雅・処

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映画『大奥』 クールな女将軍に惚れぼれ

公開2日目ですが、楽しみにしていた『大奥』を見てきました。前評判どおり、まさにエンターテイメント時代劇で、楽しめました。難しいこと抜きで、とにかく面白いです。一望を持って(?)大奥入りする水野祐之進(二宮和也)の目線で、「大奥ワンダーランドへようこそ!」な感じ。


もともと題材がドラマや映画で何度も目にしているので、なんとなく分かったつもりでいた大奥ですが、”制度”的な細かい部分については、松島(玉木宏)や杉下(阿部サダヲ)が新参者・水野に説明しているシーンで「へえ、そうなんだ」と目からウロコのところも多く、歴史のお勉強になりました。


謎の伝染病で男が減って・・・という突拍子もない前提も、それによって起こる男女逆転の世相も、もしそれが本当だったら案外そうなるかも(子種獲得のため、女に身売りする男達とか)と思わせますし、「男の園」大奥も誇張はあっても、意外と史実を加味していて”嘘の中のマコト”を感じさせます。


割合にまっとうなサムライ気質の持ち主、水野も最初は「やってらんねえ」的な不満を持っていたようですが、次第に大奥のしきたりの裏にある人間模様とやるせない哀しみを胸に抱いて生きている男達に何かしらの影響を受けて、順応していきます。まさにそこが大奥の怖いところ、でもあります。

【この程度でBLなんて】


さて、随分引っ張り出され、掴みネタにされていた「BL要素」ですが、ケッってなもんです(おいおい)。正直、期待以下。騒ぐほどのことは全然ないほどに軽いです。なので、男性客でも全然気にすること無し、って思いますね。寄り添う程度や可愛いチュッ程度で、かえって見てて失望しました。せめて玉木&佐々木コンビは、多少濃厚なのやってくれると思っていたのですが・・・。


だってその昔、ジュリー真田広之の『魔界転生』のキスシーンとか凄かったですよ。子供心に「コレッてありなん?!」って驚いたほどのおどろおどろしい衝撃でした。30年前にも負けてるラブシーンってどうなのか。垣添中村蒼君の瑞々しさも少女チックで爽やかでしたし。男性出演者は、BL世界を煽りすぎ(照れ隠しでギャグになってるのかもしれませんけど)、ですね。かえってそこはかとない色気を感じさせたのは、経験豊富(?)な杉下だったかも。


それにもう一つ言わせていただければ、BL的な”色気”を感じさせる男優が全然いなかなったな、と。男と男がちょっとアヤシク絡んでいたらそれで即BLなんて甘い甘い。作り手にそのセンスが無くても、演出の仕方で誤魔化したりもできるのに、直球すぎてちっともムンムンしない。玉木君も性別問わず甘え上手なタイプに見えるだけに、惜しいところまでいってるんだけど、どっか(事務所の方針とか?)アイドル扱いで保護されているのかなあ、いまいちオトナの俳優として成長しきれない感じ。


二宮君のモロ日本人なショーユ顔は説得力ありました。物言わず、ウルウル瞳で見つめられると、なんかそれだけで何もかも許してあげたくなる。ただ童顔で背が低いため、どんな衣装を着ても”チンマリ”としていたのが残念。あの漆黒の紋付袴は、もう少しタッパがあればもっと素敵だったでしょうね。せめて隣にデカイ松島がいなければ・・・。自然体が持ち味の二宮君なので演技力がどう、とか言えませんが、正直この映画は、ジャニーズ抜きで見たらもっと面白かったかも。


ラストの見せ場で圧倒的に素敵だったのは、徳川吉宗(柴咲コウ)でした。上様のシーンはどれも緊張感漂うのですが、力みすぎず、それでいて堂々と威厳を持って命令を下している。映画の2/3までは、二宮君が主役だと思ってのですが、最後の最後で、この凛々しい女将軍に全て持っていかれてしまいました。もう去っていく後ろ姿がなんてカッコイイの〜。続編は吉宗メインで見たいかも。美男子を見に行ったつもりだったのですが、本当の見どころは柴咲さん、でした。


豪華な衣装やセット、インパクトの強いテーマ曲もワクワクさせられました。ありえない設定の漫画を、バカバカしいほど本気で映像化した映画、オトナの遊び心が感じられて、久しぶりに楽しめました。考えて見れば、最近、暗い映画ばかりを見ていたからかもしれません。今回の「大奥」が大ヒットして続編にまた会えることを楽しみにしたいです。

原作紹介:お知らせ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

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原作読みたい!もう手を出してしまおうか(笑)。