雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

美貌の女性指揮者 西本智実

それにしても歯が痛い・・・という日々*1で、いつもより元気も集中力も減退気味の日々です。ぼんやりとテレビを見ていると、派手な車のCMでカッコ良く指揮棒を振る女性指揮者の姿・・・に目を奪われます。


そう、彼女こそは言わずと知れた超人気指揮者の西本智実さん。日頃、馴れ馴れしく「智ちゃん」と呼んで慕っております。何せその美貌と宝塚の男役並みのカッコ良さに、一瞬で恋に落ちてしまった方なのです。


2年ほど前に朝の情報番組でチラッと紹介された智ちゃんの姿・・・刺繍入りの黒燕尾にカラーのついた白ブラウスをのぞかせ、一心不乱にタクトを振る美しい姿・・・にドキューン!すぐにハートを射抜かれてしまった私。御多分に洩れず「俄かファン」とあいなりました。

【智ちゃんに魅せられて】


世界3大芸術(?)であるバレエ、オペラ、オーケストラのいずれもが大の苦手であるこの私が、智ちゃんがきっかけで本格的なオーケストラの演奏会に足を運んだりするのですから、いかに彼女の魅力が絶大かお分かりになるやもしれません。初めて見た演奏会はロシアの天才少年バイオリニストとの共演。


ナナメ後ろから少年に向けて優しくスマイルを向ける智ちゃんに、少年が本気で幸せな笑顔(笑)を向けていたのが分かりました。きびきびと指揮をする動作や、「ここだ!」というように演奏者を鋭く指し示す腕の振りにシビレまくっていました。次は智ちゃんメインで見るぞ!と決意を固めました。


2度目と3度目は、サントリーホール真裏の席(指揮者を正面から見下ろせる特等席なのです)に座り、最初から最後まで魂を抜かれたように智ちゃんの指揮に酔っておりました。彼女の指揮は思いの外、ダイナミックで劇的です。両足をふんばり唇を噛み締めて渾身の力でタクトを振り下ろすかと思えば、優しく微笑みを向け吸い込まれそうな繊細さな素振りでオケを導いていきます。


清潔感に溢れ、正確で甘えを許さない几帳面さ、そして時に大胆に男勝りにも進んでいく。美しいだけではなく、人を酔わせる魅力がたっぷり。オーケストラの演奏者が羨ましくなる(笑)ほどの”智実ワールドへようこそ”状態です。


私みたいにオーケストラの極意も知らず、ミーちゃんハーちゃんやってるファンが何かマトモに語れるとは思いませんが、それでも指揮者と演奏者ががっぷり向かい合って一つの壮大な世界を作り出している、のは実感しました。観客もただ漫然と聴いているのではなく、音の波に巻き込まれて一緒に運ばれているような不思議な感覚。


もう一つ忘れられないのは、曲が始まる前の一瞬に起こる2000人の聴衆の静寂。まっすぐ向き合った時に感じた、ものすごい威圧感です。素人がこれを体感したら、きっと怖気ずくのではないか、と思うほどの凄さ。人々の緊張と期待を背中に感じてタクトを振り下ろすというのは、並みのことではないなあ、とつくづく思いました。

【波乱万丈の道のり】


本人のインタビューやTVトークなどで彼女の経歴を知ると、辿ってきた道のりもとてもドラマチックで面白いことが分かります。関西出身で日本語で喋る時は、関西弁。幼い頃は、バレエを習っていた彼女は、オーケストラの演奏を聴いて「指揮者が変わるとどうして音まで変わるのだろう?」という疑問を持ったとか。かなり鋭敏な感性を持っていたようです。


ロシア留学時代、脱落者続出のハードな音楽の授業の思い出、空腹のため雪道で倒れて凍死しそうになったこと、また危険な経験の中には、見知らぬ男にピストルを向けられたこともあったそうです。初めてロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウムの主席指揮者に就任した時は、オケの再建のために団員のリストラも断行し、「女ナポレオン」と呼ばれた等。


『徹子の部屋』に出演した際には、「私はあのレーニンと同じ日に生まれた、と言うと(現地で)盛り上がるんですよ。」とハスキーな声で話していました。世界各地でコンサートを駆け回る毎日の中、分厚い楽譜を渡されて1日で組み立てる、なんてこともいつものこと、だそうです。指揮者という職業が想像を超えるほど過酷なものだということも彼女を通して初めて知りました。


ちょっと前はいくつもオーケストラの首席指揮者を兼任していて、体力もつのか?と心配になったりもしたのですが、最近はロシアと日本だけでなく、ヨーロッパにも足がかりをつけているようです。まだまだ智ちゃんについては、私も現在進行形で学んでいる最中です。智ちゃんがこれからも世界にどんどん羽ばたいていって活躍してくれるといいなあ、と願っております。

西本智実公式サイト:Tomomi Nishimoto Official Website


◇SUZUKI 西本智実ロングインタビュー:
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 → 確かになかなか凝った特集です。ドライブする智ちゃんも素敵です。


チャイコフスキー:交響曲第5番&第6番「悲愴」 [DVD]

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チャイコフスキーには特に縁の深い智ちゃんですが、有名な「悲愴」を聴けてちょっと感動。こういう定番は嬉しいです。カメラワークも結構凝ってているんなアングルを楽しめます。

ボレロ 火の鳥 & 展覧会の絵 [DVD]

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2003年の映像ですが、モスクワの音楽ホールで日本人の彼女が指揮をしている取り合わせが、斬新に見えます。智ちゃんについては、やっぱり映像を見てもらうのが一番!

西本智実―私の中のロシア (Artist Photo Book)

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興味深い半生が綴られています。ロシアで指揮者として活動した頃の苦労談を読むとますます惚れてしまいます。

*1:久しぶりの治療で痛みと闘っております。