雅・処

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六魂祭 企画の甘さで、骨折り損のくたびれもうけ

本日から、2日にわたり仙台の中心部で開催されている六魂祭東日本大震災後の鎮魂&景気づけ、も兼ねて初の試みということで、東北6大祭り(青森ねぶた、秋田竿燈、盛岡さんさ踊り山形花笠まつり、福島わらじ祭り)が揃うということで話題になっておりました。東北はなにげに広く、なかなか全ての祭りを見に行くこともできないため、こりゃ幸いと真夏日に出掛けた私。


しかし、地下鉄に乗り込むと一抹の不安がどんどん膨れていきました。まず、仙台名物の初売りや本家・七夕まつりを凌ぐほどの人出で押すな押すなの状態。仙台でかつてこれほどまでに人が集まったのは見たことがありません。パレードの運行は、ケヤキ並木で有名な定禅寺通*1でしたが、とにかく予定区間が短い。


「こんな狭い範囲で本当に大丈夫か?」という不安は的中。定禅寺通には人垣が出来ており、近づくこともできず、裏通りにも人が溢れかえって、狭い路地は車が身動きできない状態に陥っていました。小さな子ども連れや赤ちゃんを乗せたベビーカーも歩きづらそうにしていましたが、足が不自由なお年寄りまで、この珍しい催しを見ようと集まってきていて、大混雑。派手なお囃子が聞こえるだけで踊り手の姿は全く見えず・・・。


地元民として思う、わが街仙台は、文化的な娯楽が非常に少なく、ことエンターテイメントに関しては「文化後進国」と言っても良い位に遅れています。近年、音楽祭など少しずつ頑張っていますが、東北一の都市というプライドだけに安住し、生活しやすい地方都市という評価に甘んじていて、文化面では、立ち遅れている街です。また住民もその事実をよく認識していないので、変化が起こりにくいのでしょう。

【せっかくの期待に水をさす・・・】


そんな”娯楽の少ない”市民に、今回の六魂祭がどれほど魅力的に見えたか、そして物見遊山の人々がどれだけ集まるか、想像できないほうがおかしい、と思いました。大震災の爪跡もまだ残っているこの時期、これほどの企画を遂行しようとした関係者の努力は称えたいと思いますが、汗だくで人波の中を渡り歩き、熱中症になりそうな暑さの中、あてどなく彷徨い続ける人々の苦悶に満ちた表情を見ると、怒りすら沸いてきました。


私も暑さの中、無謀な我慢&辛抱を2時間弱してきましたが、人垣で踊りなんぞ見えなくても、ねぶたや竿燈の山車や明かりだけでも拝めれば、それで諦めよう、と思っておりました。恐らく大多数の人達の期待は「ねぶた」「竿燈」ではなかったでしょうか。ところが祭りの最大の見せ場を、人が多くなりすぎて危険、との理由であえなく中止。


あまりにも狭いエリアなので2000人程度が集まればちょうどいい規模の祭りに13万人超(公式発表によると)の人間が殺到してるのですから、確かに危険だったのは違いなく、熱中症で倒れる人が続出しても救急車すら入れないほどまずい状況。警備員の姿もほとんどいなくて、人員整理されない無法地帯。この状況は、パレードが開始してまもないころから一目瞭然ではないの、という感じ。


遠い地域から、この祭り目当てに集まった観光客の皆さんには本当に申し訳ない気分でいっぱいです。もっと大通りを何kmにもわたって封鎖し、交通整備をきちんとして、危険を防止すれば、きっと東北人魂が沸き立つような活気あるイベントになったことでしょう。明日も予定されているパレードがどうなるか分かりませんが、来年以降でもいいから、ちゃんとリベンジをして欲しいものです。


それにしても何にも報われない、ただ疲れただけのお祭りでした。

・公式サイト:東北六魂祭

*1:映画「ゴールデンスランバー」の首相暗殺シーンもここで撮影されました。