雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

進化する天文台

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GWに旅行の計画もなかったので、ふと思い立って仙台市天文台へ行くことにしました。その昔、西公園*1にあった天文台には時折プラネタリウムを見に行っていたのですが、地下鉄工事もあり、建物も老朽化したため、昨年錦ヶ丘に移転したということです。


この錦ヶ丘という一体は、再開発した土地なのか、地図にも道路の記載がなく空白になってるところがあり、住所とカーナビを頼りにして行きました。結構不便な場所に移ってしまったなあ、という感想ですが、それだけに真新しい建物はちょっと贅沢な敷地を有し、展示物も以前とは比べ物にならないほどリニューアル(押しボタンで簡単な実験ができるようなタイプの展示が多い)されていました。


一番の目的は、やはりプラネタリウムです。昔から、天空に映し出された人工的な星座図を見ていると吸い込まれるような不思議に心地良い気持ちになりました。映画だと物語を集中して追い続けないといけませんが、ボーっと星空を眺めている感じで気楽に楽しめるのです。


最初に胸を高鳴らせてプラネタリウムに入ったのですが、なんとそこでは「宇宙エレベータ」というアニメーションの上映がされておりました。3Dっぽい凝った作りではありますが、近未来の家族が主人公で全編アニメ(汗)。全く星の投影が無く、がっかりしました。ファミリー向け、で最近はこういった企画モノも多くなってるようですね。


宇宙エレベータとは、スペースコロニー(宇宙植民地)とは別の発想で、常に宇宙空間に繋がるエレベータを作り出し、地上と行き来できる夢のような設備、ということです。今まで聞いたことがない構想だったので「へえ〜」と驚きました。もちろん技術的にも難しく、軽くて丈夫な素材を使わなければ無理ですし、何より莫大なお金がかかるわけです。しかし、全世界が軍備拡張を止めてこのプロジェクトへ資金を提供すれば可能になる*2、そうです。一つお勉強になりました(笑)。


なんだかちょっと物足りなかったので、また次の回を待ってプラネタリウムに入りました。今度こそ期待した星座のお話で。好きなんですよねえ、「冬の大三角形」とか。何度見たことか。星の名前とか星座名とか覚えようとしないくせに(汗)。それにしても、大熊座、小熊座、双子座、とか星をなぞって絵が出てくると古代の人ってなんと発想豊かなんだろう、と感心してしまいます。


惑星の話も好きで、土星の輪のお話とかシュミレーション映像とかに心ときめきました。私が宇宙飛行士やスペースシャトル乗組員の話とかにはあまり興味をそそられないのは、対象が「地球」だからなのかもしれません。土星とか木星とか未知なる星については想像を超えた存在なので憧れを感じてしまいます。館内の1.3m望遠鏡のお話を聞き、望遠鏡も覗いてきました。豆粒ほどに小さく見える星が一つ、またたいておりました。


映画なんかで見かける壮大な望遠鏡には及びませんが、小型でも高性能でタッチパネル式だったりするのが今風。


裏庭には、太陽系惑星を模したモニュメントが地味に置かれてました。イマイチ地味すぎて、あまり人目についていなかったようですが、「大人の遊び心」を感じました。また、時間ごとに小さな講演などもあって、いろいろと工夫しているんだなあ、とまた感心。これからも星空を眺めたくなったら、行ってみようかと思います。近くにはちょっとした洋風アウトレットモールもありますし。


庭全体が太陽系を模しております。手前の青いモニュメントは、”地球”を意味しております。ちゃんと位置や大きさも考えてありました。

仙台市天文台公式サイト:仙台市天文台

銀河鉄道の夜


売店では、宇宙食の缶入りパンや懐かしの星座盤、大図鑑などお馴染み商品もありましたが、イラストがとても綺麗だったので「宮沢賢治銀河鉄道の夜」(KAGAYAスタジオ)の本を買いました。その昔、宮沢賢治博物館にも2度ほど足を運んだことがありましたが、賢治特有の言語表現についてはさほど得意ではない私。それでも、その昔宝塚で舞台化された「イーハトーブ・夢」という作品で、「銀河鉄道の夜」には興味を持ち、いつか読みたいなあ、と思っておりました。


もちろん有名な作品なので、文庫本でもいつでも買えますが、字だけではなんとも無味乾燥な感じだったので、KAGAYA氏の製作した銀河系イラストがふんだんのこの本には心惹かれました。絵本ともまたちょっと違って登場人物のイラストはなく、クリスタルや鉱石、銀河のイメージ図などで構成されています。


ネットで調べてみると、デジタルペインティングの先駆者として多方面で活躍中の方とか。「銀河鉄道の夜」については、プラネタリウムでの映像作品が公開されており、かなりの素晴らしさのようです。(確かに予告映像の美しさだけで泣けそう。)DVD化されてもいるようですが、是非プラネタリウムで見てみたいものです。


KAGAYAギャラリー:KAGAYAギャラリー|星座・宇宙・幻想世界を描いたデジタルペインティングの世界

宮沢賢治銀河鉄道の夜」本:オンラインショップ :: 宮沢賢治 銀河鉄道の夜

宮沢賢治 銀河鉄道の夜 [DVD]

宮沢賢治 銀河鉄道の夜 [DVD]


DVDはこちら。

*1:仙台駅から青葉城址へ向かう途中にあります。

*2:このテの教訓はよくあるパターンかも。