雅・処

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Kaya ’2014.2.23『Gothic Elements』FINAL in 新宿BLAZE(1)

やはり、終わりの始まり・・・でした

前夜のKayaツアーファイナル・ライブの余韻冷めやらず、地元仙台に帰ってきました。2週続けての大雪を避けて実現したファイナル。ご贔屓劇団の公演と重なっていたことや他にもいくつかあった危機もなんとかかわし、まるで呼び寄せられるように参加することができました。ライブ後のアフターパーティも参加できて、数年ぶりの幸せが凝縮したようなこの1日。


まさに夢のような1日でした。そして、私の人生でも1度か2度かしかないかもしれないような、完璧で魅惑的な素晴らしいライブでした。今まで数百というコンサートやライブを体験してきましたが、溢れるような愛に満たされた、こんな感動は初めてかもしれません。「カヤ~!」と名前を叫び続け、飛び、踊り、咲き、終わった時は吐き気と虚脱感に襲われ、ボロボロになった夜。


そこには、Kayaちゃまの語る”温かな闇”が広がっていたような気がします。喪失感とも爽快感とも違う、何とも形容しずらい感覚の中にいまだ浸かっている感じです。会場もいつもと違う熱気が漂ってました。このファイナルはただのファイナルではない、ということを同じように感じ取っていた人が多かったからかも。


そう、この夜はやはりGOTHICの集大成であり、Kayaちゃまのソロ活動の第一期ファイナルだったのです。Kayaちゃまがアフターパーティでもブログでも「ソロは辞めません」と明言されているので、意味合いはちょっと違うのかもしれません。それでも私には、不完全ながらも「ソロ活動を一旦無期限休止する」と語ったのとそれはあまり変わらないことと受け止めました。


何故ならソロとして創作活動がなく、「かわいい歌を歌う」ライブを「たまに」敢行し、シャンソンライブを再開するのは、せいぜい正式発表されたバンド(Femme Fatale)活動やSchwarz Stein再開の合間の課外活動の域でしょうから。自分に負担をかけてまでソロを完全停止しなかったのは、彼の純粋なアーティストとしての情熱とファンへの思いやりなのでしょう。


二束のわらじどころか三束のわらじというトゥーマッチな活動が、どれだけKayaちゃまの体に負担をもたらすか、老婆心ながら案じてしまいます。その一方で、自分の気持ちと目先の利益だけを優先させて突っ走れない、彼の優しさに救われたりもして。どこまでも歌を歌い続ける覚悟のKayaちゃまが、どれだけ先であってもソロ活動に戻ってくるのは間違いはないでしょうから、それを待つしかないな、と。


仙台公演で図らずも感じ取ってしまった大きな変化の予感は、やはり的中してしまったわけです。かといって、決してバンド活動が楽しみじゃないわけではないのです。音楽性が合って、メンバーの相性が良ければ(笑)、なかなか面白いことになっていく可能性もあるわけですから。ただ、Kayaちゃまは声帯がそれほど強そうじゃない*1ので、バンドのボーカルとしての歌唱が喉に負担をかけそうなので、そこはとっても心配。


どんなビジュアルかどんな曲かになるのかも、楽しみよりまだ怖い感じがありますね。やっぱり男装に限りに無く近くなりそうで、これは慣れるしかないか・・・。バンドの方は、映像とCDを聴いて、ちょっと心を落ち着けてからライブへ参戦しようかと思ってますが、年内はどうなるか分かりません。それにしても全く”ブツ”が出来ていないのに、ツアースケジュールが決まってるのがスゴイ(笑)。


王道ビジュアル系には不可欠?なツインギターが誰になるか、それも気になります。Hizaki姫に入って欲しいけど、それはいくらなんでも無茶でしょうね。TaNa君とキャリア的にあまり離れていない人を入れるのか。ただし、バンドメンバーもそれぞれ、元々のバンドを掛け持ちするとなると、かなりの自転車操業状態ですね。ホントに大丈夫なんかい、そんなんで!?


一方、Schwarz Steinですが、昨夜のライブでも外国人ファンの方が「オーマイガー!」を連発して喜んでいたのに、私自身は、テンションかなり低し。私は、まだSchwarzの良さがイマイチ分からないので、慣れるしかないのかな?何せScwarzのライブDVDを見た時に、Kayaちゃまの歌が、全て音程がハズれているように聞こえてしまったので(汗)、前途多難。


いやまずKayaちゃまの心配する前に、自分の体の心配がありました。そろそろスタンディングが厳しくなってきた昨今。あちこち痛みを抱え、バンドのライブなんて、あと何年参加できるんだろう?まあ、できるだけ鍛錬するしかないですね。何にせよ、答え(今後の活動)は出てしまったのですから。

美に幻惑されたGOTHICの夜


新宿BLAZEは、歌舞伎町に近い、かなり混沌とした雑踏の多いエリア。新宿プリンスホテルの傍にあるのですが、私はこのエリアに足を踏み入れたことがありませんでした。ご贔屓劇団の公演後、新宿へ向かって、アフターパーティの入場チケットとグッズを買いました。たまたまですが、芝居とライブが時間的に重ならず、劇場も新宿の近くだったというのが幸いでした。本当に神様に仕組まれたんじゃないか、というくらい完全な夜でした。


随分前からKayaちゃまが何度も告知や宣伝をしていただけあって、ライブ会場はなかなか盛況でした。Kayaちゃまも本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべていましたね。サイズや設備など、ライブハウスとしてもなかなか良いハコだと思いましたし、音響のクリアさと身体への波動がものすごくて、それだけでも圧倒されました。


オープニングは、18:00予定でしたがかなりオシて18:20頃だったでしょうか。後ろ(アフターパーティ)が詰まってるだけに大丈夫かな?と案じつつ。バックミュージックは、いつものように「モーツァルトのレクエム」「マタイ受難曲」「カルミナ・ブラーナ」等、重いサウンドが多く使われてました。


聞きなれた前奏と共に幕が上がると、そこはまるで宮殿の広間の一室(のように見えました)、真紅の壁紙に白い円柱、ゴールドの椅子。そこに、女王姿のKayaちゃまが座って現れます。まずはこれ以上ないほど分かりやすい派手さに目を奪われる(笑)。それでも、KayaちゃまのゴージャスなGOTHIC衣装とうまくシンクロして、戴冠式でもはじまるんですか?(笑)というゴージャスさに頭がヤラレてしまいました。


「そういえばVersaillesもこういうセットで公演していたことがあったなあ」なんて思いが一瞬、過っていきましたが、目の前に微笑みを浮かべて歌うKayaちゃまを見て、軽い陶酔感に落ち込みました。私の悪い癖で、ライブ中にもいろいろと現実のことが浮かんでしまうのですが、この夜だけはできるだけ頭の中から全て捨てさり、「ただKayaちゃまにだけ集中しよう」と思っていましたが、そんなことが徒労に思えるほどに、Kayaちゃまが全開で心を捉えて離しません。


しばらくすると、DVD撮影のためのカメラが前方で右へ左へと動いているのが分かりました。幸いこのライブは発売が決定していたということで、永久保存版にしよう!と心の中で固く決めて見てました。最初の2曲は、地方ツアーと同じ「Rose Kingdom」「Pourriture noble」だったかな。Kayaちゃまの過去曲の中でもゴシックのイメージの曲もセットリストに含めたそうです。


「GOTHIC」というアルバムは、本当にドラマチックで統一感があって聴いていて飽きのこない名作だなあ、とつくづく感心。聴く度にどの曲も好きになっていきます。「Marionetto」の演奏が無かったのがとても残念でしたが、ほとんどの曲を歌ってくれたと思います。「Traumerei」については、8年間のソロ活動の思いを投影しているかのような曲、という紹介で始まりました。


そんな意味深な言葉を聞いてから、この曲の歌詞に耳を欹てると、なんだかとても苦しく切ない想いが漂ってきて寂しくなってきました。「儚い夢」って・・・なんか悲しい。私は、外国語の歌(クラシック系声楽)をかなり聴いてるせいなのか、どちらかというと歌詞よりメロディが入ってくるタチなので、あまり詞を意識したことがなく、物語性のある情景が浮かぶような分かり易い曲のほうがどちらかというと覚えやすい感じです。


Kayaちゃまの歌詞は、比較的難解な言葉は少ないのですが、叙情的な語彙が多く、油断していると時折、ドキッとするような言葉が突き刺さってくるんですよね。当然、女性からの目線での言葉選びですし、相手に縋りつくようなどうしても諦めきれない・・・という心情が多くて*2、あまり実感してないからなのかな?


案外、女性って残酷で、過去の陰影にすがるどころか過去をバッサリ切ったりしますからね。・・・やたら思い当たる(苦笑)。まあ、訳が分からないけど大仰なのがビジュアル系の特色でもありますが、Kayaちゃまは分かり易くて分かりにくいんだよなあ。メロディラインは、改めて聴くとやっぱり歌謡曲に近いので、とっつきやすいけれど。


話が逸れましたが、まあこの熱いライブ感はDVDを見返して思い出すことにしましょう。とにかく、全編、一曲一曲がとても愛おしかったです。次はいつナマで聴けるか、と思うと尚更です。会場の熱気とかボルテージもすごかったです。まあ中には、「いつもと同じじゃん」と思った方もいたかと思いますが、自分自身が熱かったからか、ちょっと尋常でないような空気に包み込まれていた気がします。


とにかく客席から全身全霊の「愛」を捧げて、Kayaちゃまからも「愛」を受けて、愛の大洪水が起こってました。「このまま死んでもう二度と会えないんじゃないか」という錯覚すら覚えたものです。いや、最愛のKayaちゃまを勝手に葬ってはいけませんね(笑)。でも、そのくらいのエネルギーが充満していたような気がします。それは熱気なのか殺気なのか、正常なのか異常なのか、境界が見えなくなりそうでした。


本当に何度も書いてて、我ながらイタイな、と思うのですが、「今までこんなに好きな歌手がいたんだろうか?」と、好きすぎて苦しくなるほどの思いがありました。ライブ中は、恍惚と圧倒的な幸福感にも襲われていました。今はその瞬間が通り過ぎて、現実がどんどん浸食してきて、あの夢のようなひとときが、一夜の白昼夢になってしまうのか、と切なくなるほど。


Kayaちゃまのライブを堪能したのは、せいぜい10回くらいですけど、どの時も本当に心の底から幸せだったなあ、と思います。その幸せが記憶の一ページになっていくのが怖い。今後のKayaちゃまにも、同じ幸せは貰えるのか?なんて自問自答の日々です。まあ、生きて歌い続けてくれているだけで、満足しなくてはいけないですね。


相変わらずまとまりがないグダグダ文章。Kayaちゃまの語録などは次回書きます(あーあ、また連載にしちゃったよ)。


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ダーリン、Kamijoからのお花。律儀ですね。

Kaya 「Gothic Elements」ツアー '14.2.2仙台ライブ(1) - 雅・処

*1:長年定期的に起こる高熱に悩まされてソロ活動前に扁桃腺切ってるそうですし。

*2:演歌に近い気がする