雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

震災から学ぶべきもの

今年もあとわずか。イベントは少なかったけれど、いろいろあって激動の1年でした。3月11日の震災から、あっという間に年の瀬を迎え、なんだか半年分くらいしかなかったような感じもします。年の瀬に、テレビで久しぶりに震災関連の番組を見ておりました。


私の場合、内陸部で被害の少ない地域に住まいがあるので、いくつか家や家財にダメージがあったとしても、比較的軽い方でした。被災地でもあるけれど、半分は遠く離れた土地の人々のように実感がないのも事実。但し、周辺の東北各地には足を運んでいるため、わずかながら当事者の気持ちもあります。福島原発によって足を踏み入れることのできなくなった地域にも、何度か訪れたことがあり、やり場のない怒りも感じてしまいます。


今年は、「」という言葉があちこちで聞かれましたが、私はこの言葉本来の意味や響きは素敵だな、と思いますが、こと大震災とセットで聞かされることが多いと、どうにも嫌な気分になることが多くなりました。この言葉がまるで”一家団欒”だとか”地域の連携”を大事にしよう!というお上の宣伝プロバガンダのように、聞こえてきてしまうからです。


安全地帯から被災地の惨状を目にして、自分が今まで当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなったこと、いつも身近にいる人のありがたさ、ということで自分を省みて、胸に抱き大事に思うのなら、それでいいと思うのです。それが絆を大事にする、ということであるのだから。でも、声高にスローガンのように「絆」を説くのは、何か違う。どうしても違和感を覚えてしまう自分がいました。


そんな綺麗ごとで事実をボカすよりも、今回の大震災を教訓に、大規模災害に対する犠牲をもっと減らせるような防災に生かすことや、原発についても徹底的に厳しく分析して、二度とあんな悲劇を起こさないようにして欲しい。地震予知のシステムをもっと強固にすることも大事ですよね。大きな”悲劇”を忘れることが得意な日本人だけれど、もし目を背けてしまえば、また同じことがどこかで起こってしまうでしょう。


被災者の方々の生活を追うドキュメンタリーは、感性に訴える力が強いため、どうしても目を留めてしまいますが、本当に必要性を感じたのは、巨大地震のメカニズム解明や大津波の予知、原発事故の原因や進行状況などを丁寧に紹介したドキュメンタリーでした。とりわけ、津波から逃げ遅れた人々の行動パターンから、被害が拡大した原因を淡々と紹介したNHKのドキュメンタリーは出色の出来でした。


一方で、この大震災で日本人って捨てたもんじゃない、政府要人や官僚はしょーもないけど、一般人はびっくりするほどのパワーを秘めている、と何度も感心しました。世界中の人々の祈りにも感動をしました。人の優しさや真心を強く感じた年でした。来年こそは東北は再生&復興へ、原発事故の影響が少しずつでも減りますように・・・。