とにかく暑くて、カオスなライブ
その日、埼玉を後にして休む暇もなく、渋谷に向かった頃には雨が降り出してきました。キャリーケースを転がしながら、うだるような暑さと湿気の中、道玄坂を登ることの辛さときたら・・・(汗)。そこに雨ですから、もう泣きたくなってきましたよ。「まったく誰だ、道玄坂を中途半端な石畳にしたのは!」と八つ当たりモードのぐちゃぐちゃな気分。
何年かぶりで、O-WESTに着いて列に並ぶとやけに外人さんが多いことに目がいく。そりゃあ、Kayaちゃま擁するFemme FataleとJupiterの2大お耽美バンドですからねえ、見応えあるのはもちろんか。いろいろと入場にもてこづり、会場に入った時はもう開演間際ということで、後ろの方になってしまいました。
もちろんあまり欲張らず、後ろでノンビリ見ていようという気分ではあったのですが、これは失敗でした。舞台が予想よりずっと低かったので、立ち位置が悪すぎてKayaちゃまを見るのに難儀してしまい、テンション下がりまくり。それに加え、私にとってのFemme Fatale初ライブは、なんかイマイチ・・・汗。
ミニアルバムを聴いた時も感じたのですが、Femme Fataleの音楽世界ってなんだか私には馴染まないかも・・・、という恐ろしい思いが交錯する。まさに音楽って直感ですから、そんな予感は実感でもあったりするのですが、こりゃ慣れるまでかなりの時間を要しそうです。ノリノリで楽しんでるKayaちゃまには、本当申し訳ないんですが、どうだかな~って。
「SALOME」「FREYA」は、ライブの方が楽しかったのは間違いありませんが、全体的に曲ごとの世界観が違い過ぎて掴みどころがなく、まだなんだか乗り切れない感じ。Kayaちゃまの好きな世界とか、憑依系な詞とか、おぼろげには分かるんですけど・・・うーん、まいったな、コレ。というのが私の偽らざる心境かな。もともとライブは「ノルより見る」タイプの私だし。
何故か本命より楽しめたJupiterサウンド
煮え切らないまま、Jupiter突入!いやあ、これが問答無用に楽しかった。久しぶりのHIZAKI&TERUのツインギターがもう、キラッキラなの。ひゃあ~、これだわ~(笑)って感じ。Versaillesよりは、もっと軽快なイメージで、こんなにギターサウンドが気持ち良かったのか、と新たな発見。
Jupiterの曲なんて全く知らなかった(失礼)のに、周りの真似て軽めにノッてるだけでも、とても楽しい。ヒラヒラドレスのHIZAKIとキラキラな衣装のTERU、ちょっとだけ昔より派手になったMASASHIのベースも懐かしいし。そして、ナマではお初のZIN。
いやはや、この方、想像以上に華やかで異次元ボーカリストでしたわ。まさに宝塚スターというかアイドルというか、ビジュアル系にありがちなボーカリストとは一線を画す王子様キャラを持ってて、話し方や振舞いに、恥じらいとかそういう単語は彼の辞書にはなかろうな、というくらいの堂々としたセンターぶり。ちょっと感動を覚えました。
KAMIJOは、MCでよく客席を白々しい空気感で覆い尽くしたまま、客を置いてきぼりにして進めていたけれど、ZINは受けようが受けまいが、ぶった切って先へ進むという超マイペースぶり、それでいて、どういうわけか紳士っぽく嫌味がないのがスゴイ。肝心のボーカルの方は、声楽家とかミュージカル歌手っぽい歌い方も見せながら、非常に安定感があって聴きやすいので楽器隊に負けていません。
そうかといって、多分そこまでファンにはならない気がするのですが(笑)、とりあえず楽しいのでJupiter仙台ワンマン行こうかな、なんて脳天気に考えてしまいました。とにかくHIZAKI姫とその華麗な指使いを久しぶりに見れて、幸せ倍増です。
仲良し2バンドの饗宴
アンコールには、2つのバンドから選抜メンバー(Kaya、Zin、HIZAKI、伊織、TOSHI、YUKI)で構成した即興バンドで、アニメ「ベルサイユのばら」のテーマソング”薔薇は美しく散る”をセッション。その後のじゃれ合うかのような仲良しトークが見どころでした。
KayaちゃまとHIZAKI姫が並ぶと、世界一ゴージャスな姫コンビと目の保養になるのですが、「夏のたびになんかやってるよね」なんて、”仲良し姉妹”さながらにウキウキ話しているのを見るのがまた楽しい。KayaちゃまがZinに「(浮気発言に)その言い方だとまるで過去に一度あったみたいじゃない?」と笑いながら絡むと、「なんか妬けるわ~」と素直に焼きもちをやくHIZAKIにまた悶える。
Jupiterとどっぷり絡んでるKayaちゃまは放置で、マイペースのChargeeは、Zinに「ボンジュール!」を云わせて自分は「ハロー!」とハイテンションで応えてる。(「大変やわ~このメンバー」by HIZAKI)、一方、伊織とTOSHIも下手でコソコソと楽器を鳴らして盛り上がっているのを見て、「かといってあそこの二人も意外と大変なんやろ?」とHIZAKIがKayaちゃまに同情するのでまた爆笑。
なんだか、Kayaちゃまがだんだん「母」に見えくるし、HIZAKIも「アネゴ」にしか見えないし。そんな楽しそうで笑顔が零れ落ちる二組のバンドを見てると仲良しさんっていいな、とシミジミ思うわけです。それには理由もあって、「志を同じくしているバンドが最近減ってるけど」「耽美とかゴシックとか、そういう世界観を今後もしっかり持って歌い続けていきたい」という真っ当な宣言も有り。
両バンドとも、ステージの上で軽いスケジュール調整をして、早ければ11月くらいにまたツーマンしそうな勢いでした。やっぱり、1つよりは2つの方が心強いでしょうし。見れないと思うけど、応援したいと思います。
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Jupiter - LAST MOMENT - YouTube
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