン勢が戻ってきた!キャスト】


全体的な印象は、「夏の夜の夢」に比べると爆笑度が少し落ちる(→パワフルなアドリブが少ないので)けれども、結構好きな作品に仕上がってました。「夏夢」同様、”音楽劇”で、なかなか音程に不安がある役者ばかりなのに、また歌うんかい!と思ったりもしますが、”上手くないけどハートを感じる歌”にも慣れてきました(笑)。オリジナル曲もまあまあかな。


しかし、何よりも嬉しかったのは、スタジオライフの舞台に3年半ぶりに帰ってきた笠原浩夫さんと及川健君。楽しいオープニングのダンス&ソングシーンに、二人が笑顔で参加しているのを見て目頭が熱くなったファンは多かったのでは?かつては当たり前のように毎回主役級で出演していた看板役者達ですもの。なのに曽世さんやシニアの役者達と絡んでいる二人が懐かしいやら新鮮やらで、いちいち感動してしまって・・・。


「雪月花」というグループ名でデビューしたJr.7のうち4名は、セット転換&コーラスがお仕事の雀役(?)で参加。先輩達に「はい、カワイイ、カワイイ」と投げやりな言い方であしらわれていて笑いを誘ってましたが、そういう脇キャラに徹したのも久しぶりで、ベテラン・中堅までが顔を揃えた豪華なキャストになってました。


βチーム、曽世さん扮するオーシーノ侯爵、その従者3人(笠原・石飛・山崎)とオリヴィア役の健君で”往年のトーマの心臓メインキャスト”だったりするのがまた古いファンにはたまらなかったりします。そうそう、セットは「夏夢」とそっくりでそれもまた嬉しかったです。



数十回通った(たぶん最多)愛してやまない劇場です。足を運ぶたびにいつも「帰ってきたよ」って気分になります。


【ほぼ満足なキャスティング】


配役については、今回ほとんど不満がありませんでした。個性が強すぎる(笑)αチームより、正統派なβチームのほうが好きではありましたが、どちらのメンツも安心して見ていられました。「LILIES」では、女役(リディアンヌ)に不満を感じた芳樹君のシザーリオ、(若干笑いに走りすぎなところはあるのですが)まあそれなりに(笑)”女”に見えました。


松本関戸コンビは、背格好も顔立ち(パーツは違っておりますが)もどこかしら似ていて双子をバッチリ感じさせてくれました。隣の一般客は、「本当に双子かと思った。」と驚いておりましたし、作戦成功!妙に派手なシャツが似合う曽世オーシーノと10年前と変わらず”女性”にしか見えない及川オリヴィアとか、タイムスリップする瞬間も結構ありました。


見せ所の多いマライアは、恋にせつない表情を見せる石飛さんと、「いくとこまでいっちゃうよ!」なパワー全開・林さんということで、もう見てて飽きませんでした。笠原さんには、サー・トービー役の他にマルヴォーリオもやって欲しかったですねえ。(やっぱりボロボロの衣装は無理だったかしら?)坂本岳大さんも、途中から”カゲの主役”となっていきますけど、憎みきれない人柄がにじみ出るため、苛められてるのがなんとも哀れに見えてしまいました。


見せ場は、やはり双子の正体が明かされ全員が登場するシーン、ホロリと泣けて、爆笑できて、何度見ても可笑しかったです。ここ、もう少し長ければいいのに、と思ってしまいました。DVD発売決定!ということで、ライフのDVD作品群の中では、久しぶりに期待膨らみます。


なんと!AMAZONで購入できるんですね、このDVD。圧倒的に安いので早速注文します。


【雪月花デビュー】


華のJr.7の同期6人がCDデビューと聞いた時は、「一体ターゲットは、どこなのさ」と思っておりましたが、豪華すぎるブックレット付CD+写真集+DVDで約1万円という高額になることを思えばやはり、ライファー狙いうち(笑)、ということのようです。ええ、ちゃんと釣られてきましたよ→生粋のネギカモファンですから。


ただ、イメージビデオっぽいDVDはさすがに食指が動かず、写真集を買いました。かつて劇団の写真集が発売されたこともありましたが、その時は、まだJr.7が入団してなかったんだっけ、と思うとちょっと感慨深かったりします。いや、そんなことより、この写真集なんでこんなに半裸ずくしなんでしょう?可愛いコスプレ大会のページなんかあればまだしも、ことごとくアジア・海・波内際・砂・濡れて透けた白シャツから覗く小麦色の肌・・・ボクってス・テ・キ?・・・みたいな狙いすぎがウケてしまいます。


よく考えると、こういうのって'70年代アイドルからずっと続いてるんだなあ、なんて思いつつ、あまり外では開かないほうがいい?ような写真集になってます。ベッドに佇む二人*2・・・とか意味深で。それでも顔のアップは、なかなか綺麗です。特にマツシンの横顔、ドキっとしますね。また亮吉君が、スッキリと涼しい男ぶりでちょっと驚きました。


で、CDのほうは本日何回もリフレインしてみてます。声の区別がつくかしら?と不安だったのですが意外と分かりました。ただ、曲調によっては、ちょっと判別しにくいですね。曲も、そこそこメロディアスなので、弾けてはいないけど、つまらなくはない、というギリギリのラインです。歌手でなくても、そこそこのクオリティで聴かせてしまうアレンジャーってすごい(笑)。


雪月花

雪月花

表現しにくいのですが、「ダンサンブルなムード歌謡」って感じでしょうか。予想より楽しかったです。細かいソロが散りばめられてて、個々人の声がキッチリ聞こえてくるので、彼らのファンなら楽しめると思います。私は吉田君の高めの歌声に満足。

雪月花写真集 etranger

雪月花写真集 etranger

爽やかエロ系ですね、この写真集は。意味もなく裸が躍ってます。ここでも六割れ腹筋に喜ぶ私?!購入特典B2ポスターは開かないまま終わりそうな予感・・・(汗)。


◆2011/11/7追記:だいぶ遅れて買ってしまったDVD。内容については、とんと噂を聞かなかったので迷ったのですが、1回見たらもう見ないだろう、と思うような内容の薄さでした。写真集同様、裸づくめでメンバーが各々カメラに視線を向けて・・・というグラビアアイドルのような出来栄え。音声が悪くて聞きづらいし、ジュニ7ファンでも総じてつまらない内容だと思います。PVならまだしも、何故こんなのイメージビデオを発売したのか理解に苦しみます・・・。

*1:なんと日本版のほうがシェイクスピアよりはるかに昔に出来た作品、ということで驚きました。

*2:物憂げな表情なんかさすが皆、役者だけありますよ