雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

私が音楽CDを買わなくなった理由(2)

前回のパート1を読んでみたら、微妙にタイトルとズレた内容になっていたかも、と反省するところがありました。 とりあえず自分自身が、音楽配信を積極的に喜んで利用するタイプではないということを前置きとして書いておきました。今後、利便性と経済性だけで「音楽配信」が選ばれる世の中になったとしたら、寿命がくるまで頑張ってCDを聴き続けてもいいや、なくらいの感じです。


まあそれでも背に腹はかえられない、どうしても他の選択肢がないとなったら、音楽配信という手段も選ばざるを得ないかもしれません。きっと全ての年代の音楽ファンが、安いだけの理由から音楽配信を喜んでいるわけでもないし、お金を払いたくないから違法ダウンロードに手を出しているわけでもないんだと思います。


CDか音楽配信か、ではなくて、それこそ媒体は何でも良くて、まず”音楽との関わり方”から考えないといけないんじゃないかな、と思います。聴き手(=ユーザー)が一体何を求めているのか。どうして、音楽が売れなくなったのかが大事。さて、私がCDを前より買えなくなってきた理由を書いていこうと思います。


【パターン別販売の乞食根性が嫌】


CDが売れないからと言って、何パターンも特典を分けて販売する売り方が大嫌いです。以前までのCDは、最新アルバムが発売されるのに合わせて、ちょっとお楽しみ的要素の高い特典を付けるのが主流だったのが、今では同じシングル曲に違う”付録”をつけて、3パターンも4パターンも発売されることも珍しくない。だんだんナンセンスギャグじゃないか、とすら思えてきてます。


ジャケット違いはもちろんのこと、カップリング曲を変えたり、PVを変えたり、付録なしの通常盤もありますし。これがユーザーが望んでのパターン違いならまだしも、ただ単にコアなファンに沢山買わせようという、レコード会社の魂胆丸出しだからえげつない。足にしがみついて「お願いだから買って!」と哀願されているような気持ち悪さ。


その一方で、なんだか馬鹿にされている気分も感じてしまいます。もともとCDにせよ、DVDにせよ、記録容量の高さをさんざん流布されてきているものです。2曲程度のシングルなら、昔一時期発売されていたあ8インチCDでも十分ですし、わざわざ数パターンに分けて分けずに、3曲でも4曲でも入れたい曲を入れてミニアルバムにすれば良いのです。


メイキングビデオやカラオケなんかも、自分的には不要なのですが、入れたいなら特典付のほうに全てまとめて入れて欲しいのです。ただ曲だけが欲しい人のために通常盤と最低2種類で充分。それを特典を分散して別売されると、意地でも1枚しか買わないわ!と決心が強くなります。特典のために泣く泣く2枚を買った日には、そんな売り方をするアーティストに対し、怒りすら湧き上がってきました。


もちろん、アーティストも好んでそんな売り方をしたいわけではないでしょうが、あまりに続くと「ファンに対する裏切り行為=節操無し」と思わざるを得ません。この「パターン別販売」作戦やっていくとファンは疲弊してどんどん離れていきますよ、と言いたい。もはや珍しくもなくなり、手法自体に飽きてきますし。


握手券や総選挙の応募券が欲しくて何枚も買う”AKB商法”も、決して良いこととはいえませんが、1枚でいいところをコアなファンが何枚も買ってるだけ、という逃げ口上もできるので、ギリギリのズルい戦略ではあります。それでも「どんなえげつない手段を講じてもCDの売上を増やしたい」という、売り手の必死さをストレートに感じやすく、本当にウンザリです。


演奏や曲の良し悪しではなく、ただCDが売れればいい、そういう”モノ”扱いしかしていない姿勢というのは、作品を作ってるアーティストに対しても失礼千万なのではないでしょうか。人の弱みに付け込んで同じものを買わせるなんて、商売としては下の下じゃないか、と思います。で、そんな小手先のことをしてもCDが売れなくなったら、この先一体どうするんだろう?と。

私が音楽CDを買わなくなった理由(1) - 雅・処
私が音楽CDを買わなくなった理由(3) - 雅・処