今回の公演で韓国人のキョンちゃんを通して、沢山の韓国人宝塚ファンと出会いました。と言っても韓国語は全くできない私、日本語の堪能なキョンちゃんと宝塚ファンが高じて(?)日本語が上達した*1彼女の友人・知人の皆さんに熱意に圧倒されながら、束の間の間ですが楽しく過ごすことができました。
とにかく生で見る宝塚歌劇団に感動して、
「感動しました。すごい幸せでした~!」
「もっともっと見たいです。」
と心から喜んで興奮している彼女達を見ると、こちらまでその感動に心動かされてしまいます。気がつけば手をとりあって喜び合ったり、自然と笑顔がこぼれてました。
今回の韓国公演では演じている最中からストレートな反応があるので、そのパワーを受けていつも以上にエネルギッシュなステージとなっておりました。私も昔とったキネヅカ?*2気がつけば一緒に「ヒューヒュー」と声を出してました。うーん、さすがにお調子者(汗)。
私の勝手な想像ですが、韓国の場合は、ステージの上の演じ手と下の客席とで自然にコミュニケーションをとって発散している感じがします。そのため公演が終わると皆、スッキリした顔で外に出ていって、意外と現実への切替もとても早いと思います。
初日から観客席では日本では考えられないほどの声援がとび、ノリノリだった韓国人達。噂には聞いてましたが、まさかミュージカルまでそうだとは・・・。まさに百聞は一見にしかず。キョンちゃん曰く、「ミュージカルでも韓国ではこんな風に盛り上がるんですよ。日本は、ちょっと静かすぎて・・・。」とのこと。
確かに日本の観客席は、よほどのコメディなどでもない限り”息を殺して”見ていることが多いと思います。それが楽しんでないか、というとさりあらず、皆内に秘めすぎた(笑)熱い情熱はあるのです。
但し、日本人の場合はそれをうまく発散するのが下手な上、奥ゆかしいことこそ美徳という伝統も手伝ってジワジワと溜め込み、ひいてはマニアックになっていくのではないでしょうか?(苦笑)さらに何かやろうとするとどうにも統制がとれすぎてしまってぎこちなくなったり・・・。こうなってくるとせっかくの情熱が演じ手にはなかなか伝わりにくいのが難点のような気がします。だからこそ(宝塚に限らずですが)役者さんは「お手紙をもらって」「アンケートを読んで」観客の反応を知ることが多いようです。
【 ファンはいずこも一緒か 】
今回短い時間ですが触れ合った韓国人ファンの方々は、精神的にオトナな人が多く、あまり騒々しく盛り上がったりはしてませんでした。それでもその感動は、表情の端々に出ていて、とてもピカピカ輝いた表情だったのが印象的です。初日の終演直後、可愛いヒョーちゃんは、地元の記者のインタビューを受けて「いやーん、インタビューされちゃった・・・」なんて感じではじらっていました。
そうそう、今回出会った韓国女性のファンの中には日本ではついぞ見かけなくなった正真正銘の”お・と・め”がいたのです。これには、私的にとてもときめきました(笑)。ドラマなどのイメージで気丈な韓国女性ばかりなのか、と思っていたのですが日本以上に”ウブな娘”さんもいるんですねー。
初日が終わって23時をまわっていたのですが、フリー旅の気安さもあり、ミーハー心もあって出待ちをしました。2台のバスに乗りこんでジェンヌさん達が去っていったものの、主要キャストの姿がなかったので更に待ってみることに。さすがに待ってるファンは日本人ファンも含め10数名まで減ってました。
その間、日本語のできる韓国人ファンの方と会話していたのですが、オサちゃん(春野寿美礼)やマッツ(未涼亜希)のファンまで居て、ちょっとプチ盛り上がりをしてしまいました。異国で日本のファンと何も変わらない会話をしているのがなんとも不思議でした。
軽いインタビューがあったのか、わたる君、トウコちゃん、となみちゃんの3人が出てきたのは23:30を過ぎてました。タクシーに乗り込むときにも初日の緊張感から解放されてか満足そうな表情で朗らかに手を振ってるお三方。タクシーが走り去った後には、韓国人ファンから大歓声が上がってました。本物の宝塚スターに会ったのがまるで夢のよう・・・という喜び方で見ていてとても嬉しかったです。
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千秋楽の日(11/13)には、劇場前に「韓国宝塚ファン連合」のたれ幕と軍服のコスプレをしたファンの子がおりました。他にも不思議なベルばらコスプレ(?)の二人組もきていて一般人にさかんに写真撮影されてました。あれは何だったのでしょうか。。。
もともとこの「韓国宝塚ファン連合」というファンの集まりは、宝塚公演のチケット入手をきっかけに結成されたそうです。日本からのツアー客に優先的に*3発売された良席チケットを入手するため、団体席扱で韓国人ファンへのチケット確保を行ったり、主催元へのディスカッションに参加したり、となかなか活発な活動をしていたという話です。
宝塚について全くといって良いほど知識のない主催元・マスコミ関係者などにも間接的にアピールできたのは、彼女達の努力があってこそだと思います。お揃いのマフラーは、色違いで3日間分作成され、ちゃんと星組全員にも届けられたそうで、12日の”入り”には星組全員がつけて楽屋入りをした、とわたる君が話してました。こういう真心の交流というのは、なんとも素敵なことだなあ、と今回つくづく実感したものです。日本では、なかなか素朴な触れ合いが体験できないのでちょっと羨ましくなりました。
ロゴは、”2005 KOREA TAKARAZUKA”
まるでFIFAのようです。
最終日の出待ちのときには、別れを惜しむファンがさすがに多く、バスの周りには、100人近くのファンがいたのではないでしょうか。お揃いのマフラーをつけた韓国人ファンが階段上でジェンヌ一人ひとりに「また来てくださーい!」と声をかけている光景がとても印象的でした。
個人的に興味深い場面だったのは、韓国人の10才くらいの女の子が「まだ出てこないのかなー」とバスの周りをうろうろしながらせっぱつまった表情で待っていたところです。しばらくするとお母さんに連れて帰られてしまったようですが、まさに人間って一緒なんだなあー、とほのぼのしちゃいました。あの少女が大きくなるまで宝塚を忘れないでいてくれたら嬉しいですね。
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