雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

曽世海司 トークライブ「ことのはドリップ4」 in 仙台

さすが熟練の技光る!

昨年に引き続き、10/25にSENDAI KOFFEEにて開催された曽世さんのトークライブ。「まさか二度目があるとは」と正直思いましたが(嬉しい誤算ですね)、前回よりもいろいろな意味で大盛況となりました。


会場となったのは、曽世さんのお兄さんのお友達が経営している、個性的なカフェです。トークライブという特殊なイベントでしか訪れていないので、普段がどういうお店かは存知ないのですが、ピアノが置いてあって歌のライブなども開かれているそうです。(音楽イベントのほうがメインのようです。)


まずは、そんなお店での前回ライブでの思い出などから、曽世さんの”マシンガントーク”が始まりました。SENDAI KOFFEEのブログでは、非常に格調高い言葉を選んで曽世さんのトークライブの模様をブログにレポしてくれていて感動した、という喜びの言葉。しかし、最後の締めくくりに「ことのはトリップ」になっていて、ガクンとなったことなど。


その後は本編、古典落語「柳田格之進」を現代風にアレンジして、一つの物語に仕上げた語る「カフェらくご」。近所に住む囲碁の天才少年との対局を楽しみにしていた社長と、ある日、部屋からなくなった大金300万円をめぐって少年の仕業と疑った専務、の3人を軸にした創作落語を展開してくれました。


あまりに現代風アレンジすぎて、江戸時代のお話とは思えないのはもちろんのこと、登場人物の老若男女を演じ分ける役者ぶりが半端なく、とても楽しませてもらいました。現金泥棒と疑われて引っ越した少年が、進学した先の高専から両国で開催されているロボコンロボットコンテスト)に出場する、くだりなんかは、いかにも曽世さんらしいオタクっぽさ全開。


中でも少年の母役や会社の若いOLの描写の巧みさは、サスガ名人芸!としかいいようがありませんでした。ちょっとした一人芝居を味わってる雰囲気で引き込まれてしまいました。


休憩を挟んで、お客さんから集めた言葉を使っての即興トーク。各自思いつきの言葉をカードに記したものを無作為に選んで、それにちなんだ話を作っていきます。次に名詞と動詞をつないで話を作る、という企画へ。印象的だったのは、「錦秋」だったかな?普段聞きなれない言葉に、曽世さんも四苦八苦しておりました。


五七五の上の句と下の句をお客さんからの任意の言葉、七の句は曽世さんとお客さんとの対決で決める、という初の試みも。ここでもあり得ない組み合わせに盛り上がります。「オノマトペ ・・・ おばんです」のトンチキな組み合わせ(笑)は、かなり盛り上がりましたね。時にウーウー唸りながら、独り言みたいに呟やきながら歩き廻ったり、超人間臭い姿を見せてくれて。

【劇団愛を感じさせる裏話の数々】


そういった企画の合間に、曽世さんから聞けるのが劇団スタジオライフの裏話。といっても、あくまで軽やかなトークなので、単純に笑いながら耳を傾けております。「紀伊国屋」のお題で出てきた、紀伊国屋ホールと書店のお話。紀伊国屋ホールでの上演の時は、昼夜公演がほとんどで、朝早くから夜遅くまで動き回っているため、まさに「ブラック企業」さながらの劇団と説明。


芝居の幕が閉まってから、大概は深夜の誰もいないシャッターの閉まった書店の脇をそそくさと帰っていくのですが、”間違って”昼公演だけで終わる時があり、書店営業時間内に帰宅することになると、なかなか芝居の仮想世界から現実世界への切り替えができずに楽屋に戻りたくなってしまう、とか。


また現在はかなり後輩が増えて、マナーやしつけの面でも指導をしなければいけない立場の曽世さん。普段はそれなりに厳しい顔も見せているそうですが、誰よりも楽屋の片付けが遅く、その時ばかりは新人に「ごめんね。もうちょっと待ってね。」と猫撫で声で嘆願し、先輩の威厳ゼロ、になるなど。こういうちょっとしたエピソードを披露するときの曽世さんには、毎回劇団への愛着を感じてホッコリします。


実際には、男だけの世界で上下関係も厳しい独特の劇団なので、入団した新人が1年足らずで半減することがしょっちゅうなのですが、口やかましい?先輩達の”厳しい中に隠れている強い愛情”を感じることができないなんて本当に残念。まあ、こればかりは中で体験しているわけではないので想像でしかありませんが・・・。


曽世さんの男子校時代、文化祭で1年に一度、女子と踊れるフォークダンスに興奮したこと、広瀬通を歩いているときに自転車で通り過ぎた女子学生が、自分の出身高校(今は男女共学になっている)の名前の入ったジャージを着ていたことに衝撃を受けたこと、ジャージを「ジャス」と呼ぶ謎の仙台特有文化のことなど、育ったカルチャーが一緒なだけに同級生のような親近感があります。


もっとも、カフェでトークライブを見ている、曽世さんの元同級生らしき人達にとって、今の曽世さんはどんな風に見えているのかな?なんて内心考えたりもありました。また曽世さんの舞台を見たいものです。

SENDAI KOFFEE CO.(センダイコーヒー)