復刻盤CDが出ることなど夢のまた夢、なのに大事にしまっていたレコードには無常にもカビが生えていた・・・というショックなことが判明したのがほぼ半年前。
最終手段は、やはり水洗いしかないか、と思っていたものの、いざとなると勇気が出ずに保留にし続けていました。
しかし本日ようやく、その作業を重い腰をあげてやってみました。もともと濡れないようにと、透明プラスチックのレーベルカバー器具(LC-1)は購入済でした。あとはネットで経験談を読んだり、友人から聞いていたやり方を応用して自己流でチャレンジ。まあ、かなりシンプルでいい加減な方法になってると思いますが。
化粧用パフに台所用洗剤を1,2摘垂らし、泡立てたもので軽く盤面を洗い、シャワー水で丁寧に流すという方法。*1あとは、A4ファイルを入れる透明ケースに、箸にぶら下げたレコードを置き、2,3時間窓辺で自然乾燥(画像)。とりあえず風にあてておりました。乾くと確かにツルツルの新品のようになります。
おそるおそる針を置いてみると・・・ちゃんと聞けました!元々のキズは仕方ないとしても、プチパチの静電気音や針飛びもなくなって本当に生き返る感じです。こうやってまたこのレコードは、ウン十年の命が延びるのか、と感慨深くなったりして。ちなみに、何も云わないで作業していると、家族には一瞬怪しまれます(笑)。
そういえばCD登場以来、「擦り切れるほど聴いた」という言葉が聞かれなくなりました。昔はキズだらけのレコードにちょっと切なさを抱きながらも、その言葉が音楽への尽きない愛情を意味したものですが、デジタル音源をダウンロードなんて時代になると、手元で消耗させることすらできない。それだけ音楽に対する愛着も減っていくのは当然かもしれません。
レコードを洗った後は、以前試していたCD化に再びチャレンジ!なんだか半日がかりで、お篭り作業となってしまいましたが、妙に充実感と満足に浸っておりました。世界に一枚しかない自分だけのCDが出来ちゃうって、ささやかだけれど凄いことかもしれませんね。
*1:カビには漬けおき洗いが有効とありましたが、その時間が待てず。