雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

宝塚主題歌集の楽しみ

最近、毎日のように流して楽しんでるのが『宝塚歌劇主題歌集2005』のCDです。1年間の各公演のテーマ曲や挿入歌を集めたアルバムです。主題歌は各組トップスターが歌い、挿入歌のほうは、娘役トップや各組の2番手・3番手が歌っています。


毎年、1枚発売されていますが*1、スタジオ録音なので歌詞もクリアですし、トップさん以外は持ち歌ではない歌を歌うケースが多くてこれが意外に新鮮。ちょっと緊張しながら(?)歌う人や舞台さながらの気迫で歌う人もいてドラマがあります。もちろん、私自身も見た公演を思い出して胸が熱くなったり、見られなかった公演にはこんな良い曲があったんだ、なんて発見も多く、気付くと何度もリフレインしてしまって、「宝塚ってこんなところまで”引き”が強いわー」と苦笑してしまいます。


今回は、主題歌CDに最後の登場(退団のため)の樹里咲穂さんや初風緑さんの歌がありました。二人共、新専科の最後の立役者、しかも宝塚屈指の「歌手」ということで聞き応えありました。お初組は、結構いてタニちゃん(大和悠河)、ミズさん(水夏希)、キリヤン(霧矢大夢)、ユウヒ君(大空祐飛)、ユミコちゃん(彩吹真央)、まとぶん(真飛聖)がありました。初参加組の場合は、最初に流し聴きをしたとき、「えっ、これ誰?!」と一瞬分からないことが多く、声のイメージの違いを改めて知ります。


まあ、ミズさんやユウヒ君はあまりに個性的な声なので間違えようが無く、歌を聴いてるだけで顔がドーンと浮かんできます(笑)。キリヤンは「相変わらず上手いな〜。でも少しだけ調子悪い時の録音だったのかな?」とか思いましたし、ユミコちゃんは一瞬本当に分からなくて、「やはり個性派というよりも正統派の歌い手なんだなあ。」と感じたり。歌の実力があっても、今までちゃんとレコーディング*2していない人も多く、こんなに上手いのになんて勿体無い!と思うことも多いです。


今回、一番印象的だったのは「私だけに♪」のアサコちゃん(瀬奈じゅん)。13年男役をやってきて、初めての娘役が『エリザベート』のタイトルロール。その困難さを乗り切ってエリザベートとして歌ったこの曲には、彼女の役に込めた想いが溢れ出し、もう止められない・・・という熱さで出ていて、初めて聴いた時、とても感動してしまいました。過去の名歌唱を聴かせてくれた娘役さんに比べると、歌唱には若干の揺らぎがありますが、心を打つ歌というのは完成度だけではないというのを如実に物語っています。また、舞台でナマで見た時には、「アサちゃんがドレスを着ている・・・」というのが最後まで馴染めない部分もどこかにあったのかもしれません、視角的なものがないだけにすんなりと耳に囁きかけてくれました。その後に『JAZZYな妖精たち』の主題歌で男役の歌声も聴けるのですが、まさに同一人物とは思えない!1粒で2度美味しい?面白い趣向を楽しめました。


身びいきで恐縮ですが、「星のベドウィン♪」の春野寿美礼ちゃんもいつも以上に(笑)素晴らしい!彼女の本公演作品では、かなり好きな作品だった『マラケシュ』の砂漠と星の世界にワープしてターバン姿の寿美礼ちゃんに誘われて。。。彼女の歌は、1人だけちょっと次元が違う気がします。歌というよりまるで詩歌音曲に近いというか、世界を創り上げて”作品”として完成しているんで、ウットリ聞き惚れます。一方で、最近ますます好き好き度が高まっている・・・カシちゃん(貴城けい)の場合は、独特の溜息の奥から聞こえる声に悩殺され・・・いやこれ以上、私が悶えても仕方ないのですが。


その昔、若手路線系を集めて作られた『タカラヅカ・ヤング・クルセイダーズ』という企画盤CDがありました。ほとんどがその後、トップスターになった男役さんが、書き下ろしオリジナルソングを歌っていくという面白い内容でした。ちょっとばかしノスタルジーな選曲が多くて、気恥ずかしいけど懐かしい(笑)というCDでしたが、そこで最も気に入ったのが久世星佳さんでした。少しばかり力を抜いて、ソフトな声で歌うよりも演じているようなその歌声は、すっと心に入り込んで、心の扉をノックしてくれました。そんな出会いをまたしてみたいものです。


CD1枚で何故か語ってしまいました・・・(汗)。

TAKARAZUKA VIDEO COM タカラヅカ DVD・CD | 宝塚歌劇 DVD・CD公式通販サイト
 →主題歌集の内容はこちらに。

*1:既にシングル盤で発売されたものをまとめたものです。

*2:公演実況のライブCDや企画物CDには参加してますが。