読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

成宮ショックに襲われる日々

まさか引退とは!芸能人の真の孤独に愕然

一昨日発表された成宮寛貴君の芸能界引退の報にかなり衝撃を受けています。もっとも、彼のファンだったことはない自分がここまでショックを受けるとは、思いもしませんでした。それでも、私の中で彼が長らく”気になる俳優”であったことは間違いありません。


若くして母を亡くし、文字通り、全てを投げうって弟さんをフォローした美談、抜群のプロポーションと美貌、一途で真面目に役者を極めていた姿、”華やかな芸能人”とは裏腹にすごく精神的に繊細そうで痛々しい印象、そして耳を疑うような悪い噂やまさにセクシャリティの問題など。全てひっくるめて興味深く、正と負を背中合わせに抱いた複雑な人、という印象でした。


邦画は好きですが、あまり成宮君の印象がないですし、代表作とかハマり役とかも知りません。TVドラマ「相棒」も見てなかったですし。実際に成宮君の生の舞台を見たのは一度だけで、蜷川シェイクスピアの「お気に召すまま」再演(2007年)の仙台公演でした。小栗旬君が人気絶頂の頃で、成宮君は女役。


ただ、女役にはちょっとうるさい私なので、同じ舞台に出演し圧倒的な女形を見せつけていた月川悠貴君に目が釘付けで、「成宮君は”美人”だけれど色気に欠けていて、あまり女役は向かないのでは・・・」という率直な感想でした。そんなに器用な役者さんじゃなくて、努力型で一歩一歩前に進んでいるだろうな、なんて感じで。


映画「怒り」以来、とても気になる存在になった綾野剛妻夫木聡の二人のおかげでAround35(35歳前後)の役者達の動向も最近、気になってきていたところでした。爽やかラブロマンス系の若手路線を脱して、大人の男を演じるようになってきた彼らが、役者としての生き残りを賭けたサバイバルゲームがまさに繰り広げられていて、どれだけ切磋琢磨をしていくのか、とそういうところに興味を引きつけられているのだと思います。


だから、麻薬吸引疑惑の報道が出て、わずか1週間後、成宮君の急転直下の引退劇を聞くとは夢にも思わず、「そんな大事な時期に、自分から脱落するのって・・・。あなたにとって役者という仕事は命だったのでは?!」と呆然状態。長年応援してきたファンが本当に可哀想ですし、「成宮君だって今、独りにしたらまずいでしょ、これは。」とハラハラしてしまいました。


まあ、今日の報道で海外への逃避行、というニュースもあって、それだけ冷静な行動ができるなら、逆に自殺とかはないかな、と安心した反面、もし麻薬を本当に常用していたとしたら、日本にいるよりある意味もっとヤバいかも、という気もしなくはありません。クスリはやっていないと信じたいのはヤマヤマですが、彼の行動自体がそれを全く証明していないのが・・・かなり痛い事実です。

孤独と絶望・・・でもわずかな光はあるはず


今、「Mr.サンディ」の特集を見ていて宮根さんが語った、「今回のフライデー記事だけに留まらず、隠しておきたい私生活の暴露が今後も続いていくことの恐怖、が引退を決断させたのではないか」という論調にすごく腑に落ちた部分がありました。薬物疑惑よりも何よりも、自分のセクシャリティが人々の好奇の目にさらされるのが怖かった、というのはすごく納得できます。


勿論、現実的に薬物の方が大問題で、それこそ”クロ判定”ならトドメを刺されるようなもので、違約金なども出てきますし、役者としてのオファーも無くなるという危機感はあるのは確か。


イケメン俳優としてのプライドに傷がつく?仕事のオファーが減る?から、(もし彼がゲイだとしても)カミングアウトしたくはない、ということであれば、その一時は辛いかもしれないけど、逆に解放されることもあり、ラクになれると思うのになあ・・・、時代は徐々に変わっていってるのだから失うものばかりではないだろうに、と当初は安直に考えてしまってました。


しかし、興味本位に茶化されたり妄想の餌食になることが耐えられないのは、普通の人間の神経として確かにそうだよなあ、とわが身に置き換えて共感したり。もちろん、芝居の配役のみならず、CMオファーや雑誌インタビューなどにも露骨に変化が出てきてしまうでしょうし、周りの人々の態度にも傷つくことが沢山あるでしょうから。


更に周りに、彼をサポートしてくれるような信頼のおける人がいなさそうなのも気になりました。成宮君をフライデーに売った、という友人(あるいは恋人なのか)の存在とか、そりゃあ人を信じられなくなるレベルの衝撃ですよね。成宮君にかかわらず、人気俳優のインタビューを読んでいると、驚くほど「(芸能界には)友達と呼べる人がいない」とか「なかなか本当の友達ができない」という発言を聞きます。


あれだけの人気役者で、沢山の作品で同業者達と交流があっても、「友達がいない」って、”すさまじい闇や孤独”を感じます。成宮君のこの騒動の時、大御所と呼ばれる芸人達のコメントは多かったですが、俳優仲間のコメントが全くないのも違和感ありまくりでした。下手に関わって自分にまで火の粉が降ってこないように・・・様子を見ているのかもしれませんが、なんて薄情なんだろう。


そういう華やかな生活の裏で、芸能人の孤独を実感してザワついた事件でした。それとも成宮君が間違いなく清廉潔白であれば、何かしらの動きは出てきたのでしょうか。成宮君、これからどうやって生きていくんでしょう。ちょっと本気で心配しています。今は、何もかも忘れて逃げて、日本のえげつない報道なんて目にしないようにしたいかもしれません。


でもいつかは、本気で疑惑を清算するなり、世間の好奇の目に対峙する必要があるのではないかな。本気で立ち直ろうとすれば、手を差し伸べてくれる支援者もきっと現れるでしょうから。自暴自棄にならずに頭を冷やして考えて欲しいものです。積み上げた努力や苦労がたった一瞬で崩れ去る、砂上の楼閣のような芸能界に恐れおののきます。


コンプライアンスが行き過ぎて、まだ犯罪者と決まったわけでもないのに、役を降板させたり過去のドラマの再放送を止めたり、と過剰に制限していくテレビ局の動きにもあきれてしまいました。そのうち、日本の芸能界は、普通に結婚して、浮気や不倫なんて騒ぎも起こさず、サラリーマンみたい役者ばかりになっていきそうです。それはそれで、なんともつまんない、と思ってしまいます。


ばかもの [DVD]

ばかもの [DVD]

初恋の人との突然の別れが元で、アルコール中毒で転落してしまう青年役を成宮君が演じています。デビュー前に熱烈ファンだった、内田有紀ちゃんとの共演で熱いラブシーンもありつつも、ただのラブロマンスで終わらないところが良い佳作でした。