雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

’06『トーマの心臓』Aチーム観劇記(1)

まさかの山本ユーリにやられてしまった!

 もう何もいらない、この瞬間さえあれば・・・

そんなことを思ってしまった2度目の『トーマの心臓』観劇。いきなりの至近距離で、ベッドのまん前で見た山本芳樹くん演じるユーリに猛烈に魂を持っていかれてしまいました。確かに私は、過去にも『LILIES』で彼のヴァリエに”狂った”前歴があります。しかし、「なにゆえ今更、芳樹ユーリなんだ~!!」と自分でも信じられない思いでいっぱいです。


キャスト発表を受けて「ユーリは意外とハマラナイ」などと書いていたではないかっ!3年前にだって5回は見たぞぉ!・・・なのに違うのです。全然あの時とは違う。今回の芳樹ユーリ、圧巻でした。何が違うって、彼だけ他の劇団員とまるで違うものを見てる。空気の向こうに漂う姿なきトーマ・ヴェルナーを見ている。もはや誰も彼を止められない。。。(こうなったら、存分に行かせてあげて)


その細かすぎる打ちひしがれた表情と、どこまでも自虐的な動きに目を奪われまくりです。もはや恍惚状態、彼と歩調を合わせてとめどなく滂沱・・・。自分でもかなりアブナイ状態だと実感してしまいました。やはり心を預ける相手役が昔の相棒・高根オスカーであるがゆえなのか、まだピチピチピュアな松本エーリクとのバランスを考えてなのか、笠原オスカーや曽世オスカーに”強く”出ていた頃とは違っていました。


当時よりもだいぶソフトな台詞まわしの中に溢れんばかりのヘビーな思いを潜ませて、密かに心を侵食してくるのです。これが狙ってのことだったら恐ろしい。まあ、そこまで器用な資質をお持ちのようには見えないので(失礼)、やはり作品の世界に投入しまくってるのでしょうね。


いつもいつも彼がスタジオライフの主役をやり続けている理由が、つくづく分かりました。彼こそ”Mr.スタジオライフ”、こんなにも浮世離れしてお耽美劇団のムードを1人で醸し出している人はそうはいないかも。→いやいや、褒めてます(笑)。

天使のような松本エーリク


可愛い松本慎也君のエーリク。素直でとびきりキュートで”少年性”を体中から発散しています。メインキャストも初めてで膨大な台詞の渦の中、最初から全然危なげなくて逆に驚かされました。原作『トーマの心臓』を全く読んでいなかった、と言っていた彼ですが、一方で「影響されるから劇団の上演ビデオも見ていない」と語ったところには一途な性格も感じました。


エーリクの見せ場は、フェンシングのシーンでしょうか。羽でもついてるかのような敏捷な動きで、運動神経の良さを感じさせます。そして剣を持った瞬間、パッと顔が輝いて「男の子だなあ~」と実感しちゃうのです。”素”がいいものを持ってる伸び盛りの子なので、台詞や演技も想像を上回る出来栄えでした。それでも、回を重ねるごとにどんどん良くなっていくでしょうね。今は勢いで押していけ!と応援してます。


高根研一氏のオスカーは、予想よりずっと軽やか。台詞まで若干軽やかになりすぎちゃってますが、要所要所に高根さん特有の”優しさ”*1が溢れまくってます。笠原オスカーは、及川エーリクを過剰に心配していましたが、高根オスカーは圧倒的に芳樹ユーリへ心を寄せているのが分かります。なんかアナタ達、背中で会話してるでしょ(笑)とか勘ぐってしまうくらい。


オスカーの見せ場の長台詞、ミュラー校長への思いを語るとき、あまりに感情がこみ上げてきて台詞が語れなくなる一瞬がありました。一見クールな”気取り屋”さんに見える高根さんのピュアな一面を見た気がします。二人でベッドに座って寄り添う時、「え、オスカーとユーリは、そんなにギュッと手を握っていましたっけ?」と気になりました。(全くどこを見てるのか)


こんな調子でちっともレポが進まなくて自己嫌悪になりますが、まだまだトーマ月間、は続くのであしからず。。。

*1:いわゆる硬派な人というイメージ