雅・処

好きなアイドル・俳優・映画・演劇などエンタメ一般やスポーツについて自由に語ります。

私が音楽CDを買わなくなった理由(1)

今週になって急にCDコンポが欲しくなってしまい、あれこれ物色している間に現在の「没落する音楽業界」に関する記事を読み始めて、すごく面白さを感じるようになりました。わが身を振り返って「そういえばCD買わなくなったなあ・・・というわけでもないか(苦笑)。」と思いつつ、巷でもいろいろ議論が続いていますので、現在進行形でいろいろ読み漁ってます。


ダウンロード文化がどうの、CD(既存のパッケージ)に頼る日本音楽業界の硬直した文化がどうの、アーティストの変わらない認識がどうの、などという高尚な論争を、”著しく偏った音楽趣味”の私が語っても仕方がないので、一人の音楽ファンの目線から、好き勝手に書いてみようと思います。音楽を売る側の人達は、そういう小さなユーザー目線すら理解できなくなってるんだろうなあ、ということがいっぱいありますし。


私は、幼い頃にレコードとカセットテープの洗礼を受け、更にはCD・LD・MD・DVD・ブルーレイなどあらゆるハードの変遷を体験。更には、'70年代哀愁の歌謡曲時代、'80年代アイドルと洋楽ポップの時代、'90年代の音楽バブル期を過ごしてきました。一方で、”少年”趣味にも傾倒し、クラシックの少年合唱~少年歌手など、超マイナーな世界を継続的に愛して今に至ります。


【MP3圧縮音源&ダウンロードに感動なし】


レコードからCDへの革命的とも云える華々しい移行時期を多感な頃に経験したせいか、未だにCDを購入し続けるという悲しい宿命(笑)を背負ってる世代です。iPodを購入して、iTunesより初めて1曲単位のダウンロード購入をした時に、「これは便利だな」と思った一瞬はありましたが、この後、2年あまりのうちにダウンロード購入はほんの数曲程度。


結局、ダウンロードした曲は、自分にとってはただの「データ」にすぎず、それをまたMP3という圧縮技術で更に価値の低いものにされており、果たしてこれを音楽と言えるのか?と思ってしまう自分がおります。超小型のiPodに収めて簡単に音楽を楽しめる、という点では最大限の魅力は感じてますが、iPodをスピーカーに繋げて楽しむのは「ちょっと・・・遠慮したい」という感じです。


CDコンポを見に行った時も、携帯音楽端末用のコンポとか多種多様なコンポを目にしたのですが、「ふーん」と思いながら、全くスルーでした。昔に比べて、音楽を聴かなくなっている自分ですが、せめてたまに音楽を聴くなら最低限の贅沢はしたい。あくまで今まで買い溜めてきた音楽が、それなりの音質で聴きたい、というささやかな欲求なのです。


別に特別、耳がいいわけでも、音質に拘る本格派でもなんでもないのですが、やっぱりどうにも生理的にダメ、と云いますか。大体、ダウンロードしている時点で、100円ショップで買うような安売り感覚の曲なので、それにそんな仰々しいステレオは不要・・・という感じ。


何より面倒臭がりの自分がダウンロードした曲達を管理しきれない、ということもあります。最終的にCDというメディアに焼いて保管するのがベターなのでしょうが、かつてカセットテープに手書きしたり、ワープロ打ちしていた頃のマメさはもはやカケラもありません。とにかく面倒につきるのです。友人からCD-Rで貰った音楽もありますが、やはりパッケージや写真がないと直感では、パッと見で誰の曲が分かりづらい。


今後、音楽業界はストリーミングに傾倒して、なんとか現状打破に動こうという方向を探っているようですが、自分的には多分あまり変わらないだろうなあ、と思ってしまいます。クラウドのサーバーに自分の聴きたい曲を置いて、「いつでも聴けますよ!」という売り込みも「はあ、そうですか。」とあまり感動がない。データだから100%ということはないですし、いつ仕様が変わって聴けなくなってしまうか分からないという根深い疑念がありますし*1


違法ダウンロードが騒がれたり、音楽を無料で楽しむ層が増えていると時代性を語る分析も花盛りですが、「それが全てじゃないから」と違和感を感じてしまいます。YouTubeからダウンロードしたい動画はあっても、ダウンロードしてメディアにコピーしようという気はないですし、AmazonのMP3ダウンロードにも全く興味がありません。むしろ、同じものなら意地でもCDを買いたい、と探している。


それこそ音楽業界が望む「ガラパゴスな音楽ファン」の典型かもしれない私ですが、その分、がさばるCDが増え続けるという悩みも同時に持っているので、厳しい選別は心がけています。ま、それもなんとなく買いたい衝動とかもありますので、いい加減なところがありますけども・・・。


誰が音楽を殺したか?

誰が音楽を殺したか?


電子書籍で初めて購入した雑誌記事です。あまり突っ込んだ分析はなかったですね。安かったし、面白かったので買ってみました。


誰がJ-POPを救えるか?  マスコミが語れない業界盛衰記

誰がJ-POPを救えるか? マスコミが語れない業界盛衰記


これは昨日購入して、一気読みしました。単純に読みやすく面白かったです。いろんな切り口で瀕死のJ-POPについて書いており、音楽業界へのただの批判ではなくそこには作者の深い愛情も感じられておりましたし、復活への祈りや自戒の念も感じました。

分からないことだらけの悪法がまもなくスタート - 雅・処
私が音楽CDを買わなくなった理由(2) - 雅・処
私が音楽CDを買わなくなった理由(3) - 雅・処

*1:このあたりはまた次の機会に書こうかな。