雅・処

好きな俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

心を静かに焦がす映画との出逢い〜「メゾン・ド・ヒミコ」

はからずしも映画ネタが続いてしまうのですが、つい数日前にあまりにも衝撃的な出会いがあったために書かずにはいられなくなってしまいました。それは、『メゾン・ド・ヒミコ』という1本の邦画です。


もともと昨年、映画館内で何度も予告を見ていて、「かなり気になる」と思っていた映画だったのに、いろいろとバタバタしていた時期だったため、見逃しておりました。最近になって、再び気になりだしてテレビでやらないか、レンタルしようか、名画座へ行こうか・・・と散々迷った挙句、思い切ってDVDを購入してしまいました。その時は「ちょっと無謀かな?」と度胸試し感覚だったのですが、予想を裏切る素晴らしさに驚嘆・・・やはり己の直感は信じるものだ(笑)、と思った次第です。


簡単なあらすじ:
陰気な事務員の沙織(柴崎コウ)の元に、死の床にある父親ヒミコの恋人・春彦(オダギリジョー)が訪れてくる。彼の依頼でゲイの老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」でバイトをすることになった沙織は、自分と母を捨てた父親を許せず、奇抜で超個性的なゲイの老人を目にして最初は嫌悪の気持ちを隠せない。しかし、次第に彼らに心を開くようになり、春彦との間にも恋にも似た感情が生まれ始め・・・。


私は普通の恋愛映画は滅多に観ることがなく、好みがあまりにも偏っているために普段は人様に薦めるのもためらわれてしまうのですが、それでも一応”邦画好き”の一人として、この映画は「5年に1本の傑作」と紹介せざるをえません。心底シビレました。ただし、この映画って、ポスターのデザインがイマイチなんですよねー。この写真だとありきたりの邦画のイメージ(物静かで地味で暗くて重い)を想像してしまって、まさかあんなにも美しく、生き生きした笑いが絶えない作品とは想像つかないのです。


特筆すべきは、全編を通しての映像美メゾン・ド・ヒミコで暮らす人々のちょっと非現実的な生活にはふんだんに「美」が溢れています。対する、日常そのものの沙織の世界はまるで色の無いの世界・・・その対比が絶妙。そして、良い映画というのは主人公のみならず、周りの登場人物の生き様や個性がリアルに浮かび上がってきますが、この映画もまさにそうで一人として無駄なキャラクターがいません。いつの間にか登場する脇役の方々に感情移入しまくりで、まるで身内のような親しみを覚えてしまいました。


シナリオの完成度の高さ、コミカルな笑いと抑制の効いた哀しみ、鋭く突き刺さる台詞と繊細な情愛、いやはや日本映画の持つ最良の魅力を全てに散りばめている作品でした。弾けまくりのダンスホールのシーンも最高!です。いつかメゾン・ド・ヒミコのモデルとなった静岡のレストランへ行ってみたくなりました。

【いまさら・・・オダギリジョーの魅力】


本当に”今更で失礼します”、という感じのオダギリジョー君。以前から、ファンではない私ですらちらほら目にしているくらい、人気のあるイケメン俳優。彼については『あずみ』のときも、大河ドラマ『新撰組』の時も、「なんかイイ感じじゃない?」と思っていましたし、つい先日は『オーラの泉』に出演している姿を見て、改めて作り物でない個性の強さを実感しました。斜めに構えているようなスタイルなのに、案外素直だったり、ペラペラと喋る内容にもどこか生真面目さを感じました。しかし番組の中では、いろいろと得体の知れない異界のモノに憑依されていらっしゃったようで「ホントに大丈夫なの?このお兄ちゃん」(笑)などと余計な心配もいたしました。


しかし、恐るべし”春彦”オーラ。この映画を見始めてすぐに私はすっかり春彦役・オダギリ君の魔力に捕まってしまって大変でした。とにかく信じられないほど色っぽい。ゲイという役柄ではありますが、さり気ない中に見せる天性の色気がひたひたと忍び寄ってきます(ちょっと人を試すような眼差しが憎らしい)。その一方で沙織には、男らしい包容力も感じさせていて面白いし、ヒミコにはまるで子供が甘えてるような無防備な表情を向けて、変幻自在。

 本当になんて美しいんだ、キミは!

アメリカ留学時代のルームメイトがゲイだったそうで、それも功を奏したのでしょう、気負わず自然体で演じていたのがとても印象的でした。しかし、無精ひげなのに、フリルのついた白ブラウスがあんなに似合うのは何故?ダンスホールで沙織を見るストップモーションの少年のようなスマイルには、腰砕けになる有様で。
どうやら私、オダギリ君に片足ならぬ片足首(笑)くらい突っ込んでしまったような予感が・・・。うーん、これが続くと、ワタクシ的にはかなりマズイことになるんですけど。

で、また春彦みたいな役にはいつ頃会えるでしょうか、オダギリさん?!



メイキングで各役者さん達の経歴を知ることができて、とても有用でした。

オダギリ ジョー 柴咲コウ 田中泯「メゾン・ド・ヒミコ」Official Photo Book

オダギリ ジョー 柴咲コウ 田中泯「メゾン・ド・ヒミコ」Official Photo Book


やっぱり買ってしまいました(苦笑)。沙織&春彦の素顔という感じです。

ももさんのブログ:オダギリ応援日記@斎藤かたよりblog
 オダギリジョーさん情報を参考にさせていただいてます。