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雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

今なお、百恵伝説健在

ミュージシャン アイドル

本当は、ちょっと前から「書きたいな」と思っていたネタがあったのですが、思わぬビックリニュースがあり、急遽変更しました。(次回、書きます)ここのところ、長男三浦祐太朗君の歌手デビューに続き、次男貴大君まで役者デビューが決まった、伝説の歌手・山口百恵サマのDVD発売。


それも、もはや”伝説”に近い音楽番組「ザ・ベストテン」出演時の全出演シーン7時間をまとめた完全収録版(12/16発売予定)とのこと。久しぶりにオトナ買いに走りました。「ザ・ベストテン」は、ビデオなんてない時代に初回からほとんど欠かさず見ていたお茶の間の音楽番組。何故か3年間もランキングをノートに模写していた、という記憶があります。


ちょうど「赤い衝撃」の再放送で熱烈な百恵ファンになった私が、彼女の絶頂期をこの番組でリアルタイムで堪能したものです。歌のシーンはもちろんのこと、初代司会の久米宏さんが当時、大の百恵ファンであっただけに、懐かしの名珍場面(おしりお触り事件とか)が何度か再放送されたり、百恵ちゃんだけの特番も過去に結構あったので、それなりに”需要”があったのかもしれませんね。


百恵ちゃんの名曲シーンで大概流れるのは、「プレイバックPart2」「いい日旅立ち」「秋桜」「さよならの向こう側」等ですが、私にとっては「美・サイレント」*1「愛の嵐」「謝肉祭」「ロックン・ロールウィドウ」「愛染橋」などややB級テイストだけれど、ドラマティックな曲が気に入ってました。そういう曲達をジックリ見てみたいものです。


毎回違う幻想的なスタジオセットと、髪型・スタイル・表情までガラリと変わる魔性の女・百恵ちゃんにウットリと見惚れておりました。他の歌番組とはテイストの違う「ザ・ベストテン」の映像は脳裏に焼きついております。まるでドラマの一シーンのよう、というか1回1回がPVのような完成度の高さが素晴らしかった。


それにしても幼い頃の熱狂や集中度というのは半端ではないものです。ぬいぐるみを抱いて・・・なんてことは全くしなかったのに、百恵ちゃんの雑誌の見開きのページを枕元に飾って、眠りに落ちる・・・なんて、ちょっとアヤシイことしてる子供(笑)でした。今でいうトンデモ本「山口百恵は菩薩である」というかなりオタク?な本をついつい買ってしまってわけも分からず読んでたり。

【幻のテレビドラマと息子を演じた名子役】


百恵ちゃんが未婚の母を演じていた『人はそれをスキャンダルという』(TBS系)というドラマを見て、原作であるロマン・ロラン「魅せられたる魂」を読んでみようかと無謀にも(→子供には絶対無理な文体でした)思ったり。さらには、三国連太郎氏がギリギリの下心を隠して、息子の子供を産んだ信子(百恵ちゃん)にネットリと迫るシーンに妙にドキドキしたり、とか。


このマニアック?な展開を見せる幻のドラマは未だビデオ化されていないのですが、一番見返したいドラマなんですよね。主題歌の「スキャンダル」(ちょっと不気味な歌詞)もかなり好きでした。確か永島敏行氏のTVドラマデビュー作で、坊主頭で異色すぎる存在感と棒読みの台詞回し(訛りだったのかな?)に唖然となったものです。今じゃベテラン俳優ですから、時の経つのは早い。


そして当時、3歳になった信子の息子・建(たつる)役を演じた大原和彦*2という子役の上手さにも引き込まれました。ガンで余命わずかなのに、大富豪の跡取り息子ということで母親から引き離され、その哀しみに耐える、という難役を信じられないほど上手に演じていました。百恵ちゃんを本当の母親のように恋しがっていたのですが、こんな幼いのにどうしてそんな演技ができるんだろう?!と不思議でした。

【歌詞の魅力】


横須賀ストーリー」以来、数々の曲を作詞した阿木耀子さんの美的な詞の世界に心を奪われて、歌詞カードを広げて没頭しながら曲を聴いていたのもこの頃です。時に涙を浮かべながら・・・本当に奇妙なコドモだったなあ、と今でも思います。阿木さんの使用する言葉は、宝石のようなキラメキと、”麻薬”のように感覚をシビレさせるような力があり、百恵ちゃんの歌は歌でありながら、短い小説世界を感じさせました。


たとえば「夜へ・・・」という歌(初夜を意味していたようです)の歌詞。

修羅 修羅 阿修羅 修羅
慕情 嫉妬 化身 許して行かせて・・・

繻子 繻子 数珠 繻子
襦袢 朱色 邪心 許して行かせて・・・

言葉遊びのような軽やかさと真逆の難解さを持ち、ちょっとゾクっとくる怖さもあるようなこの歌詞。その響きは五感を刺激し、独特の語彙は脳を溶かす。そんな凄みのある歌詞を書ける阿木さんと、その魅力を最大限に引き出す曲を作る宇崎竜童さんにノックアウトされてました。


百恵ちゃんは、篠山紀信さんの被写体にもなっており、故郷”横須賀”で撮影された写真を見ながら、横須賀という町は私にとって、アメリカのような異邦人の行き交う憧れの町でありました。そんな風に1人の芸能人にあらゆる影響を受けたのは、百恵ちゃんの他にいない、やっぱり生きるカリスマでした。


一番の幸せは、百恵ちゃんの引退前のコンサートを2回見ることが出来たこと。地元の決して大きくはないコンサートホール。バードウォッチングでもするような大きくて重い双眼鏡を買ってもらって、望遠のレンズに映し出された生身の百恵ちゃんを一心不乱に見つめていた遠い日。やや暗い照明にスポットライトを浴びて歌う百恵ちゃんと、落ち着いた低音ボイスでゆっくり語るその姿。


カリスマアイドルの彼女でしたが、意外にもMCは笑いの渦でした。ものすごくウィットに富んだ話を持ち前のクールフェイスで語る(女優が舞い降りたように演技を交えながら再現しつつ)、そのギャップにシビレたものです。どこまでも頭の良いオトナの女性、というイメージが残っています。20歳そこいらであの老成ぶりは、今もって信じられません。


その”人々が創り上げた理想の女性”という役を完璧に演じきって、潔く引退した姿があまりに鮮やか過ぎて、今なお、忘れられない伝説となった人。その息子さん達が今になってデビュー、ということに母親の大ファンだった私はやや複雑な思いを抱いてしまいます。どうせなら、もっと若かりし頃に子役デビューして欲しかったかな(笑)。


ザ・ベストテン 山口百恵 完全保存版 DVD BOX

ザ・ベストテン 山口百恵 完全保存版 DVD BOX


正直、7時間もの映像を見続けるられるかは全く自信がありませんが、ここまでお宝度が高い映像モノは見逃せない。引退時のコンサートビデオは今でも見るのがツライですから、こういうほうがイイですね。いきなりAMAZON DVDランキング2位登場!のすごさ。


不死鳥伝説

不死鳥伝説



特に好きなアルバムはこの2つ。シングルとは全然違うタイプの個性的な曲ばかりです。


山口百恵は菩薩である (講談社文庫)

山口百恵は菩薩である (講談社文庫)


確か著作権上の問題で写真を許可されなかったとかで、非常にリアルな似顔絵と凝った色合いの紙で構成されていた本でした。突拍子もない大袈裟な記述ですが(何せ菩薩だ)、妙に説得力のあるファン本でしたね。

*1:黒と白を効果的にデザインしたセットが目に焼きついてます。

*2:中学生になった頃、「オヨビでない奴」「ママはアイドル」というドラマに出演してましたが、顔立ちはそのままでした。