雅・処

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スタジオライフ『LILIES ’13』観劇記(1)

4度目のLILIES上演によせて

今年、最も見たかったスタジオライフの「LILIES」を3日連続で見てきました。私にとって、それはそれは大事な、運命的な出会いをした作品。私生活では、もう半年くらい、ずっと閉塞感漂う重苦しい日々を過ごしてきて、「もう自分はダメかもしれない・・・。」と何度も追い詰められていました。そんな息苦しい日常の中で、この日が来るのを(息をひそめて)ずっと待っていました。


今回のキャストの出来栄えとして、初演・再演を凌ぐような感動があったわけではありませんでしたが、私の長年のライフワークとなっている贔屓の劇団が、またこの愛すべき重厚な作品を再上演してくれている、という喜びに包まれ、フワフワとした不思議な安堵感やボーっと余韻に浸っていられることが何よりも嬉しいです。


もう何年か、リアルな現実に疲弊し続けて、あれこれ悩んだり憤ったりの日々が続きました。そんな不安感に苛まれているような日々から、しばらく足抜けして絵空事のような、儚い夢想の世界に逃げ込んでもいい、もっと自分を楽にしてあげよう、と現実逃避もいいじゃないか、な気分。


ストーリーが悲劇でありながらも、なぜか自分の琴線に触れて、全く真逆の感動をくれるのが「LILIES」という芝居だと思います。私にとって何よりもの精神安定剤となる劇。それは、「舞台の役それぞれが、ピュアな愛を求め続けている魂の物語」だからなのかもしれません。


誰かを貶めるために騙したり、自分可愛さに偽りの愛を見せるのではなく、真実の愛のために嘘や罪を重ねてしまう、どうしようもなく人間くさい人間達に共感をしてしまうからなのでしょう。だから、この芝居を見る度に、最後は幸せな気持ちになれます。


だいたい30年も独房の中で、身に覚えのない罪と失った愛の日々に悶々と生きていた老シモンに比べて、多少の悩みがあっても、こうやってライフの芝居を見にいける境遇の自分は充分に幸せなんだ、と気付かされてしまったり(笑)。


初演・再演の時の強烈な熱情も甦りますし、当時、若くてまだまだ拙さを見せていた役者達が、見事に成長ぶりを見せてくれているのを見ても、ただただ感動を覚えます。初演(’02年)の頃にも舞台に立っていた、楢原さん、曽世さん、芳樹君が同じ舞台で台詞を交わしているのを見て、今までに味わったことのない感慨もあったり。


私の勝手な思い込みなのでしょうが、この芝居だけは唯一、客観的に見てるつもりで、その世界の中に入り込んでいることが多い気がします。一つの芝居として自分と切り離して見られない、「他人事には思えない」という一体感があるんです。だから、きっと世界一ワガママな観客(笑)になってるかもしれません。


・・・という風に、前段階で終わってしまいました。相変わらず大した感想はかけないのに、連載してしまうわけです。