雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

春野寿美礼 「あさきゆめみし2」お茶会

15日に春野寿美礼ちゃんのお茶会に参加してきました。公演も無事終わったことだし、随分と日が空いちゃって「今更だなあ・・・」と書くのを止めようかとも思ったのですが、レポではなく雑感という形でまとめようかな、と思い直しました。宝塚時代で寿美礼ちゃんのお茶会に参加できるのはもしかしたらこれが最後かもしれないですし。。。(涙)


今回、阪急インターナショナルホテルの広間にビッシリと並べられた椅子の数を見て、これから何か大掛かりなショーでも始まるのでは?と勘違いするほどでした。2台のスクリーンに映し出されたのは『黒蜥蜴』のお茶会ビデオ。これがえらく面白くて、のっけから笑い転げた有様です。芝居のストーリーの無理くりさに観客と変わらぬツッコミを入れている寿美礼ちゃん(明智君、君が主役だろうに!)。


他にも義理と人情を秤にかけてるような女社会に属しながら、「全然、義理堅くないですよ、私。」と率直すぎる答えをかっ飛ばして、何度も爆笑してしまいます。ここでふと思いました。寿美礼ちゃんって<天然>なんだわ。


天然ボケではないのですが、計算ずくとか気取って話すタイプではなくて、素直すぎて面白いタイプなのかと。深く突き詰めているのかと思いきや最後は感性だけで勝負!だったり、相反する性質の持ち主。


その後、ご本人の登場。まずは、お茶会会場に入場の時。数年ぶりで至近距離で見る寿美礼ちゃんが、颯爽とファンの間を笑顔で歩いていきます。ふと「YONEXのバドミントンラケットがすっぽり入りそうなくらいの小顔だわ。」、次に「肌が透き通るように白くて綺麗〜!」。そういえば、トップ就任前の頃から、いつも感嘆したことでした。


宝塚の舞台では、「ワタシを見よ!」とばかりに君臨しているトップスターなのですが、その素顔は威圧感を全く感じさせないほど、庶民的で和やかな雰囲気を醸し出し、愛嬌すら感じます。まずは今回の『あさきゆめみし2』の感想や見どころなんかの質問が続きました。

【あさきゆめみし関連話】


7年前の初演では、狂言廻し的な役どころの”刻の霊”を演じたけれど、配役を聞くまで「今回は何の役?」と思っていた、とまたしても天然キャラ炸裂!幕が上がって、光源氏が寿美礼ちゃんじゃなかったら逆に皆ビックリするでしょうが!と。


過ぎ去った過去の思い出を搾り出すように、今回同じ役を演じることになったマトブ(真飛聖)の話に。「稽古場で役を掴んでいく過程で、あの時、私が感じていた思いを今ユウも同じように感じているんだろうなあ。」と先輩らしい感慨を語ります。


それから「物語に登場する宮廷の女達の中で一番の好みは?」という質問がありました。お茶会では、朧月夜と語っていたのですが、CSでは玉鬘と語っていたので、実は誰かが一番好き、というわけではなかったみたいですね。でもこの二人を選んだところに寿美礼ちゃんらしさが現れていた気がします。


思えば、二人の女達は、いずれも源氏への想いはあったとしても、運命のいたずらに翻弄され、思いもかけぬ別の男性と結婚します。それでもちゃんと流されず、自らの意思で”愛”を選んでいる・・・そんなところが、浮気症な殿御を待ちわびて涙しながら生きる、主要なヒロイン達とは決定的に違うところかもしれません。


タカラジェンヌは、紫の上葵の上などいかにもヒロインらしい女性が好きな人が多いみたいですけど、光源氏みたいな男性は元々好みではない(「惚れないと思います」発言有)ような寿美礼ちゃんだけにちょっと拘りが滲み出てた気がします。


ちなみに私の好みは、なんとなくですが明石の君。そしてちょっと亜流ですが、穏やかな春の陽だまりのような花散里、滑稽だけど憎めない末摘花、源氏から一歩引いてる知的な朝顔の方も好きです。反面、六条御息所の火の様な嫉妬心も、ちょっと分かりますし(笑)。私からすると、紫の上のような完璧なタイプが、かなり理解し難いかなあ。


それはともかくゴージャスな衣装についても語っていました。特に驚いたのが、あの春日野矢千代大先生の衣装も着ているそうな。確か、最後の方の黄金の衣装だった気がしますが、布の質感も重さも違うそうです。

【番外編】


ディナーショーでの衣装の話も笑いました。突然「どんな色の衣装を着たい?」と酒井先生に聞かれて「ピンク」と即答した寿美礼ちゃん。それっきり質問の意図も聞かされず、戸惑ったよう。舞台稽古では、「すごい似合っていたの」と思わず自画自賛になった衣装を着て歌う彼女をめがけ、一斉に写メールを撮り出す先生達に思わず、

 一体誰が私の歌をチェックするの!? (会場、爆笑の渦)


もう一つ、8月25日より開催される世界陸上の開会式で「君が代」を歌うことになった寿美礼ちゃん。このニュースは私も全然知らなくてビックリしたものですが、当のご当人もCSニュースの記者発表を見るまで、本当にそんなセレモニーに参加するのか確信はなかったそうです。関係者に聞いても「まあまあ、決まったらね。」と放っておかれ、そんなような”巷の噂”が流れていてもしかして・・・と思ったとか。

 いまだに正式要請を受けてないんですよ。

と、いう言葉に客席ファン一同「えーっ!!」と驚きの合唱。オオゴトなのにこの大らかさは恐ろしいものです。その後、ネットで調べて今回の世界陸上開会式のオープニングセレモニーが小池修一郎先生の演出で、雪組メンバーも出演すると知りました。


過去の五輪でもさんざんセンスを疑う”トンデモ開会式”をやってる日本なのであまり期待はしません(おいおい)が、ちょっと系統の違うものが見られそうで別な楽しみになってきました。


話が退団発表のことになると、さすがに場の雰囲気が盛り下がるのを懼れて言葉を濁していた寿美礼ちゃんですが、「数年前はゴールの見えない状態だったけれど、今はやっとゴールが見えてきて、その”喜び”もあるんですよ。」という飾らない言葉になんだかホッとさせられました。本当にマイペースで最後まで完走して欲しいものですね。


Something cross―Sumire Haruno in U.K. (タカラヅカMOOK)

Something cross―Sumire Haruno in U.K. (タカラヅカMOOK)


寿美礼ちゃんの写真集です。イギリスで撮影された写真も沢山あります。