雅・処

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『モーリス』 英国産耽美映画ブームの代表作

今月最も楽しみなのが、映画『モーリス』の放送です。'87年作というから、もう20年以上前の作品になるのですね。。。英国のお綺麗な青年達3人を出演させ、E.M.フォスターの秘めた自伝的映画と話題になった、20世紀初頭の同性愛の物語。もはやDVDが手に入らない*1貴重な映画なので、嬉しい限りです。


この映画でも大注目は、アメリカン・コメディ映画で人気役者になる7年も前に、日本で人気を博した”ヒュー様”ことヒュー・グラント。ハンサムな欧米の俳優に全く興味がなかった私ですら、ヒュー・グラントの絶頂期の美貌には、ノックアウトされたものです。


「モーリス」でのヒュー様の初登場シーン。図書館でうつむき加減に本に目をやりながら話し出し、目を上げるのです。この瞬間、劇場内で息を呑んだ(静かな驚きの声)のは私だけではなかったはず。チラシやポスターに映る顔とはまた全然違って、眠そうなタレ目で惑わせながら、クイーンズ・イングリッシュで(もったいぶった)喋り方をするこの青年に釘づけになりました。


純朴を絵に描いたようなモーリスを誘惑したクセに、キス以上は許さず(笑)、さんざん連れ回した挙句に最後はアッサリと(女性と所帯を持って)裏切るクライヴの”コマシぶり”がイカシテます。可哀想なモーリス君に同情は禁じえずでしたが、やっぱりハマったのはヒュー様のほう。


もっとも、同性愛が本当に”犯罪”であった時代のイギリスが舞台ですし、クライヴの選択は非常にリアリティがありました。「何故にその奥さんを選ぶ?」(笑)とか、「ラストシーン、本当に幸せだったのはどっち?」などいろいろと問いかけをしながら見入ってしまった映画です。


今見ると、メインの3俳優の美しいことに改めて感動を覚えます。それほど激しいシーンはないのに、妙にドキドキしてしまうのは何故?音楽・映像美、100年前の衣装や調度品の完璧なエレガントさ、余韻を残すラストシーン等、見どころ満載。この映画を見てから、イギリスへ行くならオックスフォード大学へ行きたい!とミーハー心が芽生えました。

映画「モーリス」 9月17日(木)19:00−21:25(WOWOW


この映画のおかげで『オックスフォード・ラヴ』『ケン・ラッセル白蛇伝説』『幻の城』という駄作?ばかりのヒュー様出演作を次々と見る羽目に陥りました。その後、記憶の彼方に去っていこうか・・・という時に、アメリカ映画でまさかのブレイク。幾分皺を増やし、ハレンチ事件やスキャンダルなんかも起こしつつ、現在まで人気を持続している姿には感心します。


持ち前の美貌で、学生時代も演劇部でいろいろと抜擢されていた、という談話なんかを気さくに話すヒュー様をアメリカのトーク番組で見ました。ウィットに富んだ、というか少し辛辣なジョークを交えて話をするヒュー様でしたが、さすがにオックスフォード大出はダテじゃない、と思わせる頭の回転の早さを感じて好感を持ちました。


相変わらず、男でも(?)女でもタラシをやらせたら天下一品。そんなヒュー様の一番美しかった時代を楽しみたいと思います。


モーリス HDニューマスター版 [DVD]

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とうとう再販決定!お手ごろ価格のリマスター盤のようですね。


私も思わず買ってしまった、特集グラビア本。後にも先にも「美少年」系以外の外国人俳優で購入したのは、ヒュー様だけです。

*1:初版は在庫切れ。ようやく再販されるという朗報が入りました。