断捨離にも学びがある
子供の頃からモノを溜め込む習性があって、その反面、納まりきらないモノを右へ左へ片づけとか整理整頓とか思いながら、なんとか折り合いつけて過ごしておりました。
独り暮らし期間も長かったので、いざ実家に戻ってきたら同じものが2個3個と重複してしまった・・・のは当然ですし。断捨離初心者が真っ先に捨て始める、日用品の要らないモノや衣類は、コロナ禍でだいぶ減らしてきました。
雑誌や本も段ボール何箱分も(買取含め)処分しました。切り抜きだけでも沢山あってまさに1年以上、格闘しております。とはいえ、捨てても捨てても出てくる我が家。参るなあ、一体どれだけのものが家の中に詰まっていたのか。
そんなこんなを繰り返し、少しは押し入れの隙間も増えてきたところで、捨てたい衝動が高まったのが大量のビデオテープの存在。映画とか宝塚など演劇関係は先に処分していたので、昔好きだったミュージシャンのもの。
なかなか捨てきれなかったのですが、今回は最低でも10本以下にしたいと思ってます。更には、絶滅危惧種のLD(レーザーディスク)やLPも。この数十年の間に自然劣化してきてるので、保管もあまり意味が無くなってきてます。
中には映像の中身すら覚えていなくて、「何だっけこれ?」なんて思うことも多々ありました。買って安心してしまうだけの困った収集癖なわけで、オタクにありがちな状況でした。
裏事情として「高かったから勿体ない」という貧乏性とか、希少価値に拘ってしまったり、いろいろと捨てられない事情もありました。今回は、ハードもソフトも寿命が近づいてきてる、という事実が背中を押してくれました。
先週からダビング作業に取り掛かっていたのですが、まだビデオしかない時代からダビングは好きだったのでやり始めたら楽しくて、貯まったTV録画の視聴よりも優先して毎日作業に取り掛かってます。
長らく眠っていたビデオデッキが意外と頑張ってくれてて、思ったよりちゃんと動いてくれる、ことに驚きました。80~90年代の懐かしい映像がどんどん流れていきます。
クリーニングテープの液がない!
ちょっと前にヘッドの汚れで画像が砂嵐になってしまったので焦りました。なんとかクリーニングテープは見つけたのですが、クリーニング液のほうが長い期間の間に蒸発してしまって、「うわ、どうしよう」・・・と。
ネットで代用品はないか検索してみると無水エタノールという溶液の名前が出てきて。消毒エタノールなら何個もあったのですが、無水はなかったので薬局に走りました。
苦し紛れでしたが、なんとかヘッドの汚れも解消し、今は普通に見られるようになってホッとしました。こんなこともなければ一生知ることのないマメ知識でしたね(笑)。
DVDよりビデオが勝るもの
また市販ビデオをDVDとして買い直したモノもあるのですが、作品が古いとマスターテープの状態が悪いのかリマスターとかデジタル処理が施されていないと、かえって映像の一部がヨレた?感じで見えることがあるんですね。
画質はもちろんビデオに比べてDVDの方が良いとは思いますが、映像全体の見やすさとかマイルドなキレはビデオが勝っていたりします。ビデオはテープがカビたり擦り切れたりしてなければ案外長持ち。
それから市販ビデオは、プラスチックのケースが温度・湿度・埃から幾分守ってくれているのでしょう、生テープに比べて画質が安定していて、昔見たときとあまり遜色がない感じでした。
あのむやみにデカいプラケースも意味があるんだなあ、と感心しました。さすがにナマテープにカビが生えたのを見た時はかなりのショックだったので。
ダビング人生はいつまで続くのか
私の映像人生をまめると下記のようになります。初代ビデオデッキを買ってもらった時は、一番欲しい電化製品だけにまさに「夢の装置」で価格も相当高価なものでした。
種類 | メーカー | 使用期間 |
---|---|---|
ビデオデッキ | ナショナル、ビクター、Panasonic他 | 1984年~2000年頃 |
レーザーディスク | 東芝 | 1989年~ |
ハードディスクレコーダー | SONY | 2001年頃 |
DVDレコーダー | Panasonic、東芝 | 2001年頃~2010年 |
ブルーレイレコーダー | Panasonic | 2010年~現在 |
ビデオデッキは、結局、買い替えやらなんやで4~5台は買ったんじゃないでしょうか。現在使ってるビデオデッキは、初代のものに比べたら玩具みたいな値段だし、重量も軽くて嘘みたいです。
昔はダビング再生用にサムソンのビデオデッキも持ってましたね。今じゃ国際的な大企業と発展しておりますが、どうしてもあの頃の安くて品質の劣る韓国製デッキの印象が強くて、いまでも憧れの存在にはなりようもありません。
DVDレコーダーの前にハードディスクレコーダーと言うものがありました。20GBという今じゃ笑っちゃうような容量とディスクに焼くこともできないため使い勝手はかなり悪くてあっという間に消えていきましたね。
しかもビデオデッキよりデカくて重くて、シルバーのすっきりとしたデザインは素敵でしたが、さすがに品質のSONYといえども、壊れたら捨てるしかなかった商品でした。なぜか懸賞で当たったので金額ゼロだったのが救いです。
DVDレコーダーの登場で、ビデオテープから円盤への切り替わりと映像のキレの良さに感動しました。どんなにがんばっても、ビデオは録画すると映像品質の劣化は免れませんでしたが、DVDレコーダーの映像はTVとほとんど変わらない。
収納スペースもコンパクトになり、100枚あってもビデオに比べたら余裕で残しておけます。レコードがCDに切り替わったときの革命的な衝撃が、映像分野でも起こったんだなあと思いました。
DVDレコーダーはまだ家の中に残ってますが、デジタル放送が始まるタイミングでブルーレイレコーダーを買いました。1代目が故障して修理に出したもののHDDに残っていた映像はもうダメかなと諦めて2代目を購入。
ところが1代目が復活、しかし機能に勝る2代目を現在使用中でDIGAが2台になってます。いい加減、円盤に録画を焼くのも面倒になり、外付HDDを繋げてますが、たまりに溜まった数百時間の録画番組、全然見ておりません(汗)。
フリータイムが24時間あればどうにかなると思いますが、1日の視聴時間は2時間が限界かな。ネットサーフィンや動画サイトなどを見たくなるので、昔みたいに集中して、というのは難しくなってますね。
ビデオからDVDの過渡期にLDデッキも購入しました。これは、もう一つの音楽趣味の映像がLDと同時発売、もしくは単独発売が続いたため。アナログ時代では、ビデオに比べて圧倒的にLDの映像が美しかったからです。
当時は、LDはDVDに比べて100年の耐久性がある、と言われてなかったでしょうか。質が良いけどデカくてかさ張る、録画もできない。その致命的な欠点があってこちらも廃れてしまいました。
それでもLDでしか発売されていない作品は多く、アニメなどは今でも需要があるようですね。ただ、デッキも生産中止となってしまいましたし、延命は厳しくなってしまいました。
ただアナログということを考えると、ビデオよりも映像がシャープでデジタルテレビでの視聴に耐えうるくらいの品質はあります。LDソフトがもう少し小さくて薄かったら、あるいは生き続けたかもしれませんね。
かれこれ録画人生も37年となりました。中には自分の若いころの映像が残っていたりして(現代の子供達には当たり前であっても)、嬉し恥ずかし良い思い出となっております。
さてさて、ビデオ断捨離また頑張ります!!