雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

映画パンフレットの不思議

当たり前の存在だけど謎めいてる

「世界中で唯一、映画パンフレットが普通に発売されているのがこの日本である」という事実は、結構以前から知っていました。戦後のパンフレットの復刻版なんかも作られたりしていて、相当長い歴史を持っており、今のネット全盛期にあっても、大抵の場合は映画館で販売されています。ただ、このパンフレット、製造経緯とか販路とか素人には「謎」が多いんですよね。


先日、都内で上映中の、とある映画のパンフレットが欲しくて*1、後援先や映画館に問合せをしたのですが、いずれも「劇場のみでの販売です。」の一点張りで、融通が利かないことこの上ない。欲しいという人が結構いると思われる作品なのに、通販にすらならないというのは、「稼ごうという気はまるでないのか?!」と憤りすら覚えてしまいます。


もともと映画館収入としては、ほとんどメリットがないようなものらしく、売れ残りは版元に返されるだけ、という話です。再販するような場所もないでしょうから、毎回大量の売れ残りが出てしまいそうですが、一体それらの冊子はどこに消えていくのでしょうか?やっぱりリバイバル上映などの分を残し、廃棄処分になってしまうのかな。


私自身も、昔はかなりの比率で購入していたパンフレットですが、最近はよほど気に入った作品でないと買わないのは確かです。溜まると中古で売りさばくのも難しいですし、あっても見返すことは少ない。グッズというか、一過性の比率が高い季節商品みたいなもの。パンフレットすら作らない映画も出てきていますし、徐々にこの文化も廃れて消えていくかもしれませんね・・・。


ただし、いざ無くなったら寂しくもあります。実際、ネットでもエピソードやプロダクションメモ的な私が一番好きな記事が、そのまま出ていることもありますが、いかんせんネットの情報は時間がくるとページごと消されてしまうのがほとんどです。しかも、最近の低予算化の流れか、公式サイトの情報がチラシ並みに落ちていることも多く、ツイッターSNSの代用で手軽に安く済ませよう、というのがミエミエだったりします。


画像と写真の関係もそうですが、やはりパンフレット・紙という”形あるもの”だけ、がいざとなると重要になったりするんですよね。そして、パンフレットを手に取ると、その時の状況や思い出がパッと思い浮かんだりして、「いいものだなあ」と思うことも多々あります。随分前の作品に後から見返して新たな発見をすることもあります。DVDで映画が見られる、としても不思議とそれとはまた違う価値があるんですよね。


映画パンフレット通販サイトというものを作って、どんなパンフレットでもある程度需要があるうちは売ればいいのになあ。手数料とか送料とか少しかかっても、オークションで買うよりは抵抗ないですし。やっぱり在庫抱えて薄利多売は大変なのかなあ。どうにかならないものでしょうかね、このシステム。


※ちなみに、映画パンフレットの中古専門店はいっぱいありますね。でも、私的には”新品”が欲しいんですよね~。中古は、キズやへこみなどが目で確かめられないので、手に取って見れないとちょっと抵抗があるのです。あと私の欲しいものがマイナー過ぎて見つからない(苦笑)、という問題もあるんです。

*1:幸い映画館に行けるチャンスがあって自力で買えました。