花組男役トップスターの春野寿美礼ちゃんの退団が決定しました。「そろそろかな・・・」と覚悟はあったものの、いざ聞くとやはり寂しさを感じます。2002年から5年にわたり、10作以上の主演作を経ての退団は、「本人も思い残すことはないだろう」と思われるほどではあります。
また3年続けるのもしんどい、トップスターという過酷な職業をこの長きにわたって大きな病気・怪我無く勤めあげてきたのも凄いことだなあ〜と今更ながら感心してしまいます。また彼女の場合、その並外れた歌の実力から『エリザベート』『ファントム』などの大作ミュージカルへの抜擢もあり、そのプレッシャーと闘い続ける日々は、かなり大変だっただろうなあ、と思います。
生真面目で努力家、繊細な一面もあるかと思えば意外に大胆だったり、わが道を行くタイプでありながらも後輩には的確なアドバイスをしたり、相反する魅力を持った人。寿美礼ちゃんについては、昔から「心配しなくても大丈夫」という勝手な安心感(笑)を持っていたので、毎回舞台で表現するものを受け取ることで満たされていました。
充分に長い任期で、これでもか、というほどいろんな七変化を見せてもらったのに、欲望は尽きないものですね。最後にもう一度、今の実力で『エリザベート』を見たかった。また、誰かの二番煎じやリバイバルでない、真の代表作に出逢いたかった、です。
しかし、「歌の神様に愛された」とも言われた彼女のことなので、退団後もその美声を聴かせてくれさえすればこれ以上、望むべきものはない、というところです。ただ、あのコクのある低音が消えてしまうのは惜しいので、なんとか残して、どうかお願い!と祈るだけです。
それにしても最近は、退団したからって昔を懐かしんでいるような余裕はありません。どのスターも宝塚を退団した途端に猛然と働き出すことが多いのですから。せめて半年くらい疲れきった心と体を癒やしてあげて欲しい、と思うのですが、タカラジェンヌは、タフなのか貧乏性なのか(笑)。
おっとその前に『あさきゆめみし』*1も控えてる。目下、行くべきか行かざるべきか、で大いに悩んでおります。ちょっと大きな出費が控えているところなので、遠征費がとても痛い・・・。しかし、タモさん(愛華みれ)版でもホレボレとした”光の君”は捨てがたい。。。
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タモさん演じる光源氏ですが、一風変わったイメージビデオです。素顔メークのタカラジェンヌが女同士でラブシーンを演じる・・・なかなか微妙な味わいでした。