雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

スタジオライフ『夏の夜の夢』(3)Yチーム観劇記②

笑えたりそうでなかったり・・・笑いって難しいな

やがて主要登場人物が一気に登場します。若いながら威厳あるシーシアス役のマッキー(牧島進一)の美声も、澱みなく響き渡り、「素敵・・・」と酔いしれます。このところ、ちょっと損な役どころが続いたマッキーですが、すっかり落ち着いた風格を身につけていて感心。


不幸な囚われの婚約者ヒポリタは、最近とみに女役で深みを増している舟見和利君。台詞が少なく、悲痛な面持ちでゆっくり動くだけで視線を引きつけます。白のドレス姿に妙な色香が漂っていて、すっかり娘から女へと転身したなあ(なんかちょっと違うけど)、としみじみ感慨に耽ってしまいました。最後の見せ場ではホロリと泣かせてくれます。


前作「トーマの心臓」で超シリアスなユーリ&オスカーがまだ記憶に新しい奥田努君(ディミートリアス)と曽世海児さん(ライサンダー)は、お互い、こっちが本当のボクなんだよ~ん、とばかりハチャメチャなコメディ演技を見せます。奥田君については、吉本喜劇時代*1に鍛えたワザなのでしょうか。しかし、ことごとく


  わ、笑えん・・・(汗)


奥田君がオーバーリアクションをしたり、語尾のアクセントを無理やり変えて喋ったりするたびに、お客さんの一部が大盛り上がりするのですが、その都度、私は客席で金縛り&引きつり笑いになってました。以前から彼が「よーし!一発」とサービス精神満点で作り出すコテコテのギャグとは、どうにも波長が合わない感じなのです。


むしろ彼が予想外に高めのピュアボイスで歌った時、「あれ、いい声持ってるんだー。」と好感持ちました。結構、作りこまない方が奥田君の良さが滲みでる気がするんですけど。困った時の笑顔とか、とても笑えますしね。


そして、マシンガントークがお得意の武器、曽世ライサンダー。膨大な台詞を早口でこなすのは、さすが。しかし、ハーミアに向かって(これがライサンダーの口癖とばかりに)「Get ○○○!」を繰り返す姿に、


  こ、これも笑えん・・・(汗)


普段の話が面白いからといってコメディが上手とは限らず。やはり「笑いの世界」は深遠です。・・・とはいえ、一応笑えることは笑えます。

【娘役がヒット!】


救いの女神は、ハーミアこと岩崎大ちゃん。もともと私的には、大ちゃんは女役のほうが好きなんですが、最初こそ物静かに恥じらいのを見せる乙女(白ドレスでの立ち姿はなんとも逞しいのですが)でありながら、やはりそれでは終わらなかった。途中、森の中で4人でのドタバタ劇が始まるや否や大ちゃん、脅威の身体能力を見せ付けます。


ヘレナに浮気をしたとライサンダーを責め、怒りに任せて大暴れ!腹筋・背筋・運動神経を余すことなく使いまくり、一度アクション(→実は物語のヒロインなんですけど・・・)を決めれば「オー!」と客席がどよめき、爆笑の渦に。とにかくこれでもか、と走り廻り飛び上がり・・・やはり全身を使ってのドタバタこそ笑いの基本なのかも。さすがライフのアクションリーダー?だけあります。しかし、この公演は長期なので体力持つかな?ちょっと心配。


そして、ヘレナ役を演じたのは、劇団昴より客演された坂本岳大さん。二言三言喋っただけで一瞬で「ステキ~、好きだわ、このお方」と思ったほど、ときめきました。ちょっとオツムが弱いけれども憎めないヘレナ、という役をゴッツイ体つきでありながら、とてもキュートに演じていらっしゃるのです。次からは、ヘレナが出てくる度に嬉しくなっちゃうほど、とみに気に入ってしまいました。


普段は男役をされていると思うのですが、女役がとっても自然で飾り気がない魅力に溢れていて私がディミートリアスだったら、絶対へレナに惚れちゃうわ!と思うほど。岳大さんは、ワークショップで石飛さんやさんと顔なじみだったようで、それがご縁だったのかもしれませんが、大当たりでしたね。

【再会が嬉しいメンバー達】


今回、山崎康一さんや深山洋貴君(楢原秀佳さんも!)の懐かしいお顔が見れたのも嬉しかったです。やはり彼らがいてこそ、スタジオライフ。久しぶりの出演でも、ちっとも違和感がなくて、昔以上に安心感を感じさせてくれます。青木君の”おとなしい娘役”もとにかく懐かしい。


10日のトークショーでは、職人チーム*2は演出家の倉田さんにほとんど稽古を見てもらえず、駐車場で蚊に刺されながら稽古したことや、山崎さんのロバの被り物が特注でゴージャス*3だった、という話もありました。また藤原さんの腰袋は、高根さん所有のものだそうです。


そして終盤近く、石飛&林コンビの麗しいデュエット(→もう歌うだけで目にお星様が出ちゃうのっ!)が展開され、お初の音楽劇は予想外の楽しさで締めくくられました。次は、Wチーム。個人的には、あの山本芳樹君でどこまで笑えるのか、気になります。

岡幸二郎さんのブログ:
 エグゼリーノの青い溜息:真夏の夜の夢 - livedoor Blog(ブログ)
 → 友人から教えていただきました、このブログ。以前、劇場でお見かけしたミュージカル界のプリンス、岡さんは軽~くライファーだった?(笑)


miyabi2013.hatenablog.com
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*1:1年ほど所属していた芸人時代があるそうです。

*2:藤原さん、山崎さん、深山君、青木君、篠田君、下井君

*3:かなり高価な代物だそうですが、確かに素晴らしい出来栄えです。