雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

意外な佳作BL映画 『夏休みのような1ヶ月』

人気ミュージカル俳優がこんな映画に出てるとは!

最近は、「面白いBL作品あまりないなあ~」と思ってちょっと物足りない日々(おいおい)を過ごしていたのですが、ちょっと前に公開されて全然知らなかった、とある小規模映画を何の気なしに見始めてみたら、思いの外楽しめてしまったので、ブログにアップする気になりました。


タイトルは『夏休みのような1ヶ月』。私が知らなくてもおかしくない、なんと2008年作。最初は、よくある青春映画のような始まりでした。メッセンジャーとして自転車を颯爽と漕ぎながら街を滑走するロン毛のカッコよいお兄ちゃん、D-Boys出身の荒木宏文君が登場。

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「この人、どっかで見たことあるなあ。」と思ったら、『《a》symmetry アシンメトリー』(こちらもBL未満の作品)にも出ていた俳優なんですね。次に、オープニングロールに現れた「山崎育三郎」の名前に軽く驚きました。日本ミュージカル界には、とんと疎い私ですが、友人にミュージカルファンがいて、なんとなく昔から彼の名前だけは知っていたからです。


レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢された、とか、高橋大輔選手とも親しい友人だとか断片的な情報ばかり入ってきてました。今じゃかなりメジャーで人気ミュージカル俳優の彼が、BLっぽい役でダブル主役?という、ちょっと半信半疑な気分。同姓同名の違う役者かな、とすら思ったりして。とはいえ、あまり彼の顔とか知らなかったので視聴するのに問題はなかったのですが(笑)。


あらすじ : 勤務中にふと立ち止まった道路上で、ビルの屋上から今にも飛び降りそうなサラリーマンの男・真太郎(山崎)を見つけた純也(荒木)。慌てて階段を駆け上がり、一瞬顔を会わす2人。それからしばらく後、自転車に乗った純也が偶然、道端で真太郎と接触して負傷してしまう。申し訳なさそうに見舞いに訪れる真太郎の誠意ある人柄に惹かれ、次第に心を許していく純也。学生のような楽しい1か月が過ぎたころ、真太郎の隠された秘密を知って・・・。


ドラマ後半の展開は、まあありがちな展開なんですけど、不覚にもワタクシ・・・ちょっと涙してしまいました。それもこれも、真太郎演ずる育三郎君の憂いを帯びたイタイケな表情にヤラレてしまったからなんです。この作品を撮影した時の彼は、役柄とほぼ同じ22~23歳のはずなんですが、その若さに似合わない、妙に濃い芝居してます。


始めは、「なんか舞台役者みたいなトゥーマッチな表現するなあ、この人」と思って見ていたのですが、逆に”薄~い演技”の多い印象のイケメンBL映像界にあって、そういう細かい、ちょっと暑苦しいくらいの(笑)演技が逆に新鮮で。そうこうするうちに、笑った時の少年のようなスマイルとか、惜しげなく披露されるエクボとか”反則ワザ”が重なっていき、どんどん見ているのが楽しくなっていきました。


この作品で、純也は完全にノンケの普通の男の子で、真太郎は隠れゲイかな?、という役どころ。親友のように急速に仲良くなっていく中で芽生える、真太郎の心の揺らぎが見どころ(ワタクシ的に)。なんかこういう切ない関係って、結構日常にも転がっていそうな感じで共感できました。


ストーリーの内容というより、危うい男子の関係性に萌え、もっと言うと育三郎君に萌え、という状況。この時代の育三郎君、見れば見るほどジャニーズWESTの重岡君にそっくり。シゲちゃんスマイルにメロメロ*1な私としては、なんかオーバーラップしてきて尚のことハマりました。とにかく無防備な笑顔が、たいそう可愛いのです。


女性ファンをターゲットとしてイケメンを売りたいけど、BL映画として固定イメージが出き上がってしまうにはちょっと抵抗が・・・的な作り手サイドの中途半端な製作意識が見え隠れする「エセ青春仕立てのプチBL映画」、実はかなり作品が作られています。中にはなかなかの佳作もありますが、ありきたりなストーリー展開も多い。その中でいかに魅せるか、が役者の真骨頂。


今回の映画は、触れ合いすらない、秘めた想いを匂わせるだけで終わってしまったけれど、その短い瞬間に純也へ向ける真太郎の切ない思いがじんわり宿っていて、なんか真太郎に恋して終わっちゃいました。ああこの時代に、育三郎君に会っていたら、ファンになっていたかもしれない。。。


その後、動画サイトで最近の育三郎君の歌う姿を見て、声も歌い方も結構好きなタイプだわ、と安心。なんかこういう爽やかな笑顔とややクサめの演技(失礼)を生かしてもっとドラマとかにも出てくれたら面白いかもしれない、と思ったりもしました。


それにしても、ストーリーがどうであろうと、異常に集中力&緊張感を持って一気に見てしまえるBL映画の世界は、やはり楽しいです。


www.tohostage.com
 → 勢いで、育三郎君バージョンの「モーツァルト」公演DVDを買ってしまいました。歌う育三郎君もなかなかに素敵です。もっとも、一番興奮したのは、宝塚時代に大ファンだった、春野寿美礼さんの男爵夫人でしたが(笑)。


夏休みのような1ヵ月 (荒木宏文ジャケット) [DVD]

夏休みのような1ヵ月 (荒木宏文ジャケット) [DVD]

残念ながらすでに絶版のようですね。破格値がついてて、うーむ。ジャケットも2パターンあるそうで、こちらは荒木君バージョン。


《a》symmetry-アシンメトリー [DVD]

《a》symmetry-アシンメトリー [DVD]

荒木君出演作。こちらもプチBL映画ですが、学生時代の淡い想いを題材にしたような見やすい映画だった記憶があります。荒木君も独特のムードを持った若手役者さんですね。

*1:かといって大ファンで追っかけているというわけではないのですが。