雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

「END OF THE YEAR FESTIVAL2013」レポ(2)

作品の思い出 ~夏の夜の夢~

前回に引き続き、2013年FCイベントの続きを。8位以降は、『白夜行』『銀のキス』『OZ』など懐かしい作品群がランクインし、『夏の夜の夢』でトークタイムがありました。トップバッターは、オノケンこと小野健太郎君。スタジオライフの舞台では久しく見かけなかったものの、もう何年も外部公演でかなり活動している、という印象があります。


まずは、檀上で倉本徹さんに「その節はすいませんでした!」と高らかに謝罪。顔は、幾分引きつってました。そこで説明を受けて思い出したのは、2006年の初演直前のオノケン骨折事故のこと。パック役として徹さんとオノケンがWキャストに公表されていましたが、この骨折の影響で徹さんがシングルでパック役をこなしていたのです。


「オレ、初めて謝られたよ。」の徹さんの笑顔に、会場中「エーッ!」の声。あれから7年も経つのに・・・(汗)。なかなか改まって謝るタイミングってないものなのかな?それを聞いて更に恐縮していたオノケンでした。そこで周りかも、「あの時の徹さん、舞台が終わると石像のようでしたよね。」「死ぬんじゃないか、って思って皆、声かけなかった。」と。


それでなくてもパックは、かなり舞台を駆け回る役どころです。熟年の徹さんは、どれほど老骨に鞭打ったことか。そういわれれば、後半の舞台では疲労困憊のあまり、ゼーハーしているのが客席からも見えました。オーベロン役の石飛さんも爆笑していましたが、クタクタの状態をアドリブ笑いに繋げていたのが、さすがにベテランのワザ。


徹さんは、「世界中のパック役の中でも徹さんの年代でパックを演じるのは・・・」という声に「まだまだ(パック役を)やるよ!」と元気に言い放っていました。


藤原さんが、更にオノケンの話題を続けます。「初演のポスターが素敵だったんだよね。あれを見て、一般のお客様からも問い合わせが殺到したんだよ。”この(ポスターに映ってる)方は、この公演に出られるんですか?”って。お茶を濁すのが大変だった。」と。過去にオノケンは、『ドリアングレイの肖像』でもチラシの顔アップというのがあり、(黙っていると)独特の美形ぶりが映える顔立ちなんだなあ、と再確認。


また、フィロストレイト役の仲原君は、公演中、かなり緊張して3度も噛んだ、という思い出を。「初めて稽古で泣きましたね。」とも語ってました。公演中、奈落の下でも慣れない台詞を懸命に練習していたのを覚えてる、というオノケンの言葉に”何故、知ってるんだ?”と怪訝な顔をした仲原君。実は同じ奈落で足を冷やしたり、筋トレしていた小野君がそれを聞いていたという種明かしがあり、思い出して「いた~~!」と声を上げる仲原君。


仲原君曰く、「考えすぎちゃいけない、と思って、頭を空っぽにするためにずっと走っていたんです。」曽世さんだったかな「仲原は、公演前にずっと走っていたから、出番の時にはもうヘロヘロで疲れ切っていたよな。」わずかな出番にも、気合を入れている若き日の仲原君を想像して感心していました。


2008年の再演でハーミヤの父イジーアス役だった前田さん。曽世さん演ずるライサンダーの恋路を阻止したのも「だって曽世さんだもん。やっぱり(娘婿にするのは)イヤでしょ。」と笑わせてくれましたが、本人はこの作品に出ていた記憶がないらしく、「俺、出てたっけ?」「あまり覚えてない。」と言ってました。CS放送で映像が残っていますが、やっぱり見てないのかな?

【「11人いる!」と個人賞】


11位以下の作品も紹介がありました。『DAISY PULLS IT OFF』『月の子』そして今年上演の『11人いる!』。オノケンの休演謝罪の後に、『11人いる!』でインフルエンザのため休演した松村君も飛び込んできて、「すいません!」と謝っていました。お客さんにうつしてはダメだから、と「お前は劇場に来るな。」と言われていたそうです。


トークは、ちゃんにうつって「当時、アニメで見ていました。僕にとって初の萩尾作品なんです。」続けて、司会から「やっぱりフロル役やりたかった?」の質問に「もちろん!僕以外に誰がやるんだ、と思ってました。」と久しぶりの及川節。確かに及ちゃんのフロル愛は、ちゃんと演技にも出ていたと思います。


小林君は登場してすぐに台詞をド忘れしてしまい、「どこかから声が聞こえてきて、なんとか思い出した。」という体験談をしたのですが、実は隣にいた及ちゃんがプロンプしていたという事実を知って目を丸くして驚愕しておりました。「自分の内面からの声だと思っていた。」と今になって気付く現実に、劇団員も唖然。さすがに天然ぶり全開です。


面白かったのは、松本君の話。公演二日目、ようやく幕が開いてホッとしたのか、冒頭でとんでもないハプニングが起こりました。マツシンのバックに10名の仲間が登場し、振り返ったタダが「11人いる!」と叫ぶシーン。「振り返ったら誰もいなくて、お客さんも巻き込んでの”壮大なドッキリ”かと思った。」思わず聞いてる方もゾーッとするような体験ですね。マツシンの再現演技にもウケました。


実は10人全員が出トチリをやらかしてしまったとのこと。皆、ちゃんと幕のあたりにスタンバイしていたのに、何故か出て行かなかった、とか。こういう場合は、「あいつが出て行ったら俺も出るぞ」というきっかけとなる誰かがいるのですが、その人がボーっといるとつられて出るのを忘れてしまうことがあるそうなのです。ワンテンポ以上遅れて、なんとか10人ゾロゾロ出ていったとか。


個人賞部門の発表で、私的に注目したのは「ベストカップル賞」。1位は、あの山本高根組と聞いてとても満足でした(笑)。個人賞では、芳樹君が”三冠王”を獲得し人気健在ぶりを感じさせました。2013年度の男優賞で老シモン役が1位っていうのは、ちょっとどうかと思いましたが(苦笑)、ウーム強い。毎公演欠かさず出演しているわけではないのに、さすがに”Mr.ライフ”は揺るがず、ですね。


また、2013年の女優賞1位に楢原さんの伯爵夫人が入ったのも嬉しかったです。(確か私も一票を投じた気がします。)


スタジオライフ「END OF THE YEAR FESTIVAL2013」レポ(1) - 雅・処
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