雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

思い出の大河ドラマ名場面など

昨夜は、CSで『仁〜JIN』の一挙放送があり、レンタルで未見のドラマを7時間近く見てしまいました。さすがに頭がクラクラ。大沢たかお君は、昔から”涙目芸風”が変わらないなあ、と思いながらも最終話まで集中して見られました。このドラマ、続編が噂されるだけあって、確かに全ての謎が解決してないし、坂本龍馬はまだ生きてるし、これは続きそうかも、と思いましたね。


しかし、裏番組で気になっていたのは、『大河ドラマ50〜見せます!大河のすべて〜』(NHK-hi)。録画して4時間を2回に分けて見ました。50年分のNHK大河ドラマの名シーンを取り上げるのと同時に、裏エピソードやテーマ曲のオーケストラ演奏など、なかなか楽しめました。私自身は、フルで見た作品が『おんな太閤記』『独眼竜政宗』『峠の群像』『風林火山』『天地人』*1だけで、他の作品は、大体10話までの間にギブアップしてしまってます(汗)。


やっぱりストーリーの面白さは大事ですが、キャストのイメージが受け付けないとどうしても先を見たいという気がしなくなります。中井貴一武田信玄滝田栄徳川家康反町隆史吉川晃司もですが)の織田信長、香取慎吾近藤勇あたりがどうしてもダメでした。主役というのはキーポイントですね。というかそんなとこまで直感的と言うか(苦笑)。※敬称略


でも、なんか大河ドラマが始まる前のドキドキ感が好きです。芸能界から選りすぐりのベテラン俳優や伸び盛りの人気役者などが多数キャスティングされ、伝統的なドラマでありながらも新しい風が吹きます。想像していないキャラクターがぴったり役と一致して、ものすごい魅力を見せてくれたりすると鳥肌モノで。


この記念番組でも、役所広司さんのインタビューが印象的でした。当時、大抜擢だった信長役のキャスティングに大きなプレッシャーで演じていたという話に驚きました。今や国際俳優と言っても良い役所さんですが、言われてみれば、お茶の間では無名に近かった若手役者の一人でした。しかし、役所さんの信長は衝撃的で今に至るまで私の中ではナンバー1。こういう出会いは一番理想的かもしれません。


更に若干28歳の若さでいきなり主役・伊達政宗役抜擢が話題を呼んだ渡辺謙さんのインタビュー。こちらは、名(怪)優、故勝新太郎さんとの思い出が中心。政宗と勝さん演じる秀吉との初対面のシーンまで、一切顔を合わせず本番に備えたというエピソード。そういう役者魂的な話は他でも聞くことはありますが、どんなアドリブを投げられても受けてたたねば、と必死の覚悟を決めていたという謙さんの言葉に驚きました。


北条攻めに遅参した政宗が秀吉に白装束で許しを請うシーンで、棹を首に当てられ「もう少し遅ければここが無かったぞ。」と脅されるシーンで、政宗のお口アングリの表情は、一瞬”素”だったのか・・・と。謙さんのみならず、共演者、スタッフ共にビビッたでしょうね。十数年後に分かる隠された事実というのは面白いです。


子役の名シーンはやや少なくて、加藤清史郎君の「わしはこんなとこ来とうはなかった!」(by「天地人」)と藤間遼太君の「梵天丸もかくありたい」(by「独眼竜」)だけだったのが残念。後藤久美子ちゃんの愛姫くらい出ても良かったような。あまりの美少女ぶりにその後、大ブレークしたので。


一方、自分が見ていない作品でも見入ってしまった場面がいくつもありました。故緒形拳さんの弁慶(by「源義経」)。激闘後に仁王立ちとなって死ぬシーンの形相。父吉宗(西田敏行)に、本心を吐露するダメ息子(?)家重のシーン(by「八代将軍 吉宗」)には思わず涙してしまったり。50話を全て見続けるのは大変な労力が要りますが、ピンポイントで名場面を見ると「やっぱりすごいわ、大河」と思わされてしまいます。


夏目雅子さんの淀殿の映像も流れましたが、私は”お市の方”(by「おんな太閤記」)の気品ある姫ぶりに悩殺されたので、そちらのほうが見たかったかな。こういう気高い美姫ってなかなかに現れない、本当に希少価値です。


独眼竜政宗」や「江」のオーケストラ演奏も、なかなか良かったです。独眼竜のテーマ曲に使われたオンドマルトノ*2というフランスの古い電子楽器を使っていたという雑学紹介もあったりして。NHKで「のだめオーケストラ」並みに大河オーケストラ演奏会を開いたらいいのに、とか思ってしまったほど。


4時間あった割には、ゲストトークが長かったり、生放送で編集ができないというのもあるのでしょうが、もっと映像が見たかったです。せめて全50話の見どころやテーマ音楽一斉紹介なんかは、普通やるべきでしょ!と思ったとこです。イケメンだとかラブシーンだとか、民放を真似たような軽いノリも気になりました。頑張った割に拍子抜けの印象が拭えず。


ゲストも正月だから呼ぶのが難しかったのでしょうが、もっと大河ドラマに縁の深い人を呼んだほうが良かった気がしますね。瀬戸康史君とか爽やかだったけど、4時間も自分の生まれてない時代の話が続いて、可哀想でしたし・・・。

【何故、ランキング1位が「義経」〜!?】


まあ番組の出来はまあまあとして、締めくくりに登場した「50年大河ランキング」がトホホの結果に。ネットを含む事前投票+番組放映中の携帯のみの投票で、第一位に選ばれたのがタッキーが演じた『義経』。途中経過から人気投票になりそうな予感はあったものの、最もあり得ない結果に呆然。一体どんな組織票を総動員すればこんな結果になるのか・・・。視聴率、インパクト、社会的現象のどれにもほとんど成果がなかった作品だけに出演者全員、動揺を隠し切れず苦しいコメントに。


五条大橋の義経と弁慶の出会いのシーンは、幻想的で(槍の上に乗るみたいな、若干やりすぎの演出はあれど)胸がときめきましたが、いくら稚児姿のタッキーが可愛くても、それとこれとはねえ、と言う感じ。まあ、現在進行中の大河ドラマで最近の人気スターの作品が上位にくるのは仕方がないことですが、2000年に入ってからの作品とそれ以前の重厚感漂う作品とでは比較にならない気がしますし。。。


番組の盛り上がり的にはもっと昔の作品を上位にしたかったのでしょうから、せめてあらゆる媒体を使って人気投票すれば良かったのに、<QRコードを読み込んで携帯で投票>って企画があまりにも思慮に欠けるというか、製作者達が若すぎなんじゃないか、とか。デジタル放送の色違いボタンで何故にダメ?そこが不思議でした。

【早く『江』も見たい】


9日から始まる『江』。若手女優の中でも好感を持っている上野樹里ちゃんと水川あさみちゃんが浅井姉妹で出演しますし、宮沢りえちゃんの茶々もイメージピッタリ。日本史で一番面白い戦国時代が舞台で、脚本家が『篤姫』と同じと知り、俄然楽しみになってきました。


書店で見つけて「大河ドラマストーリー(上)」もついつい買い込んでキャストを知ったら、また興味が沸いてきました。出番はどれほどか分かりませんが、森3兄弟(蘭丸・坊丸・力丸)との淡い恋?みたいなシチュエーションもあるようで、ここは女性作家特有の”膨らまし”が期待できそうです。本当は男女よりも<信長と蘭丸>で描いて欲しいという邪心(笑)がありますけど、まあ公共放送なんでそこは無理かな。


樹里ちゃん演じる江が7歳からスタートというのがいかがなものか、と思うのですが、昔は3話くらいまで子役が演じていたのに、早くメインキャストを出したいのでしょうかねえ。ワタクシ的には、屈折キャラ?になりそうな向井理君の秀忠よりも、斉藤工君の京極高次が楽しみ。かつてBL映画出まくりだったのに、昨今の大出世ぶりが嬉しい。それはともかく、楽しみで待ちきれない!です。


江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)

江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)


最近はTVガイド誌からも特集本が出るのでややこしいのですが、NHK出版は王道だと思います。ただし、続けて下編・完結編と3冊出す目論みかな、と思うと食傷気味ですけど。

*1:『天地人』は2話だけ残してます。

*2:外観がピアノぽいのに大正琴のような不思議な楽器