雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

ドラマ「ジョーカー 許されざる捜査官」 シビレまくりの最終回

この3ヶ月、久しぶりに欠かさず1つのドラマを見てしまいました。そして、その間、日に日に重くなる”堺雅人”。今夜は、致命傷を負ってドッキューン!と臥したのは傷を負った久遠ならぬ、このワタシ。罪なお方だ、伊達さん。


最終回、まとめの仕事としてはカンペキな出来栄えではないでしょうか。贔屓目モチロンではありますが、途方もない謎の数々を綺麗にまとめ上げて、ちゃんとカタを付けてくれました。宮城・片桐両名殺害犯(久遠殺傷犯)の犯人が最も怪しい人物として残っていた三上だということも冒頭でアッサリと見せてしまって、潔さに逆に驚いたほど。


井筒がスケープゴードということも、JOKER計画のことも小出しながら、1話からずっと見てればおおよそ感づくハズ。これまで制裁を下された犯人(ゲスト)達同様、このドラマは意外性狙いの推理モノとは一線を画し、予めポーンと手の内を晒すことで、その奥に見える人間ドラマ(というか伊達の心の揺らぎ)に焦点を当てています。


伊達にとって、一番の重要人物が最終回の標的。実の両親を殺されて、親代わりのように世話してくれ、人生のレールすら引いてくれた三上。その彼が同僚と元恋人を殺害したという事実に動揺を隠せず「信じられない」と語る伊達。それでも、三上への恩情と自分こそが果たすべき「重い使命」を胸に、冷静に引き金を引く伊達。あの瞬間、伊達の脳裏をよぎったのは一体なんだったのでしょう。


そして「闇の制裁者」として、重荷を背負って生きてきた伊達を、事実を知りつつも何も責めず労わりの目で見る久遠、井筒、あすか。三人共それぞれの思いを抱いて歩みだすラストシーンも素敵でした。特に最後まで渋〜い大人の男を匂わせていた井筒課長が意味ありげに勇退していく姿と、(得意の)上目遣いの笑顔で見送る伊達のこのままでは終わらない・・・つづく、的な終わり方がたまりませんでした。*1

【どんなときにも堺雅人はハズさない】


気がつけば大杉漣さんと鹿賀丈史さんというナイスミドルの”色気”対決にやられまくった最終回。海千山千のオジサン達の下で、堺さんが”可愛い坊や”に見えたくらい。またいい歳して”母性本能系”の伊達を、誰より可愛がっている三上爺に密かに萌え。*2それでももちろん、見せ場はやはり逃さないのが堺雅人(笑)。


謎めいたその微笑みの下で本当は何を思うか、あらゆる解釈ができるようなまさに”ジョーカー”な、お人ぶりを発揮してました。ドキっとしたのは、「俺達がやってることは(悪人を闇に葬るのは)罪だと思ってます。でも間違ってるとは思ってません。」とハッキリ言い切った台詞。この言葉を聞いたとき、なぜかスカッとしてしまいました。その言葉は、被害者の思いを晴らす”仕事人”的発想だったからではありません。


己が積み重ねていく”罪”を受け止め、三上の姿に己を重ね合わせつつも冷静に振り返る、そして初めて迷いを捨てきったような確信的な表情を見せる伊達がカッコよかったからです。その瞬間、まさに伊達自身が「JOKER」の真の後継者となっている気がしました。


ところで別な意味で怖いなあ、と感じたのは、三上が警察OBという「組織」&「JOKER計画」を守るために、罪はないが邪魔となる人間を問答無用で消していったこと。バレなければ、あすかや久遠の命さえ奪っていたかもしれません。もちろん、殺しなんて極端な例は滅多にないですけど、集団&既得権優先のこの日本では、トカゲのしっぽ切りの如く、あちこちで起こっていることじゃないか、と考えてしまったから。

【JOKERのヨコシマな見方】


一旦、真面目に?書き終えた感想ですが、書き留めたいことがありました。このドラマのワタクシ的ヨコシマポイント!事件だの、物語自体だの、役者の熱演とは別に最もポイントが高かったのは、三上爺に庇護される(格別の愛情を注がれる)伊達。2人の関係性がとってもオツでした。


伊達の元彼女、冴子をアッサリと殺しておきながら、(バーにやってきて深酒を浴び、吐いて涙を誤魔化していた)伊達を温かく保護する三上の眼差し、とか。「オッサン、どんだけ伊達LOVEなんねん!」とツッコミ入れたくなるほど。最も愛を感じたのは、8話。拉致された伊達を救出しするシーンで、血だらけの彼を揺さぶり、「死ぬなよー!」と絶叫する三上にグッときて・・・。


更にもっとクラクラしたのは、左腕を撃たれ、拉致&監禁された伊達が偽JOKER一味に拷問を受けるシーン。「ああ、もっと虐めて欲しかったなあ・・・。」と自分のドSぶりにたじろぎつつも、残念がってる自分が怖かったです(笑)。だって苦悶の表情を浮かべる堺さんが美しいんですもの。やや放心気味に遠い目をする無言の伊達とか、ずっと見ていたくなるくらいに素敵でしたね。


堺さんって「女性」と並んでいても、ちっとも色気を感じさせないけど(失礼)、精神的マッチョな男性に庇護されてるとあんなにも色っぽくなるとは、発見でした。ゲイの役とか案外イケルかもなあ(というかワタシが見たいだけか(笑))。


ドラマが終わって少しずつ寂しさがこみ上げてきそうですけど、来週の特別編が単なる総集編でなく、それなりにドラマ(伊達の最初の事件など)になってるのも嬉しいですね。可愛い伊達さんにまた会えそうです。ノベライズも発売されるようですね。すでに主題歌「SCAR」は、iTuneで購入。なんだかんだ言ってどっぷりとハマっていたようです。

*1:パート2かスペシャル、映画とかやらないかな〜。

*2:麻酔銃は撃つものの決して肉体は傷つけないし。仲間というより愛息に近いのか。