みどりちゃんの少し以前の世界チャンピオン、独のカタリーナ・ビット選手も忘れられません。彼女については、抜群の美貌(その後女優に転向)と華麗なスケートが有名ですが、私が一番強烈に覚えてるのは鋲を打った黒の革ジャンを着てエキシビジョンで踊った「BAD」*1。めちゃめちゃカッコよくて”男らしい”演技でした。競技で見せた「カルメン」などいかにも情熱的な女性から、イケイケ姉ちゃんまで(笑)見事にこなすそのスター性に脱帽。この頃からエキシビジョンへの楽しみが一気にアップしました。
さらに、当時彼女のライバルだった米の黒人スケーター、デビー・トーマス選手。彼女がエキシビジョンで見せた「バレエを習ってまもない少女」の演技も見事でした。『膝はガクガク震えつつもやっとのことで滑っている。転倒はもちろんのこと、反対側に滑っていったり、ジャンプも(勢いだけつけていても)半回転しかしてない。それでもキメると満面の笑み』とスケーターなら誰しも通ってきた”道”を再現して観客席は爆笑の渦。アメリカ人特有のユーモアとエンターテイメント性がなせるワザかな、と思います。
次に'88年長野五輪で優勝したタラ・リピンスキー選手。顔はいかにもアメリカ人の派手さがあり、とても小柄なのに瞬発力やパワフルさがありました。その上、気性の激しさと少女らしいチャーミングさを兼ね備えていて見るものを惹きつけるスター性がありました。体の軽さからキレの良いジャンプを軽々ときめていましたが、それ以外のワザも歳を感じさせないほど完成されていて見てるだけで楽しかったです。
よく彼女は浅田真央ちゃんと比べられますが、金メダリストになってすぐにプロに転向したタラ選手と違い、これからますます見ごたえのあるスケートを各大会で見せてくれるなら真央ちゃんの未来は明るいと思ってます。何より私が楽しみです。
トリノ五輪の日本スケート陣の中では、親子そろって村主章枝さんのスケートに魅了されています。あの独特の悲しみをたたえたような笑顔、身体全体から漂う哀愁がたまりません。滑るだけで熱い感動を与えてくれる選手だと思うので今はどんな演技をしてくれるかとても楽しみです。
My Figure Skating Album: All the Favorite
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競技でよく使用される曲を集めたCD。
*1:マイケル・ジャクソンのヒット曲です。