雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

Kaya『薔薇の葬列 -Vampire Requiem-』仙台公演

昨夜は、久しぶりの生ライブに行ってきました。お目当ては、Kayaちゃま。昨年10月にも来仙していたのですが、仕事がおしてライブ終了30分前に駆け込む、という消化不良な状態で、悲しい思いをしておりました。


今年に入ってから、1月のVersaillesの仙台ライブも、仕事で泣く泣く諦めて・・・というかなり欲求不満状態だったので、体力的にはかなり不安でしたがリベンジしました。とはいえ、4種類のV系バンド・シンガーのオムニバスライブ、しかも”トリ”ということで、待ち時間が長かった(汗)。貧乏性なもので、お目当てさんだけ見ればいい、という切捨てができません。結局、最後までまるまるお付き合いしてしまいました。


Kayaちゃまが”ただのゲスト”扱いのライブは、同じV系でもタイプが違いすぎて、客席の温度差も激しいのですが、企画として”一緒に組んで”のライブは、異種混合であっても何かしら共通項があってすごく身近に感じられます。今回のバンドさんも、歌も演奏も安定していて「見せ方、ノラセ方」が無理なく上手かったですね。


「さすが年季入ってる」と思うバンドさんは、初めてでもやっぱり見ていて楽しいです。特にMCがいずれも面白く、自然といい空気が漂ってました。「こっちは必死で演奏してやってるんだから、おまえらちゃんと盛り上がれ!」な感じで最後はキレて退場、みたいな勘違いな若手バンドも過去に見たことがあったので、その差は歴然。やっぱりステージングに余裕があるのはイイものですね。


今回、念願叶って(?)犬神サーカス団のライブを見られたのは嬉しかったです。どんなおどろおどろしい、寺山修司ばりのライブか、と身構えていたら、強烈な口裂けメークの凶子さんがとても可愛いらしい方で、ビックリしました。あんな白塗り集団なのに、「今回のバンドさん、”麗しい男子”ばかりで楽屋が臭くないの〜。だって白塗り臭くないのよ。」で大爆笑。


初めて対バンした、他バンドのメンバーも、「最初怖い人なのかな」とおどおどしていた話とか、あのインパクト大な格好で言われると、「どっちが!?」と思って可笑しい。ワンマンライブの予告のくだりでも、「今日のライブ見て『やっべえ、犬神好きかも』と思う人いると思うの。」と語り、この『やっべえ・・・』の台詞を繰り返しながら、ご本人も大ウケ&会場大爆笑。


情次2号(ギター)さんのツッコミも最高に面白かったし、演奏中クルクル廻ってイッチャッてる感じのジン(ベース)さんは、ちょっと好きかも(笑)。以前に見た”グルグル映畫館”と世界観は似てる感じでしたが、アングラらしからぬ面白さが最高でした。公式を見ると、もっと今後、バンド改名もし、禍々しい路線に立ち返るようなことを書かれているので、変わっていくのかな?


Art Cubeさんも良かったですね。オーソドックスなV系バンドというか、「全員女装?」とちょっと驚いたりもしたのですが、見た目はそれでもなんか”漢・オトコ”らしく有無を言わせない(笑)強さがありました。パッと見がHIZAKI似のベース・(エネ)さんに目がいきました。ツンとスマシたり、ドヤ顔も素敵。端で弾いていた長身の方*1は、すごく目立っていたのですがヘルプだったのかしら?

【黒婦人Kaya登場】


長らく待ってようやくKayaちゃまの登場。新曲「Vampire Requiem」のジャケットそのままの黒衣装そのままにステージにあがります。最初に物語世界を創造するような語りから始まり、2曲*2を歌いました。照明が暗く、目を凝らして見る感じで、客席もシーンと重苦しい空気が漂ってました。


実は、昨年の終わりにKayaちゃまが、「来年はゴシックでいきます!」と宣言したときに、軽いショックがありました。もともと”Schwarz Stein”というユニット時代もゴシック系だったわけで、原点回帰なだけなのでしょうけど、いまさら感もちょっとあって・・・。女主人公シリーズが続いて、マリーアントワネットが出たところでピリオド、というのも分かるのですが、どうも私はゴシックの「モノトーンの世界」が苦手なよう。吸血鬼もあまりシュミじゃないのですよねえ。


「Vampire Requiem」もあまり聴く気にならず、昨年一夜限りの復活をしたSchwarz Steinの音源や映像も、好んで聴き返す気がせず。。。このままKaya熱が停滞しそう、な気がしてしまったものです。ただ、ステージ上でも観客に迎合せず(ときにおいてきぼりにさせるくらい)、純粋な”表現者”に立ち返ったKayaちゃまには、より一層引き込まれる部分もあるのも事実。


こんなときは、でくのぼうのように突っ立ってるんじゃなく、座席に腰を下ろしじっくり彼の一挙手一投足を眺めていたい。魔性の瞳と無邪気な微笑みを保ちつつ、可愛い振付で歌い踊る姿も相変わらず好きなのですが、物語世界に没入しすぎて涙を浮かべ痛々しい混乱を見せる彼を見てると、ステージの上に晒され続けるのがちょっと気の毒な気もしてしまいます。


冒頭2曲を歌い終わって、うずくまった時に水のボトルをひっくり返し、ちょっと裾が水に濡れたようです。焦るファンを尻目に「あらあら、まあこのくらいがちょうどいいでしょ。」と、あまり生気のない返事をするKayaちゃま。「お水ちょーだい」と関係者にねだっていましたが、その間、咳がなかなか止まらずかなり苦しそうでした。


寒いし乾燥もひどい時期で、風邪も治りかけのようですね。もうすぐ極寒の欧州ツアーが待ってるだけに、体調についてはちょっと心配です。グッズの紹介を軽めに語るつもりが、だんだんノッてきてあれもこれも、となっていき「また喋りすぎちゃったわ」と反省。今回は、MC少なめ、トーンもやや大人しく、どちらかというと歌の世界に集中してる感じでした。


後半は、「Carmilla」〜「Pourriture Noble」〜「Rose Jail」〜「薔薇の葬列」。Kayaちゃまが創り出した小説のヒロイン、クリスティーナと邪悪な”彼女”吸血鬼カーミラとの関係を、歌で繋げていきました。最後は、モーツァルトのレクイエム”ラクリモサ”のBGMと共に退場。「これで終わりなの?」となんだか煙に巻かれたような消化不良の気分でライブは終了。


来月にもまたKayaちゃまのオムニバス来仙はありますが、たびたびお会いできるのは嬉しいものの、さすがにワンマンライブが恋しくなってきました。ということで、4月30日の吉祥寺ワンマンライブ、恐る恐るチケットをとってしまいました。私自身、精神的にも肉体的にも楽しめる状態に、もっていきたいところです。



Vampire Requiem

Vampire Requiem


HIZAKIの曲だけあって、間奏に派手なギターサウンドがあり、全体的にドラマチックな展開が楽しめます。って書いてる割には、結構予定調和で、あまり驚きはなかったんですけど。初回特典ジャケットで男同士(Kaya×HIZAKI)なのに、そこはかとなく”百合なコンビ”が一番の見ものかな。生で2人のジョイントが見たい。

*1:サポートギターのKngさんだそうです。

*2:2曲目は、確か「Curse Rose