雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

「バッド・エデュケーション」の強烈な世界

映画『バッド・エデュケーション』(邦訳:悪い教育、とはなかなか)は、なんと、全編ほとんど男しか出ていない!と驚いた映画でした。任侠・アクション映画でもあるまいし、こんなに女の出ない映画は初めて見ました(笑)。そう考えるとすごい映画ですね。



この映画は、'04年カンヌ映画祭のオープニング作品として上映されました。その時、たまたまTVの映画祭特集番組の冒頭で30秒ほどの紹介ビデオが流れたときから、「絶対見たい!」と直感があった映画です。なかなかトンデモ映画?という評判を聞いて構えて行ったものの、想像を裏切る面白さでした。


但し、ゲイ映画に慣れていない人は拒否感が高いとは思いますが。。。映画の紹介を読むと主役のガエル・ガルシア・ベルナルは、今かなり話題の男優だそうです。背も高くないし、出尻?ぽい体型はウーン(汗)、と思いましたが映画が進むにつれて女装*1もそれなりに決まってるし、ふとした時に見せる無邪気な笑顔が憎めない可愛さがありましたね。


映画監督役のフェレ・マルチネスは、冒頭は普通のお兄さんという感じが過去の回想以降、どんどん素敵に見えてきて意外な収穫でした。ヨーロッパの男優の滲み出るお色気にはやはりかなりなものがありますね。


物語の意外な展開は、見てのお楽しみ、としてこの映画の個人的に魅力を感じたところは、少年時代の回想シーンの美しさ。中でも二人の子役がとても美しく、まるで昔のウィーン少年合唱団の団員にいそうなおぼっちゃんタイプだったのがたまりませんでした。


ボーイソプラノで歌う「ムーンリバー」などは、微妙なシチュエーション(笑)のもとで歌ってるだけに妙にドキドキしましたし。子供時代の回想シーンは、もっともっと見たかったなー、と思いましたし、少年を恍惚の眼で見つめる神父の姿も強烈でした。

*1:綺麗とは言い難いけど小悪魔的な色気は感じますね。