雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

『大いなる遺産』トークショー(12/30マチソワ)

劇団員の「禊」コーナー

またもや日が開いてしまいましたが(笑)、久しぶりに参加できた、スタジオライフのトークショーについて書きます。マチソワの公演を連続で見ましたので、ダブルキャスト両チーム共同じトークネタを楽しめました。過去の芝居も含めて「あの時はごめんなさい!」と謝る、役者達の失敗談なのですが、こういう話が一番面白いですね。


司会は驚きの千葉君とサブで関戸君。「僕やります!」と千葉君が自ら立候補したということで、セッキーも「ホントに大丈夫?」と心配したそうです。当初は、千葉君、元気いっぱいでしたが、やはり本番となるとだんだん司会進行が怪しくなっていき、終盤はややグダグダ気味に。


当人も「おかしいなあ、緊張しないはずだったのに。」という感じで、自分でもちょっと不本意そうでしたが、そんなところも可愛いなあ、という客席のアットホームな雰囲気と優しくフォローしていた関戸君の姿も印象的でした。

【Silkhatチーム・出演者の禊】


まずは緒方君からスタート。2009年のお芝居(『PANSY MAZE』かな?)で、劇団内でも新型インフルエンザが大流行し、出演メンバーの半数がバタバタと倒れていった事件のお話。実はその時の犯人は、「自分でした!」と懺悔の弁。5年後の真相告白には、先輩からも「エーッ!?」の驚きの声。


実は当時、”持ってる男”と、劇団員からも愛されキャラの神野君が真っ先に疑われたそう。当然、緒方君も、「インフルエンザにかかってる人は稽古に来てはダメ」と言われて重々承知していたのに、どうしても諦めきらず、ナイショで参加していたと。「本当にインフルエンザってうつるんだなあ」と実感したそうで、悪びれず飄々と語ってました。


新人時代の若手役者にとって、チャンスを諦めきれない気持ちは痛いほど分かります。でもやっぱり、周りに多大な迷惑をかけてしまうので、これはどうか、と思いますわ。(ふざんけんなー!と、殴りたくもなるでしょう。)まあ、今はひとまず笑い話になってるので仕方ないか~ですけど。身の回りでもよくあることで、思わず苦笑。


お次は青木君。やはり『PANSY MAZE』で、今は休団中の後輩、堀川君との忘れられない事件。それは、劇中でのじゃんけんシーンでのこと。グーチョキパーを繰り返し、あいこがずっと続いて勝負が決まらない、という設定だったのですが、堀川君が最初にグーを出してしまったため、あいこにならず、場が続かなくなってしまった、というハプニング。


芝居後に、堀川君のミスに怒った青木先輩、「お前はじゃんけんというものをナメている。もっとじゃんけんに命をかけろ!」とダメ出しをしたそうです。そして挑んだ2回目。じゃんけんシーンで、明らかに堀川君の目の色が変わって、まさに己の全精力を注ぎこんでいるのが分かったそうです。「よし、いくぞ!」と気合い満々でじゃんけんを始めたのですが、今度は青木君がグーを出してしまった。


「その次の日から、堀川はボクのことを”青木さん”ではなく、”ゲシちゃん”と呼ぶようになってしまいました。」というオチつきに。先輩の威厳が敗れた瞬間、なのでしょうが、何気に後輩思いの青木君を感じられるエピソードというか。


ちゃんは、今年の秋に再上演が決まった『ファントム』初演の思い出話から。もうすでに何度もエピソードとして語っていた話だそうです。用意された衣装が”チェチェ”で、「いくら僕が可愛い、と言われることが多い役者だからと言っても(笑)、大の男性がこれは無理でしょ。」と拒否感があったそうです。


それでも周りから出ろ、と言われて仕方なく、共演の緒方君と着て出たら、大物マット・キンリー氏に激しく「NO!!」とダメ出しされた、とのこと。女装は定番の及川氏はともかく、緒方君のチェチェ姿を想像すると、やはり可笑しい。当人達は大マジメだけに気の毒ではあるんですけど、やっぱり笑えます。


倉本さんは、失敗なんていちいち挙げていったら数限りなくある、との前置きをしながらも、『天守物語』のセットにあった獅子の像の思い出を披露してくれました。なんとあの獅子、100数十万円という費用がかかっていたそうです。(確かに大きさといい、動いた時の迫力といい、びっくりするほどのインパクトはありました。)


芝居のクライマックスで、倉本さんが「この獅子が・・・」という台詞を云うところを、「このが・・・」と言ってしまって、会場中が「?」となった失敗を語ってくれました。訂正のきかない言い間違い、ってなかなかキツイですよね。製作者も会場に来ていたのが、思わずズッコケたそうです。

【Bowlerhatチーム:出演者の禊】


司会進行は、若手の若林君とサブ司会に石飛さん。ビディーの衣装を着た娘役姿のままでいかにもたどたどしい若林君でしたが、台本を見ながら必死に進めていました。


まずは久保君。『少年十字軍』のエディエンヌという、物語の鍵を握る少年役をやった時のこと。舞台で横になるシーンがありました。その舞台上では、青木君と松本君がシリアスな台詞を交わしながら進行し、悪魔役の芳樹君も一緒に出ておりました。


そこで久保君、動きも必要なく、ライトの光でポカポカ暖かかったのもあり、なんと本気で眠ってしまったとのこと。自分が目を覚まして台詞を言わなければならないシーンでも起きないため、「あれ?」と思った先輩達。芳樹君が足の辺りを軽く蹴ってサインを送ったそうです。


ライフでは、大型新人という扱われ方も少しされているような彼ですが、こんなところでも、なかなかの”大物”ぶりを発揮してますね。


松本君は、新人時代の頃の思い出を話してくれました。作品は「Moon Child」だったと思いますが、場当たり*1の時のこと。河内主宰が不在のため、代わりに同期の三上*2が衣装を着て立っていたそうです。まだ出番のあまりない端役程度だった頃なので、時間的にも余裕があった松本君。


ただ衣装を着て、主宰の代わりに立っている三上君にも若干羨ましさを感じていたそうで、三上君の後ろに近づいていって、元気よくはやしかけたそうです。しかし、振り返ったのは、主宰。その時の驚きの表情を再現してくれました。やはりどの役者にとっても新人時代の失敗は、大きいようですね。大先輩達への失礼、は血の気が引く出来事だけに、忘れられない強烈な思い出になるようです。


新人時代のマツシンって、いろいろなエピソードを聞いても総じてシッカリした「デキる子」のイメージです。私自身もイベントなどで接した時に、”すごくシッカリしてる”と”嫌味の無い素朴さ”が同居している役者でした。まあ、このくらいの失敗ならまああることよね、という感じですね。


久しぶりの奥田君。昔からトークでは笑いをとろうと目論む彼なので、ここから話は脱線傾向へ。故河内主宰の名前が出たこともあって、何故かトイレでのオナラ事件というお下品な内容に。それを受けて芳樹君も同じようなエピソードを語ってましたが、「美形劇団」のイメージもあるので、ここは自制しましょう(笑)。というか、これはナマで聞いてこそ、笑える話でもありますしね。


当の役者達には、青ざめた出来事ではあるでしょうが、皆真面目だからこそ起こる悪気のないハプニングは面白いものです。そこで役者達の個性が出たり、劇団員同士の結束が深まったり、と悪いことばかりではないですしね。


miyabi2013.hatenablog.com

*1:本番と同じように舞台上で行われる稽古。位置決めやライティングなどの調整などを行う。

*2:吉田君だったかな?