雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

終わるバンドには思えない・・・

19日夜、活動休止前の私にとってラストとなるであろう、Versaillesのライブに行ってきました。この日は、初冬を感じさせる寒い1日で、木枯らしビュービュー。リハの遅れから、開場が20分近く遅れ、薄着となった身にはこたえる寒さでした。


もともと月曜夜のライブって・・・(汗)という感じで、もし行けないならそれでもいいや、というくらいテンションが低く、当日券を購入したほどでした。更に我儘な私は、全てにおいて「終わりゆくアーティスト」を見るのが苦手なんです。それは「いつまでも続くと思っていた夢」の終わりに違いなくて、今までどれだけの別れと悲しみがあったか。それと同時に「最後こそはちゃんと見送らないと・・・」というファン心とのせめぎ合いもあって。


Versaillesというバンドは、メジャーデビュー後、これからという時にメンバーの突然の死があり、メンバーチェンジで活動時間のかなりの部分を割かれ、更にはドサ回り海外ツアーも敢行していたために、日本でピークというピークを迎えないまま終焉(あくまで活動休止という形ではありますが)・・・となった、なんとなく恵まれていないバンドです。

【余力残しまくり】


揺れ動く思いを胸に、久々に見たライブ。一番に感じたことは、「まだまだ全然やれるじゃん!」。メンバー間の不穏なムードとか資金繰りの苦しさから、破滅的なライブを見せるバンドもあるなか、いつも通りの完成度の高さとチームワークの良さには変わりなし。そして何よりも私が大好きだった、ツインギターのハモリの芸術的な美しさは、とても終わりゆくバンドの姿とは信じられません。


冒頭、KAMIJOは少し声を涸らし気味で、若干元気なく見えた瞬間もありましたが、やっぱり先が見えないこととか道半ばの中断に対しての不安なのかな。活動休止は、メンバーの不仲とかそういう表面的な原因ではない気がしました。あくまで音楽不況のあおりなんじゃかなろうか、などと考えつつ。


相変わらずのぶっとんだMCがひとつ。リハ中に、ステージまで入り込んだにんにくの臭い(1階が居酒屋なんで)に衝撃を受け、ベルサイユの曲名は、英語フランス語ドイツ語とかが多いけど、イタリア語はちょっとなあ・・・ペペロンチーノとかないだろう」なんて。「みんな次の曲はペペロンチーノ!とか嫌だよね?」なんて、やたらとペペロンチーノに拘って言ってました。


正直、最新シングル「ROSE」を始め、一番新しいアルバム「Versailles」は一回くらいしか聴いてなかったので、新曲ばかりだと分からないだろうなあ、と思ってました。ライブ会場で聴いてもやっぱり、今までの路線よりもっとポップな曲調とか、斬新さを狙って空回りした感(?)の曲が多く、インパクト的には弱い気もしました。やっぱり気になる曲は、一回で耳に残りますから。


その分、インディーズ時代の曲は、定番とはいえどれも活力が漲っていて嫌でも盛り上がります。今回は、かなり後方にいたので、TERUのパフォーマンスやギターソロがしっかり見えてその魅力を強く感じました。本当にブログを読むと気配りが細かくバランス感覚の優れた大人の男性を強く感じる人なんですが、ステージ上での永遠の少年ぶりと”元気なテル吉”ぶりに癒されました。露出度の高いサービスショット満載の衣装でも、いやらしさのないプチエロだし、もちろんギターソロは文句なしの鬼っぷり。


基本はHIZAKI好きの私ですが、やっぱりHIZAKI&TERUは、まだまだ可能性あるわ〜。彼らがソロ活動に移ってもこれは追っかけねば!!一番新しいメンバーなのに、すごい安定感を感じるMASASHIやこのところどんどん若返り(?)美しくなっていくYUKIとか、相変わらず派手好きなKAMIJOにしても、個々のメンバーがこれほどミュージシャン的な”生命感”に溢れているのって、不思議で。


セトリは4曲目くらいから、かなりいい加減で順不同って感じですね。

うるおぼえセットリスト〜

Aristocrat’s Symphony
ASCENDEAD MASTER
妖-ayakashi-
Truth
Brave
Faith&Decision
Created Beauty
Illusion
Edge of the World
ROSE

The Red Carpet Day

<アンコール1>
Shout & Bites
Philia

<アンコール2>
Sympathia
The Revenant Choir


アンコールが少し長かくてだれ気味だったのですが、衣装チェンジで最新の黒のパイレーツ風衣装を見せてもらえたのでテンションがヒートアップしました。 HIZAKIのミニスカートとTERUのショートパンツは、まさに鼻血もの。これは犯罪です(笑)。というか、これだからVersaillesは面白いんだ、とちょっと原点回帰な気分になりました。


「みんなのローズライトを見せてほしい。Versaillesでしか見られないこの景色を皆頭に焼き付けておいて欲しい。」と語ってSympathiaを歌い始めるKamijo。今まで聞いたことがないくらいの激情が込められたサビで、しんみりさせてくれました。さらに、インストの合間には、英語で「信じて待っていて。いつか帰ってくるから。」というようなフレーズを語っていました(もしかしたら違うか?)。それをあえて英語にしたのは、ハッキリ語れる時期ではないからかもしれませんね。


メンバー自身が活動休止を望んだことの結果なのかどうかは分かりませんが、このステージの上で見せている笑顔やいい汗は、何があってもミュージシャンとしてはやはり真実なのでしょう。だからそれをプレゼントとして、ただ素直に受け取ればいいんだな、と。自分の中でのモヤモヤがちょっと晴れた瞬間でもありました。


Versailles不在でも、V系バンド界は淡々と続いていくのかもしれませんが、私の眼と耳を楽しませてくれるようなバンドにまた出会える日がくるかどうか・・・。ひとまず自分的に有終の美を締めくくれた気がします。


Versailles(初回限定盤)

Versailles(初回限定盤)


最新作で、活休前の最後のアルバムです。PVは、メジャーデビューしてからのPV網羅したDVD付。でも、TruthのPV入ってないのね(涙)。